クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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SPCCI

【マツダCX-30】買い時がわからない?メーカーの手によるROMチューン的マイナーチェンジで大幅パワーアップ【悲報?朗報?】

SKYACTIV-Xは10馬力アップ、SKYACTIV-Dは10kWアップ。体感できる商品性向上でCX-30は主力モデルへの道を確実に昇っていく

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魂動デザインとしては乗り降りしやすく後席スペースも広めな設定のCX-30はマツダの売れ筋SUVとして人気を集めておりますが、マイナーチェンジで商品性を大幅にアップ。なんとパワーアップを果たしているのでした。その内容について、公式ニュースから引用すると次の通り。

 

●e-SKYACTIV X: ドライバーの意図に応える瞬発力を高めた自在感を洗練
・「SPCCI」の燃焼制御を最適化することで、ほぼ全てのエンジン回転域でトルクと出力を向上。
最高出力は132kW(180PS)から140kW(190PS)に、最大トルクは224N・mから240N・mにそれぞれ向上。
・高応答エアサプライの過給を緻密に制御し、素早いアクセル操作に対してより速やかに過給することで、応答性を向上。

●SKYACTIV-D 1.8: ディーゼルエンジンらしいトルクフルな走りを幅広いシーンで強化
・最高出力を85kW(116PS)から95kW(130PS)に向上させるとともに、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する制御を行うことで、アクセルを踏み始めた瞬間の応答を大幅に改良。
・高速道路での合流・追い越しなど、アクセルを踏み増し一気に加速するシーン(3000rpm~)において、より力強いトルクを瞬時に生み出し、ディーゼルエンジンの強みであるパワフルな加速を持続的に発揮。
・ディーゼルエンジンならではの低燃費など高い経済性はそのままに、アクセル操作に対して遅れなくトルクを発揮し、ドライバーが意図したとおりにクルマが応答するように燃焼制御を見直し。




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SUBARUレヴォーグのCB18エンジンをマツダSKYACTIV-Xと比べてみると

新型レヴォーグとマツダCX-30のAWDは同じ車重でパワーも2kW違い。では燃費はどうなっている?

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新型レヴォーグから、SUBARUは完全新設計のエンジン「CB18」を投入するわけですが、このエンジンはリーンバーン過給(ターボ)というプロフィールが特徴。こうした要素でいうと、かなり特殊な環境型エンジンといった印象ですが、メーカー目標値のWLTCモード燃費は13.6~13.7km/Lと、リーンバーン過給という言葉から期待するほどではないのも事実。燃費についてはエンジンだけでなく車体(重量・空力)やトランスミッションなどの要素も関わってくるわけですが…。

そうした「期待値ほどではない」感でいえば、マツダが鳴り物入りで登場させたSPCCI(火花点火制御圧縮着火)エンジンである「SKYACTIV-X」にも同様の印象もあったりするのでした。そういえば、SKYACTIV-Xも過給機(機械式スーパーチャージャー)を使っているリーンバーンエンジンという点ではSUBARU「CB18」と共通性もありそう。

というわけで、新型レヴォーグとSKYACTIV-Xを積む最新モデルCX-30のスペックを比較してみようと思うわけです。




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2019年12月中旬発売に延期した #SKYACTIV-X 搭載の #MAZDA3

参考価格は消費税8%のまま。10%で計算してみると3,198,147円だが……
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各所で報道されているように、まったく新しいSKYACTIV-Xエンジンを搭載するMAZDA3の発売時期が2019年10月から12月中旬へと延期されております。すでに参考価格は発表されているSKYACTIV-X搭載MAZDA3でありますが、その価格は消費税8%を前提としたものというのは以前のエントリで紹介した通り。発売のタイミング的には消費税10%での数字を載せるか、もしくは税抜き本体価格にして各自が計算しやすいようにしたほうが親切だとは思うのですが、すでに売っているガソリン/ディーゼル車との整合性などいろいろ考えることはあるのでしょう。






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マツダの新エンジン「SKYACTIV-X」はSpark Controlled Compression Ignition

完全に制御されたガソリン圧縮着火エンジン、Spark Controlled Compression Ignition(火花点火制御圧縮着火)

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というわけで、マツダから出るぞ出るぞと噂だったガソリンのCI(圧縮点火)エンジンが2019年に市販するとのアナウンスあり。「SKYACTIV-X」と名付けられた、その新エンジンの特徴は「コントロールされたコンプレッション・イグニッション」である点。その肝となるのはスパークプラグの点火による火炎の膨張を利用して燃焼室の圧力を上げるというアイデアで、その圧力上昇によってCIを実現することで、多点点火を制御下においたというのがポイント。そのシステムを、マツダでは『Spark Controlled Compression Ignition(火花点火制御圧縮着火)』と呼んでおります。圧縮点火に向けた最後のひと押しをスパークプラグの火炎によってコントロールする仕組みといえましょうか。

すなわち、これまで言われていたような予混合圧縮自着火燃焼(PCCI=Premixed Charge Compression Ignition、HCCI=Homo- geneous Charge Compression Ignition)の発展的といえる新しい燃焼コンセプトを採用したエンジンというわけ。逆にいうと、超リーンバーン時においてもSI(スパークプラグによる点火)とCIを併用している燃焼コンセプトともいえ、その意味ではセミHCCIという表現もアリなのかもしれません。

※SPCCIとHCCIでは最初に出てくる”C"が示している単語が異なる点に注意

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そして、教科書的にいうとCIエンジンの特徴はリーンバーン(希薄燃焼)でも十分にトルクを出せると同時に燃焼温度を下げることでNOx(窒素酸化物)の排出量も減らせるというのがメリット。ゼロとはいかないまでもウルトラローエミッションのさらに先を行く環境性能も有していると予想できるのでありました。

さらに気になるのはエア供給システムを搭載している点で、高負荷領域では圧縮空気をシリンダー内に送り込むことで、増量した燃料に空気量(酸素)を適正化させ、燃焼室の圧を上昇させるといった機構が盛り込まれている点。こうして、もともとSIとCIを併用するというコンセプトと、圧縮空気を利用することで、かなり幅広い範囲において圧縮着火を実現しているというのもアピールポイント。さらに基本的にSIとCIを併用していることもあって、シームレスにSIに移行できるというのも見逃せないといえそうであります。もっとも、リアルワールドにおいて、このイメージのようにCI領域を確保できるのかは不明でありますけれど……。

SPCCI

ところでセミHCCIといえば、現代F1のエンジンにおいては必須といえる技術。そのあたりとの関連性も気になるマツダのSPCCIの量産化宣言であります、ハイ。


参考リンク:マーレジャパン 2015年東京モーターショー関連リリース
日常運転に最高性能をもたらす モータースポーツ技術

MAHLE Jet Ignition®(英文)
http://www.mahle-powertrain.com/en/experience/mahle-jet-ignition/

精進します。

※図版はいずれもマツダの発表資料より

  




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