クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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IIHS

停電になっても事故を防ぐ「ラウンドアバウト」は、そもそも交通事故を激減させる

アメリカでは信号機のある交差点をラウンドアバウトに変えると死傷事故が8割近く減ったとの報告あり
アメリカの交通安全の調査団体であるIIHSのTwitterアカウントを見ていたら、彼の地においてラウンドアバウトウィークが始まったのだそうで。
ラウンドアバウトというのは交差点を円形としたもので、いずれの方向から来た車両もストップすることなく円形路の部分に進入して直進・右左折を行なうという構造の道路。以下にイギリスのドライビングスクールの公式チャネルがYouTubeに上げていた動画を貼っておきますが、こうした構造の交差点をラウンドアバウトと呼ぶのはご存知の通り。



この動画でも説明していうようにビギナーがスムースにラウンドアバウトを通過するにはトレーニングが必要であったり、またそれなりの面積が必要なので単純に従来型の交差点をラウンドアバウトに変えるのは難しいという問題もありますが、信号機が不要というのは停電時に強いというメリットや電力消費を抑えられるというメリットあり。また、停止しないことで燃費にも有利な道路といわれております。

そんなラウンドアバウトは交通事故の低減にも大いに貢献するのだとか。IIHSのレポートによると以下のようなデータがあるのだそうです。続きを読む

スバル新型インプレッサ、北米でスモールオーバーラップテストを受ける

キャビンはほとんど変形していない、衝突安全性の高さ
 
スバル・インプレッサといえば、新型からは北米向けはインディアナ州の工場でも生産されるようになったわけですが、その新型モデルがアメリカIIHSの衝突試験を受けたということで、映像や成績が公表されております。

ひとまず目につく試験項目はすべて最上級のGood評価、ぶつからないを目指した「アイサイト」による予防安全はもとより、衝突安全性においてもトップクラスの性能を有しているといえそう。

それにしても、スモールオーバーラップの映像は、なんとも安心感にあふれるもの。オフセットしてぶつかった状態を見ていると、Aピラーやルーフが歪んでいる様子も見れないほどキャビンはびくともせず、乗員を守っている様子が見て取れるのでありました。

詳細データはこちら。
http://www.iihs.org/iihs/ratings/vehicle/v/subaru/impreza-4-door-sedan/2017

精進します。
  




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アメリカIIHSスモールオーバーラップテスト、ミニ・クーパーはGood判定でクリア【動画】


2014 Mini Cooper small overlap IIHS crash test

たしか2012年頃に始まったIIHSのスモールオーバーラップテスト。当初は、それまで対象となっていなかった部分の衝撃吸収能力が問われることもあってか、かなり厳しい結果となることもありましたが、わずか数年でGood評価でクリアすることが当然といえる状況になっているようで。

この動画、2016年3月18日に公開されたばかりのミニ・クーパーに実施したスモールオーバーラップテストの模様。あくまで動画からの印象でありますが、かなり素早く確実に衝撃を吸収して、Aピラー(ダッシュパネル、バルクヘッド)から後ろのスペースはしっかりとキープしているのでありましょう。

ところで、衝突安全性や環境性能など、メーカーが試験項目に集中して開発することで、試験だけに優れた「受験対策」商品になってしまうという話もありますが、試験をクリアしないことには土俵に上がれないとなれば、受験対策をすることは大前提であって、応用力や総合力はその先にある話ともなりましょう。

というわけで、受験対策を止められないとなれば、試験範囲を広げることで総合力を高めるように導くというのは、ひとつの手であります。IIHSのスモールオーバーラップという試験範囲の拡大がリアルワールドでの安全性にどれだけつながっているのか、気になる今日このごろであります、ハイ。

  
精進します。








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スバルWRXの実力と裏側が見えるムービー

iihs_wrx_sol

数日前にWRX STIとアウディS1、どちらのムービーがお好み?というエントリをあげたのですが、そのスバルWRXのクラッシュテスト動画がIIHSのYouTubeチャネルにて公開されておりました。

IIHSといえば、独自に設定したスモールオーバーラップ衝突が注目ですが、過去にスモールオーバーラップを対策していない時期のモデルでも高評価のスバルですから、最新ボディのWRXのボディでは、さすがの衝突安全性で、予想通りのGood評価でありました。

すなわち、WRXワゴンといえるレヴォーグも(同じフロントセクションの設計・製造であれば)、このレベルの衝突安全ボディということで、日本のスバリストも注目の映像といえるのでは?


そんなクラッシュテストの映像を見ていて気になったのは、飛び出すバッテリー。

クラッシュにより部品が飛散するのは驚くことではないのですが、後半の斜め正面気味からの映像だと、ちょうど向かってくるようにバッテリーが飛んでくるのが、ちょっと恐いなあ、などと思うのでありました。

 



ところで、スバルカナダ版WRX STIのCMについては、メイキング映像も公開されていたのでチェック。

 

走りはフルCGかと思いきや、スタートシーンは実写のよう。しかし、ゲームやシミュレータでドライビングを覚えたり、CGの走りを見て需要を喚起してみたりという時代を再確認。実車ベースでの記事はナンセンスなのかもしれないと思うのは、考え過ぎでしょうか……(汗) 

ベンツとカローラで比べて、安全なのは?

先日、メルセデス・ベンツCクラスが2013モデルからIIHSスモールオーバーラップテストで改善しているというエントリを上げたのですが、それでもサイトカーテンエアバッグによる改善がメインで、足元についてはコメントも評価(プア)も厳しい結果。で、同じタイミングでIIHSがYouTubeにて公開したUSカローラ2014モデルのスモールオーバーラップテストも気になるところ。

 


2014corolla_iihs_small
 
Aピラーがポキリと曲がっているので、かなり厳しい結果かと思いきや、IIHSのレポートではマージナルで、最低評価のプアではありません(ちなみに評価は4段階。上からグッド、アクセプタブル、マージナル、プア)。 

さらにスモールオーバーラップテストにおけるディテールの評価を見ていけば以下の通り。

総合評価:マージナル
ストラクチャー:プア
頭/頸:グッド
胸:グッド
お尻/太股:グッド
下肢/足:アクセプタブル
 ダミーの動き:アクセプタブル

レポートによれば左足の傷害が深刻とのことですが、それ以外については危険性は低いとのこと。ピラーが曲がっているとなると頭部や胸部への被害も心配ですが、レポートを見る限りは、ストラクチャーがやられている(?)イメージほど乗員への被害は少ないよう。

さて、位下に先日エントリで紹介したメルセデス・ベンツCクラス2013モデルの詳細レポートを比較対象として紹介。

総合評価:マージナル
ストラクチャー:プア
頭/頸:グッド
胸:グッド
お尻/太股:グッド
下肢/足:プア
ダミーの動き:グッド

2013cklasse

ここで注目したいのは下肢への傷害評価で、カローラでは左足のみが深刻な状況でしたが、Cクラスでは左足が厳しいのはもちろん右足も厳しい模様。なにせ ”Injuries to the right lower leg would be possible.” ですから。


市場イメージでは、カローラとメルセデス・ベンツCクラスを衝突安全性で比べれば、後者が圧倒的となっているかもしれませんが、ことスモールオーバーラップテストにおいてはそうとはいえないのでありました。


上記のように、つぶやいておりますが、シビックについては以前にエントリを上げておりますが総合評価でグッドなのですから。ちなみに、USシビック4ドアのディテール評価は以下の通りであります。

総合評価:グッド
ストラクチャー:グッド
頭/頸:グッド
胸:グッド
お尻/太股:グッド
下肢/足:アクセプタブル
ダミーの動き:グッド 



もちろん設計年次の違いがあるので、単純に比較はできませんが、衝突安全性でいうとCクラスよりシビックがオススメという時代なのではありました。もちろん、IIHSの評価に基づけばという条件ではありますけれども。
 

メルセデス・ベンツCクラス、スモールオーバーラップテストで改善?

IIHSのスモールオーバーラップテストで、メルセデス・ベンツCクラスの2013年モデルが再テスト。で、従来は「プア」と最悪だった評価を、一段階して「マージナル」に向上させたとのことで、まずは動画で確認。

2013年モデルのスモールオーバーラップテストでは、サイドカーテンエアバッグが展開しているのが注目点。



ただし、IIHSのレポートを見る限りでは、サイドカーテンエアバッグの搭載によって頭部保護性能が上がったことでプアからマージナルへ評価アップしているものの、下肢の損傷については2012年モデルと同様で右足はブレーキペダルで挟まれている模様ですし、左足の損傷についてはかなり厳しい評価という印象。

In the second test, measures from the dummy indicate that injuries to left lower leg would be likely in a crash of this severity.

まあ、ボディ関係に手を入れない限り下肢の損傷を改善するのは難しいので、当たり前ではあります。

2013cklasse


潰れ方にしても、2012モデル、2013モデルで大差なく見えるのは、ボディ構造が共通なのですから、当然なのでありました。

2012cklasse


 

それにしても、IIHSのスモールオーバーラップテストにおいてサイドカーテンエアバッグによる頭部保護というのが、ランクアップにつながるほど効果的というのは見逃せないポイントかも? などと思うのでありました。

 
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