クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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toyota

レクサスUX300eが大幅進化を発表。バッテリーを54.4kWhから72.8kWhへ増量

現行・日本仕様のWLTCモード航続距離は367km、プロトタイプの欧州WLTMモード航続距離は450km

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レクサスの小型BEV(電気自動車)UX300eが大幅な性能アップを果たすことを発表、欧州仕様のプロトタイプの画像を公開しております。



注目は現行モデルに対して、大幅にバッテリー総電力量を増やしてきたことでしょうか。発表されているプロトタイプのスペックを引用すると以下の通り。

UX300e 主要諸元(欧州仕様・プロトタイプ)
航続距離 450km(欧州WLTC値)
電費 166.7Wh/km(欧州WLTC値)
総電力量 72.8kWh
急速充電規格 CHAdeMO
最高出力(kW) 150
最大トルク(Nm) 300

UX300e 主要諸元(日本仕様・2022モデル)
航続距離 367km(WLTCモード)
電費 140Wh/km(WLTCモード)
総電力量 54.4kWh
急速充電規格 CHAdeMO
最高出力(kW) 150
最大トルク(Nm) 300

数値を見比べてみると、バッテリー総電力量を1.3倍に増やして、航続距離を伸ばしたといえそう。モードが異なるので単純比較できないものの、電費についてはダウンしているように見えます。つまりバッテリーをいっぱい積んで力技で航続距離を伸ばしたので重くなったぶん、電費が悪くなるのも止む無しというアプローチのように思えてしまうのでした。

日本での発表だけみると、そうしたネガティブな印象を受けてしまいますが、欧州仕様で比較すると実態としては、そのあたりも進化している模様。
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コスパ良し! 「いつかはクラウン」が帰ってきた!!

はやくも見慣れたクロスオーバーの新型クラウン。2.5リッターTHSグレードのお買い得感は異常

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トヨタ・クラウンが16代目へのフルモデルチェンジを機に「クラウン・ファミリー」としてラインナップを拡大したことが話題となっています。あまりにもドラスティックな進化のために、FRレイアウトを捨てて、エンジン横置きのハイブリッド電動4WDになったことが忘れられているのではないかと思うほど。もし、それが狙いだったとすれば「上手くやった」ということなのかもしれません。



さてさて、トヨタ・クラウンといえばいまだに「いつかはクラウン」というキャッチコピーのインパクト大だったりするわけですが、新しいクラウン・ファミリーの長男ともいえるクロスオーバーは、たしかに「いつかはクラウン」時代の『じつは手の届きそうな価格で、中級グレードのコスパは高い』というクラウンらしさを体現するグレード構成と価格設定になっているというのが個人的な印象。

そのあたりを記したのが、こちらのコラムですが、同じようなパワートレインで比べるとハリアーから15%高という価格設定は、かつてのマークII兄弟とクラウンの価格差というか、立ち位置に似ているという気もするのですが、さて?



新型クラウンクロスオーバー価格帯
2.5Lハイブリッド・・・・・・435万円~570万円
2.4Lターボハイブリッド・・・605万円~640万円

ハリアーのハイブリッド4WD価格帯・・・380万円~504万円
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86/BRZのフルモデルチェンジがオンラインで発表された!

意外に顔つきは変わっていない? トヨタ86がついに世界初公開

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トヨタとSUBARUが共同開発する身近なスポーツカー86とBRZのフルモデルチェンジを国内向けに公開するオンラインイベントが開催。



「いっしょにいいクルマつくろう!トークセッション」 配信内容
  1. 発表会の趣旨説明
  2. アライアンスの歩み、合同発表に至った経緯
  3. 車両アンベール
  4. トークセッション
  5. 今後の展開、取り組みについて
今回のフルモデルチェンジにあたり、トヨタ86は「GR 86」と改名したのはトヨタはスポーツカーをGAZOO Racingカンパニー扱いとするというブランディングの関係でしょうか。すでにBRZのスペックは公開されていたので、サプライズはないところ。パワートレインは2.4L水平対向エンジンで6速MT/6速ATというのも両車で共通の仕様となっております。この時期にローンチするスポーツカーとしては電動化をまったく考慮していないように見えるのは時代にそぐわない気もしますが、そこは生産を担うSUBARUの技術力ゆえでしょうか……。

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スタイルを深化させたトヨタ・カムリのさらに進化した安全機能とは

自動運転レベル2走行中にドライバーが意識を失うと停車させるのがトヨタ「ドライバー異常対応システム」

2020年の日本市場における年間登録台数は12,085台。グローバルでの販売台数を考えると日本でも評価されているとはいいがたい規模ではありますが、一定の支持を集めているといえるミドル級セダンがトヨタ・カムリ。その一部改良が実施されております。
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トヨタのニュースリリースから改良テーマを抜き出すと、大きく以下の2点となるのでした。
  • より洗練されたスタイルへと深化した内外装
  • さらに進化した「安全・安心」機能
具体的な内容はリンク先の一時ソースでご確認いただくとして、個人的に注目しているのはトヨタの予防安全パッケージであるToyota Safety Senseの新機能として「ドライバー異常時対応システム」を採用したこと。
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トヨタ・スープラ、47馬力アップで26万円高はお買い得!

4気筒は据え置き、6気筒は価格アップも内容からするとバーゲンプライス?



TOYOTAがスポーツカー「スープラ」のマイナーチェンジを発表。2.0リッター4気筒グレードについてはさほど変更はないようですが、3.0リッター6気筒グレードにおいては最高出力を250kW(340PS)から285kW(387PS)へと大幅に向上させているのがトピックス。その内容については、既報の通りで当ブログでも過去にエントリをあげておりますが、おそらくブーストをかなり高めたというのが個人的な見立て。ボディ・シャシーについてもリファインしているようですが、まあこれくらいのパワーアップであれば余裕で受け止めるくらいのポテンシャルは与えているのでしょう。

ところで気になるのは、このマイナーチェンジによる価格改定。

2.0リッターのベーシックグレード「SZ」が4,995,000円、2.0リッターハイパフォーマンスの「SZ-R」は6,013,000円、そして6気筒エンジンの「RZ」は7,313,000円と発表されております(いずれも消費税10%込み)。

4気筒グレードについては、ほぼ据え置きといえる価格ですが、さすがにパワーアップを果たした6気筒車はそれなりに価格アップしている模様で、マイナーチェンジ前を税抜き価格で比べてみると……




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三社共同のEV開発会社出資比率はトヨタ90%、マツダ5%、デンソー5%

トヨタ・デンソー・マツダによるEV C.A. Spirit株式会社の役割はEVコモンアーキテクチャの確立
準備期間を考えると世界的なEVムーブメントに合わせたわけではないでしょうが、ゼロ・エミッションビークルとしてのEV開発についてトヨタ・デンソー・マツダの三社が『電気自動車の基本構想に関する共同技術開発に向けた契約を締結』、『共同技術開発を効率的に進めるために新会社を設立』することを発表しております。
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トヨタもマツダも限定的とはいえ電気自動車をリリースはしているものの、いずれも既存のエンジン車をベースとしたコンバージョンであり、バッテリーを大量に積むことを前提としたパッケージのEV専用プラットフォームについては、それぞれに有していない状況。もちろん、トヨタはプラグインハイブリッドを市販している(すでに2世代目)経験があるので、パワートレインについては「プラグインハイブリッドからエンジンと発電機を抜けばEVを作れる」とは言えますが、それでもプラットフォーム的にバッテリーを積む場所には苦慮しそうな印象ですから……。

また、EVだからといって走りにおいて差別化する必要がないということはなく、むしろコモディティ化が加速すると思われているからこそ、メーカーによる差別化を図る必要があるはずで。そのためには味付けの範囲も広げたプラットフォームが要求されるはず。おそらく、その辺りの条件を満たすことが、共同で設立するエンジニアリング会社に役割となるのでありましょう。

そしてリリースにおける注目は、次の一文。
マツダの「一括企画」や「モデルベース開発」、デンソーの「エレクトロニクス技術」、トヨタの「TNGA」など、各社の強みを持ち寄ることで開発手法そのものを見直します。
出資比率的にはトヨタ主導に見えますが、バーチャルエンジニアリングというトレンドからすると、「モデルベース開発」の経験からマツダのエンジニアがリードしそうな予感ムンムンでありますが、さて?

トヨタからは、さっそく関連した人事異動も発表されております。

精進します。
  




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