クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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WEC

バンク角120度のV6ディーゼルターボ「アウディR18 e-tron quattro」

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結局、世界耐久選手権(WEC)の2015年シーズンは製造者ランキング、ドライバーランキングとも2位となったアウディ。2015年を戦ったマシン「R18 e-tron quattro」は東京モーターショーにも展示されておりました(シーズン中につき展示用マシンだったのは当然としても)。

それにしても、このマシンのセールスポイントは「V6 TDI(ディーゼル)のハイブリッドのクワトロ(四輪駆動)」なのでありますが、肝心のV6ディーゼルターボについて市販モデルでディフィートデバイスの使用が疑われる状況では、モータースポーツ活動を市販車プロモーションに活かしづらそうで、最終戦までチャンピオンシップ争いをした成果が生かしきれなさそうだと感じる次第。


ちなみに、公表されている範囲でいえば、レーシングディーゼルは重心を下げるためなのかバンク角120度となっていて、市販の3.0リッターV6ディーゼルが90度なのでありますからブロックからしてエンジンが別物であるのは明らかですが、「とはいえ……」でありましょう。

まあ、WEC活動をプロモーションに利用できないという意味ではアウディの上(下?)を行くメイクスもありますので(汗)



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精進します。

 








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次期ニッサンGT-Rは、やっぱりFFベースなのか?

ル・マンと市販車が密接に見える日産のリンク度は という先日のエントリは、LMP1マシンのニッサンGT-R LM NISMOの活躍がいまいちだったおかげで、GT-RのFFベース化というストーリーが頓挫したとすれば、不幸中の幸いかもしれないと思いながら書いた面もありますが、『ニッサンブランドはFF化、インフィニティブランドはFR化という大きな流れは止められない』といったご指摘もありました。

そういえば6気筒エンジンについても、基本的にはダイムラー由来になるという話もあります。そうなると縦置きFRベースでGT-Rをつくろうとするとダイムラー系のエンジンを使わざるを得ないということにもなりそう。


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※画像はイメージです(汗)




ダイムラーがスポーツカーに使っているエンジンを流用するというのは、それはそれで、GT-Rというブランドにとってはマイナスでありましょう。また、GT-Rといえば、現行モデルでは1000万円を超えていますが、それでもスーパースポーツとしては比較的、現実味のある価格設定であり、そうしたキャラクターは次期型でも期待されるところ。しかし、次期NSXがそうであるように、おそらくリア駆動ベースのAWDとして作ると15万ドル以上の値付けにはなるといえそう。

であれば、”ニッサン”GT-RをFFベースのAWDスポーツとして存続させるという商品企画であっても不思議ではなく。そうした大きな変身に説得力を持たせるためのル・マンチャレンジだと考えると、いろいろ腑に落ちる面があるのですが、さて。


精進します。













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フロントエンジン・フロント駆動LMP1マシンのキレキレコーナリング

NISSANのLMP1はFWD? というエントリを先日あげたのですが、果たして純粋なFWDなのか、それともリアは電動になっているのか、まだまだ不明という段階で、想像で楽しむフェイズといった状況であります。


そんなNISSAN GT-R LMP1のコーナリング動画が公式に公開されておりました。動画のピッチがどの程度いじられているのか不明なので、この一瞬のコーナリングシーンだけであれこれ考える材料にはならないでしょうが、なんだかボトムスピードが高そうで、それでいてヨーが立ち上がっている印象ですが、さて?

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それにしても、ユニークなクルマでありまして。実際に走り出すとイメージも変わるのでしょうが、開幕までの期間は、このマシンの話題で持ち切りになりそうな2015年WEC。マーケティングとしては、十分な効果なのでしょうか?



精進します。





NISSANのLMP1はFWD?



というわけで、NISSANのWECカーが発表。フロントにV6ツインターボを積んでいるというレーシングカーとしては珍しいレイアウトにしているだけでなく、エンジンはフロントタイヤを駆動ということで話題。そんなこんな、思いついたことをメモ的にツイートしたのでありました。
第一印象は、かつてNISSANがル・マンの特例枠で走らせた、デルタウイング~ZEODの流れを感じてしまうもの。


NISSANには、FFベースでリアをモーターで駆動するe-4WDというテクノロジーがあって、その系統のテクノロジーの可能性を考えてみたり。リリースを読むと、エンジンでフロントタイヤを駆動するとありますが、モーターでの駆動輪については触れていないので。いや、ハイブリッドシステムを搭載しているという発表だけで、それ自体の仕組みにはまったく触れられておりません。

もしかしたら、かつて話題になった物理エネルギーをそのまま回転として溜めて、必要に応じて放出するタイプのハイブリッドシステムをリアに搭載している可能性も否定できないわけです(スペース的には厳しいようにも思えますが……)。

そのベン・ボウルビーは、アメリカNISSANの公開したQ&Aにおいて以下のように発言しております。「自動車用語でいえばFFに分類される」というのは、非常に意味深な表現で、前述したe-4WD的な可能性を感じる言い回しではあります。

Bowlby: The Nissan GT-R LM NISMO is in automotive-speak a front-engined, front-wheel-drive car.

アクセル・ブレーキともにバイワイヤという発表をしているということは、それが必要な制御を行なうというのを示しているわけで、エネルギー回生やトルクベクタリング的な何かを感じてしまう部分。

LMP1のレギュレーションに関してまったく知識がないのですが、仮にモーターは2つまでという項目があったとしたら、フロントはエンジン駆動、リアは左右独立モーターというレイアウトにする意味が感じられるのではあります。



NISSANの場合、ZEODのときに最初は電動駆動といってまるでEVのようなイメージで喧伝しつつ、結果としてはレンジエクステンダー的なパワトレだったという過去もあるので、今度のあれも『リアに電装トルクベクタリングシステムを組み込んでいるけれど、あくまでトルク移動であって駆動には利用していない』というような理屈をつけるのではなどと勝手に予想。

ともかく、興味深い一台ではありますし、これだけ話題を集めれば、マーケティングというか、宣伝効果としては、オーソドックスなマシンメイクでそこそこの成績を残すよりもいいのかも、などと思うのでありました。


精進します。





2015、WECの最有力チームとなるであろうポルシェが始動

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ポルシェのWEC LMP1ワークスチームが来シーズンに向けて2014年モデルの919ハイブリッドでテストをしたとのこと。
ニコ・ヒュルケンベルグの加入、そして3台目となる919ハイブリッドの投入により2015年のル・マン24時間レースにおけるポルシェワークスチーム
2014年はトヨタチームがコンストラクターズ&ドライバーのダブルタイトルを獲得したWECではありますが、肝心かなめのル・マンはアウディが勝利。トヨタのターゲットはル・マン制覇に向かっているのでしょうが、おそらく2015年のル・マンで最有力なのは2シーズン目にして、体制を整えつつあるポルシェなのでありましょう。

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なんだかんだ、ル・マンに3台を走らせるという、ドライバーラインナップを含めて、体制を作れるだけの予算とチームの魅力と余力が、まさにチームの総合力という印象ありますので。

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こうしたシーズンオフのテストに関するリリースが出せるというのも含めてのチーム力。むしろ、自分自身のスキルとしてレーシングの優劣は判断できないだけに、周辺の要素から判断する他ないのも事実ですが(汗)


精進します。






 

トヨタのドライバーが1994年以来の世界選手権制覇。どちらも4WDなのは偶然?

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WEC第7戦バーレーン6時間レースの結果が届きました。

トヨタTS040 HYBRID 7号車が勝利
8号車は完走で、A.デビッドソンとS.ブエミがドライバーズタイトルを獲得
マニュファクチャラーズタイトル決定は最終戦ブラジルへ持越し

というわけで、LMP1のWECは、世界選手権つながりでいえばグループA時代のWRC以来となるトヨタに乗るドライバーによるワールドチャンピオンなのだとか。

ともに四輪駆動のレーシングカーではありますが、そこに関連性を見出す必要はないのでしょう、きっと。



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精進します。





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