クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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VOLVO

ボルボやジャガーが電気自動車ブランドに移行を宣言。はたしてテスラになれるのか?

電気自動車専業で株価を爆上げできるのは市場を制すると期待される一社のみ!電気をやれば生き残れるほど甘くはない?

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欧州ブランドの電気自動車専業化宣言が相次いでおります。

ジャガーは2025年までに、ボルボは2030年までに電気自動車だけをラインナップするブランドになると発表したことについては、当ブログでも紹介していますが、その背景にあるのは、はたしてどのような思いなのでしょうか。

 

こちらのコラム記事で書かせていただいたように、もっとも大きな理由は欧州市場で電気自動車のシェアが明らかに増えていることにあるでしょう。コロナ禍による自動車市場の縮小と各国における補助金などの政策の影響があるとはいえ、多い国では新車販売の80~90%程度がプラグイン車になっているという事実は、そもそもシェアの数%を狙うようなプレミアム系ブランドにとっては十分な市場。さらに企業別燃費規制をクリアしようと思うと電気自動車一択というのが自然な流れ。ボルボについては欧州のプラグインハイブリッド市場においてXC40が売れているというのも、手ごたえを感じている部分でもありましょうか。


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ボルボカーズが2030年以降、ピュアEV専門ブランドになると宣言!

世界に3台しかないというC40 Rechargeを日本で公開!オンライン限定で販売することも発表

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ボルボが2030年までに完全に電気自動車(BEV)専門ブランドになることを宣言。その象徴となるBEV専門モデルとして2021年秋に発売予定の「C40 Recharge」プロトタイプを日本で公開したことでニュースも続々と報じられております。

数年前であれば、2030年からの完全BEVブランド化というのは驚きもあり、また懐疑的な目も迎えられたでしょうが、2021年には当たり前の経営判断として理解できてしまうのだから時代の変化がいかに激しいかを示しているのでは?100年に一度の大変革期というのは大げさではなく、本当に現在進行形の話だと実感できるのでありました。




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ボルボのピュアEV第一弾「XC40 SUV」はリア駆動になる?

フロントに約30リッターのトランクを持つボルボ初のピュアEV
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ボルボ・カーズが同社として初めての完全な電気自動車「XC40 SUV」の発表を前に数点のデザインスケッチを公開。その中でも気になったのが、上の画像でフロントに小さなトランク(約30リッター)が設けられているのが確認できるのであります。


欧州系EVのトレンドはリア駆動という印象もある昨今ですが、この部分にトランクを設けられるということは、フロントにはモーターを積んでいないのかもしれません。もしくはモーターは積んでいてもインバーターなどのユニットは床下がボディ後ろに搭載されていると予想するのが妥当では? つまり、この新しいEVはリア駆動バージョンで、もっと大型化したときに前後モーターのAWDとして展開すると想像できるのでした。

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デンソーの直噴技術も投入。リッター225馬力、荒々しいボルボのハイパフォーマンスエンジン

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2.0リッター4気筒のガソリンターボで、450馬力というエンジンコンセプトをボルボが提示で、少々話題になっている模様。

トリプルブーストテクノロジーという、ちょっとドキドキしてしまう技術を投入しているというリリースはもとより、いかにもチューンドエンジンぽいコンセプトユニットの画像にもコーフンしてしまうのです。

しかし、考えてみれば、実用性や耐久性を無視すれば2.0リッター4気筒で450馬力というのは、4G63などのチューニングを考えると、普通にあり得るレベルであります。

実際公開されている映像で聞こえるエンジンサウンドもチューニングカーのそれに近いもの。そう考えると出力自体は技術コンセプトの提示としては驚くほどではないのかもしれません。


Volvo Cars reveals 450 horsepower High Performance Drive-E Powertrain Concept

Triple Boost Technology takes Volvo’s four-cylinder Drive-E Powertrain petrol engine to 450 BHP

Further proof of Volvo’s commitment to delivering driving pleasure through down-sizing


Volvo delivers a unique combination of performance and efficiency with the High Performance Drive-E Powertrain Concept - a triple boost 2-liter 4-cylinder petrol engine with no less than 450 hp.
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いかにも試作ぽいエキマニのレイアウトを見ると、シーケンシャルツインターボでもなく、2ステージターボでもなく、4気筒のパラレルツインターボというのは新鮮ではありますが、技術的に先進的というよりは、むしろ初期のL型チューンにあったトリプルターボを思わせる荒々しい印象。

もっとも、単なるパラレルツインターボというわけではなく、ターボの前に電動コンプレッサーを配置して、過給した吸気を、ツインターボによって、さらにブーストアップしているというレイアウトの模様。たしかに電動コンプレッサーに新鮮さはあるものの、これもスーパーチャージャーとターボチャージャーを併用したツインチャージの発展形と見えるのでありました。

この『トリプルブースト・テクノロジー』、たしかにおもしろいシステムではありますが、どこか20世紀的なニュアンスを感じるもの。それはそれで、”谷田部最高速” 的な刺激を感じるのではありますが……(汗)

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また、映像の後半では燃料・制御系のサプライヤーとしてデンソーが密接に関わってること、250 bar の直噴インジェクターを使っていることなどが紹介されておりました。



 

というわけで、ディテール画像など。

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ボルボのカーボン製ボディパネルが蓄電装置になっても安心?




ボルボが産学共同研究でボディパネルをバッテリーにする技術を開発した、とか。

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動画の前半では、ラミネートタイプのリチウムイオン電池をカーボンパネルの中に仕込んでいるだけのようにも見えますが、イラストからはパネルそのものをキャパシタにするという狙いが伝わってきます。




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アウターパネルが蓄電装置になるということは、回路の安全装置を考えると、ちょっとした接触でも電気を切ってしまいクルマが自走不可になりそうな心配もありますし、またボディをこすっただけでも修理代が跳ね上がりそうな気もしますが、自動運転に向かっている世界のトレンドを考えると、そうした心配はおそらく杞憂なのでしょう。

自動運転的なプリクラッシュ・セーフティが安全を担保する前提であれば、ボルボでさえ衝突安全性より軽量化、スペースの効率化を優先できるのかも、などと勝手に想像してしまう今日このごろなのです。
 
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