クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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WEC

ル・マンのトヨタ、衝撃のストップはインタークーラーのパイプ破損が原因?

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2016年のル・マン24時間耐久レース。トップを走りながら残り5分で衝撃のストップとなってしまったトヨタTS050h(5号車)のトラブルについて公式な発表が届きました。

TOYOTA GAZOO Racingから届いたメールに書かれていたのは次の理由。
ル・マン24時間レースの最終盤、TS050 HYBRID #5号車を襲ったトラブルは、ターボチャージャーとインタークーラーを繋ぐ吸気ダクト回りの不具合によるもので、これにより、ターボチャージャーの制御が失われた。

不具合発生時、原因が特定されていない段階で、低下したエンジン出力を回復させるべく制御系の設定変更が試みられた。結果的には#5号車はファイナルラップを走り切ることが出来る状態となったものの、その対応には時間がかかり、規定されている6分以内にファイナルラップを終えることが出来なかった。
このレベルのエンジン(パワートレイン)の構造は不明ながら、仮にターボチャージャーとインタークーラーを結ぶパイプが抜けるなり割れるなりしただけであれば、ローパワーであっても動くことはできたと思われ。メインストレートのピット前で止まらずに、あのまま走っていれば表彰台にはのぼれたのかもしれないかも。そう思うと残念でありますが、ローパワーを認識した段階では、そのままエンジンが止まってしまう可能性を第一に考えたはずで、原因もわからないままにコースを周回させるという判断をするほうが無責任であり危険。仕方ないことなのでありましょう。

それにしても、この印象的なシーンで記憶に残るのは、新しいスポーティを提案するレイズのホイール。このデザインを市販モデルに落とし込んだモデルの登場が心待ちな今日このごろなのであります、ハイ(汗)


精進します。
  







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ニッサンV8エンジンのALPINEがル・マンでクラス優勝

2013年からスタートしたアルピーヌのWECプロジェクトが、2016年のル・マンにてLMP2クラス優勝を遂げております。
いやはや、フォードGTのデビューウィンもそうですが、ALPINEもリ・ブランディングの一環としての耐久レース参戦でありましょう。個人的には、ALPINEといえばラリーのイメージも強いのですが、そのヘリテージやフランスのブランドという点からすると、ル・マンというのは絶好のブランディングの場。あえてLMP2をステージに選んだのも、そのキャラクターから考え抜かれた戦略なのでありましょう、おそらく。

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いや、まあLMP2の最多エンジンサプライヤーが日産であること、もちろんアルピーヌも日産V8エンジンを積んでいることを思うと、グループ内でのリソース活用云々なのかもしれませんが(汗)

そして、そろそろアルピーヌ・ブランドのスポーツカーがローンチするタイミング(2017年より生産開始をアナウンス済み)なわけですが、はたしてどこまでル・マンのイメージを受け継いだプロモーションになるのかも興味津々。コンセプトカーはモンテカルロ・ラリーでの活躍を想起させるようなムービーでしたので……(汗)


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レーシングに水平対向エンジンは不利なのだろうか

ポルシェがWECマシンに使っている90度V型4気筒直噴ターボの本体を初公開したわけですが、なぜにポルシェの市販スポーツカーにおけるアイデンティティといえる水平対向レイアウトではなく、V型なのかと思うわけです。水平対向4気筒エンジンにしておけば、新しい718ボクスターとリンクさせた濃厚なプロモーションもできそうでありますし…。

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というわけで、片側バンクを切り取って、水平対向になるよう貼り付けてみると……。






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なるほど、ドライサンプでクランク軸とその先にあるトランスミッションを低く車体に搭載するには、水平対向エンジンは排気系のレイアウトに苦労するといいますか、収まらないのでありました。いやはやマーケティングだのプロモーションだの、有利不利という以前の問題のようであります、ハイ(汗)



精進します。








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ポルシェのWECマシン、エンジン公開。90度V型4気筒直噴ターボ!

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2015年のWEC(世界耐久選手権)チャンピオンであるポルシェが、その心臓部たるエンジンを公開。

これまでも総排気量2000cc 、V型4気筒であることは明示しておりましたが、その姿を公式にあらわすのは初めてということで、注目度は高いのですが、残念ながらターボチャージャーや、おそらくそこからの吸気レイアウトについては未公開となっている模様。

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ちなみに、2016年のレギュレーションによるポルシェのWECマシン「919ハイブリッド」の車両最高出力は約900馬力で、 エンジン単体の出力は500馬力足らずとのこと。すなわち、回生したエネルギーによる電気エネルギーで400馬力強の出力を出しているわけで、もはや電気モーターによるアシストではなく、内燃機関と電気モーターが、システム出力においては、ほぼ対等の役割を果たしているわけで。

レギュレーション次第ではありますが、エンジンが電気モーターをアシストするような時代が近づいているのでありましょうか(汗)


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FFのGT-Rプロジェクト終了と新世代V6エンジンは関係あるか

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一体何がしたかったのか…正直そんな感想しか出てきません。

日産のフロントエンジンLMP1マシン「GT-R LM NISMO」プロジェクトが中止宣言であります。結局、まともに走らないままの凍結は、最初からボタンの掛け違いというか、なんというか。

とはいえ、単純に結果が出ない(出そうにない)から中止しただけとは思えない部分もあり。

以前、次期ニッサンGT-Rは、やっぱりFFベースなのか? というエントリで触れたように、仮にインフィニティ系を中心に日産車のV6エンジンがすべてダイムラー由来になってしまうとすれば、量産車のGT-Rに日産オリジナルエンジンを積むためにはFFベースの電動AWDまでも考えておくべきであって、その布石としてのル・マンチャレンジだとすればマーケティングとしても理解できなくはないという印象を受けていたのでした。

しかし、既報の通り日産は独自設計のV6エンジンを、日本のいわき工場で生産することを宣言。つまりFFベースのGT-Rという可能性を示しておくことは、少なくとも次世代向けのマーケティングとしは不要になったということでありましょうか? なぜかマーケ色が強く感じられたプロジェクトだけに、そうした見方をしてしまうのですが、さて?
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精進します。
 







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アウディのWEC活動は2016年も続くが、今度はRWDの可能性あり

ディーゼルゲートの影響でモータースポーツ活動の縮小もウワサされていたフォルクスワーゲン・グループのアウディでありますが、2016年も引き続きWEC(世界耐久選手権)のLMP1クラスにワークス参戦すること、そしてニューマシンをいち早く発表しております。

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Audi Sport has fundamentally re-designed the Audi R18 for the 2016 season. The LMP1 race car that competes in the Le Mans 24 Hours and in the FIA World Endurance Championship (WEC) features innovative aerodynamics, represents the next stage in lightweight design and has a modified hybrid system with lithium-ion batteries for energy storage, plus an efficiency-optimized TDI engine.
ハイノーズシルエットが目立つように感じるニューマシン。「R18」という従来同様の名前は確定ですが、quattroであるかどうかは不明。たしかにフロント周りの構造を見ていると、いままでのようなにドライバーの足下にモーターを置いて、そこからドライブシャフトでフロントタイヤを駆動するといった感じはしないのでありますが、さて?

もっとも、e-tronとは表記せずともハイブリッドシステムを載せていることは明言しておりますし(蓄電システムがリチウムイオン電池に変わるというニュースはあります)、エンジンは詳細不明ながらTDI(ディーゼルターボ)を使うということですので、最終的には従来と同じようなパワーユニットの構成になるかもしれませんけれども。

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フロントをインホイールモーターで駆動するといったチャレンジングな設計は、さすがにル・マン24時間での信頼性を考えると、まだまだ時期尚早でありましょうし……。

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そして、ニューモデルのコンセプトにライトウェイトを掲げていることから、なんとなくRWD化を匂わせていると予感してしまう今日このごろでもありました。


精進します。












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