クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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LAオートショー

北米で6代目インプレッサ初公開。スポーティグレード「RS」登場

初代インプレッサ同様、LAオートショーで世界初公開。イメージカラーはオレンジになった?!

24MY_Impreza_RS_-1_サイズ変更

先日、日本でSUBARU XVあらため「クロストレック」がワールドプレミアされたときから、おそらく基本デザインを共有しているであろう「インプレッサ」のフルモデルチェンジが近いことは容易に想像できていたのですが、6代目となる新型インプレッサが北米にてフォトデビューであります。

 

予想通り、新型クロストレックからSUVテイストを抜いたハッチバック・スタイルとなっております。現時点では4ドアセダンの発表はなく、ひとまず5ドア・ハッチバックでの展開となる模様。

また北米市場はBEVかICEにニーズが二分されておりマーケティング的にはHEV不要論もあるほどですが、インプレッサにはハイブリッドは設定されないよう。現時点では2.0Lガソリン直噴エンジン(152米馬力)を軸に、上級グレードに2.5Lエンジン(182米馬力)を設定すると発表されております。トランスミッションはCVTなので、基本的なメカニズムはキャリーオーバーといったところでしょうか。
The 2024 Impreza has been designed around the concept of utility and sportiness that lends itself to an active lifestyle. Standard across the model line is a revised Subaru Symmetrical All-Wheel Drive system offering a faster response time, more agile handling and better cornering. The all-wheel drive system is further enhanced with standard Active Torque Vectoring.

The Base and Sport trims are equipped with a 2.0-liter 4-cylinder direct-injection SUBARU BOXER® engine producing 152-hp and 145 lb.-ft. of torque. The new RS upgrades to a 2.5-liter BOXER engine delivering an impressive 182 hp and 178 lb.-ft. of torque. Standard on all trim levels is a Lineartronic CVT (Continuously Variable Transmission). The Sport and RS trims feature an 8-speed manual mode with steering wheel paddle shifters that allow the driver to control the transmission via eight pre-set ratios.

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FA20クランクにFB25ピストンの組み合わせ? スバルFA24エンジン誕生

空冷インタークーラーのサイズ感がわからなくなる、スバルの新型ガソリン直噴ターボ
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北米市場ではミッドサイズSUVに分類される新型モデル「アセント」をLAショーのタイミングで正式発表したSUBARU。その心臓は新開発の2.4リッターボクサーDIT(ガソリン直噴ターボ)でありました。1.9mを超えるボディ幅でありますから、割合に幅広なはずのボクサーエンジンが小さく見えてしまいます。インタークーラーもけっして小さいわけではないのでしょうが、かなり小ぶりに感じてしまうのは気のせいでしょうか(汗)
さて、新開発のFA24 DITエンジンは最高出力、最大トルクとも排気量からすると控えめな印象ですが、使用燃料が日本でいうレギュラガソリン相当なので、圧縮比も高められないでしょうし、点火時期も稼げないでしょうから、まあまあ妥当なのかもしれません。それにクランクシャフトのポテンシャルから、400Nmくらいがリミットという印象も受けます、ボア・ストロークからは。というのも、このボアとストロークの値に見覚えがあるから。

スバルの現行世代ボクサーエンジンの総排気量とボア・ストロークは以下の通り。
FA24 2387cc 94*86mm
FA20 1998cc 86*86mm
FB20 1995cc 84*90mm
FB25 2498cc 94*90mm


つまり、FA20クランクとFB25ピストン(シリンダー)を組み合わせたエンジンという見方もできるわけです。もちろんターボなのでFB25ピストンをそのまま流用しているとはいえませんが、クランクシャフト的には共通パーツといった印象もあり。なにしろ、FA20は高回転型のNA仕様、ハイパワー指向のターボ仕様とも同じクランクシャフトだと聞いたことがありますので。少なくとも日本仕様のFA20 DITよりもトルクの小さな北米向けFA24 DITであれば、強度的に問題ないと予想するところであります。

しかして、このFA24エンジンをベースに次期WRX STI相当のハイパフォーマンスエンジンが生まれる可能性を考えると、スバリスト的には色めき立ちそうですが、さて?

精進します。
  




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VC-Turbo: The world’s first production-ready variable compression ratio engine 「世界初、連続可変圧縮比エンジン」

8.0:1~14.0:1までシームレスに圧縮比を可変できる日産VCターボエンジンがついに市販開始!
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「VCターボ」エンジンは世界初の量産型の可変圧縮比エンジンです。可変圧縮比技術は、ピストンの上死点位置をシームレスに変化させることができるマルチリンクシステムを活用しており、最適な圧縮比に素早く変化します。2.0リッターターボチャージャー付きガソリンエンジンのパワーと、4気筒ディーゼルエンジンの特徴である力強いトルクと高い効率性を併せ持つエンジンです。
正直、モーターショーのコンセプトであれば可変圧縮比といわれても「そういうアイデアもありますね!」と素直に思えるのですが、市販となると「どこまでメリットが出てくるのか」「ドライバビリティに違和感はあるのか、ないのか」「耐久性、メンテナンス性などはクリアしたのか」などなど様々な疑問(愚問?)が浮かんでくるのであります、正直。

なにしろVCターボエンジン発表時のスペックでは圧縮比が8.0:1~14.0:1まで連続可変するとありますので。ヘッド容積などの数値が不明なので、どれだけ上死点位置を変えるのか計算することもできませんが、ヘッドガスケットの厚みで圧縮比をコントロールする感覚でいうと、5.0~6.0mmくらいは上下するはずで(2007年の発表資料によると上死点位置は5.6mm移動)、割合に筒内圧が高いであろうターボエンジンで可変圧縮比を実現したということは、リンク類や位置を保持する機構などの負担がありそうと感じる部分もあるものですから。

そんなわけで、日産VCターボエンジンには興味津々で、その走りを味わってみたいと思うところですが、そんな機会はないだろうなとも予想するところ。QX50自体は日本導入されないでしょうし、インフィニティ販売網も国内では展開していないので、これだけ凝ったエンジンをブランディングの一環として販売するメリットはなさそうですし、QX50はエンジン横置きプラットフォームなので、早々にスカイラインに積むということもなさそう。かといって、このエンジンを味見するためだけに渡米するほどの甲斐性も予算もありません(汗)

参考リンク
VCターボエンジン テクニカルインフォメーション
http://www.nissan-global.com/JP/NRC/FIELDS/vct-engine01.html

せめて「トルクダイオード」の勉強でもしておこうと思うのでした(大汗)

精進します。
  




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WRCチャンプマシン直系エンジンのPHV・AWD・2シーター

間もなく開幕のLAオートショーにて、フォルクスワーゲンが、すでにドイツでは発表している「ゴルフGTEスポーツコンセプト」を北米で初公開するとのことで、あらためて透視図を眺めていて、いくつか気になった点あり。

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北米で端を発した、違法プログラム問題 ” ディーゼルゲート ” が、どれほどの影響を与えているのか市場の感情は不明ながら、数字で見ると、日本市場ほどの嫌悪感は抱かれていないよう。とはいえ、ゴルフという名前ながら2シーターのスポーツPHV(プラグインハイブリッド)で、ゼロ・エミッション走行も可能としているコンセプトカーを北米プレミアで公開するあたり、排ガスのクリーンさとパフォーマンスのバランスは大いにアピールしていくことで、リブランディングを考えているのでありましょう。

そう、このコンセプトカー、ゴルフという名前がついていながら2シーターで、フロントに1.6リッターガソリンターボエンジンとモーターを、リアはモーターだけで駆動する電動AWD。 そのエンジンは、WRCチャンピオンマシンであるポロR WRCから受け継いだというもので、1.6リッターながらエンジン単体の最高出力は295馬力。前後のモーターは、それぞれ113馬力のスペックで、システム最高出力は395馬力と発表されているのでした。

WRC直系エンジンのターボチャージャーが巨大なことは、後ろからの透視図でも明らかなところでありますが、それはともかくエンジンルームにハイブリッドシステムのコントローラーが置かれているようで、ターボチャージャーのすぐ脇を高圧電線が通っているように見えるのは、いろいろな意味で気になるところ。

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そもそも、ゴルフという名前の2シーターというコンセプトからして、打ち上げ花火的で、現実味を感じないわけですが、それにしても、ハイブリッドやPHVを考慮しているはずのMQB(新世代エンジン横置き共通プラットフォーム)をアピールするはずのコンセプトカーで、電動AWDのプラグインにすると配線の取り回し的に重量増になりそうな感じなのは、若干の残念感。なにしろ高圧系のラインは重いでしょうから。

現状、リア(燃料タンクの下?)に置いたリチウムイオン電池からエンジンルーム内のコントロールユニットへ向かった配線(運転席下)があり、そしてコントロールユニットから前後のモーターへ電線がつながるというレイアウト。パッと見の素人考えで、コントロールユニットをリアに配置すればフロントモーターへ向かう配線は長くなるものの、それ以外については短くできそうな気もするのですが?

もちろん、ショーカーとしてはWRC直系エンジンを積んだことがメインであって、それ以外の処理はそれほど詰めていないのかもしれませんし、逆に透視図での見栄えを考えると、オレンジ色の高圧配線をこれ見よがしにアピールしたほうがメリットありとしているのかもしれませんけれど。

もう一つ気になったのは、フロントからの透視図で確認できる充電口の形状。おそらく、それほど電力量の大きくないバッテリーで、普通充電のみ対応なのでしょうが、その形状は北米でのスタンダードといえるSAE J1772ではなく、主にドイツが推めるIEC 62169-2 type2に見えるのでありました(汗)

実際のショーカーは、どちらの充電口になっているか不明ですが、せっかくLAショーでゼロ・エミッション&ハイパフォーマンスをアピールするのであれば、彼の地の標準といえるJ1772仕様にするくらいのリアリティを見せるのかどうか、ちょっと気になるところではあります、ハイ。



精進します。













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