クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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ホンダが開発中の人が乗れるドローンe-VTOLが普及するとクルマの航続距離は200kmで十分になる

自家用車がカバーするのは100km圏内、400km以上は航空機で、その間を埋めるのがe-VTOLの立ち位置

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先日、ホンダが近未来の同社において軸となり得る新領域のテクノロジーについてメディア向けに公開、技術者によるレクも行なわれました。運よく、その場に参加することができた小生は、以下のような記事をまとめたのですが、個人的に未来のモビリティを大きく変える可能性があると感じたのは、空飛ぶタクシーといえるeVTOL(イーブイトール、電動垂直離着陸機)でありました。

 

このe-VTOL、基本的に電動となりますがバッテリーだけで運用するのは空を飛ぶことを考えると、まだまだ非現実的。そこで発電用にガスタービンエンジンを搭載するというハイブリッド仕様となっているのが特徴で、その要素技術はこれまでホンダが四輪開発で培ってきたものが多いのだとか。

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ホンダの四輪車からエンジンが消える日が確定? EVのタイプRはあり得るか

ホンダの三部敏宏 新社長が就任挨拶で2040年の新車販売を100%ゼロエミッション化することを宣言

ホンダの新社長、三部敏宏さんの初めてといえる対外的なパフォーマンスが2021年4月23日に行なわれた社長就任会見。



ご存知の通り、この会見においてホンダが目指す2050年カーボンニュートラルの前段階としてTank to Wheel でのゼロカーボン化を実現することを宣言。具体的には、2040年にグローバルでの四輪販売をすべて電気自動車か燃料電池車にすると発表したのでした。

さらに、その実現に向けて仕向け地ごとにどのようなステップを踏んでいくかも公表しておりますが、たとえば日本市場では2030年の段階で8割がハイブリッドカー、残り2割がゼロエミッションカーになるということで、純エンジン車は10年以内に消えること確実。いずれにしても、2040年にはエンジンを積んだホンダ車は新車ラインナップからは消滅してしまうというわけ。

一方で、自工会(≒トヨタ)はe-fuelというカーボンニュートラル燃料にてエンジン車を有効活用することが2050年のカーボンニュートラル実現には欠かせないという提言をしているのは対照的ですが、そのあたりについては、こちらのコラムで考察させていただきました。




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ホンダもサービス開始。電気自動車のメリットを引き出すには充電マネージメントが必須?

ホンダがイギリスでEV向けエネルギーマネジメントサービスを始めると発表

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電気自動車はそれ単体で考えるだけでなく、社会全体でのエネルギーマネージメントの視点を持つことが重要で、そこは内燃機関のクルマとは異なる部分というか、旧来の自動車の評価軸では測れない部分というか、見誤ってしまうポイント。

そうした理解で電気自動車を見ていくと、ほぼほぼ急速充電での運用を前提として考えてしまいがち。そうなると、急速充電のスピードを上げることや、車両に搭載するバッテリーを多くすることが正義のように思えてしまうのですが、大きなトレンドしては急速充電に頼るのは間違いといえる部分もあり。

じつはV2G(Vehicle to Grid)の視点からすると、自宅などレギュラー使用する駐車場に止める時はずっとプラグイン状態にしておいて、エリア全体での電力需要を見ながら”余った電気”を充電に利用するというのが、ひとつの正解といえるわけです。

そうした方向での施策として、ホンダがイギリスにおいて再生可能エネルギーの活用と充電コストの低減を両立する電気自動車向けのエネルギーマネジメントサービス「e:PROGRESS」を開始するとの発表がありました。


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5年前に借り物リーフで不安になりながら走ったルート。いまなら満充電でなくとも走り切れる

高速道路メインで往復130kmを走行。消費電力はバッテリー総電力量の半分程度

昨日、2021年になって初めて仕事での外出。といっても緊急事態宣言発出下でありますので、片道65km程度の移動でありました。この距離であれば総電力量30kWhの6年落ちリーフでも余裕で走ることができるとばかりに、前日の夜中に普通充電で100%の状態にして出発。

偶然ですが、5年前にメーカー広報車のリーフ(愛車と同じ30kWh仕様)で同じ目的地に向かっていたことをSNSによって教えられ、そのときには電気自動車の航続距離が肌感覚で身についていないこともあって心配で仕方がなく、3回も急速充電器につないだなあと思い出しながらの移動でしたが、リーフ・オーナーになって1万kmを走行した今となっては、そうした心配はまったくなしであります。

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そして、今回の電費は8.8km/kWhとまずまずの数値。見ての通り、消費電力は15.6kWhであります。バッテリー総電力量からすると余裕と感じたのもお分かりいただけますでしょうか。ちなみに、充電率でいうと100%で出発してゴール時には31%。それでいて15.6kWhという消費電力は計算が合わないように思えますが、経験的に判断するところでは、車両の充電率表示は電欠防止のためにちょっと辛めになっているようであります。
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Honda e、ドイツのカーオブザイヤーを日本車として初受賞したワケは?

電気自動車と競い合ってドイツ・カーオブザイヤー受賞。ホンダの電気自動車だけが持つ価値はデザインにあり

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以下に示すリンク先は、Hondaヨーロッパから発信されたニュースリリースで、タイトルからもわかるように、ドイツのカーオブザイヤー2021をHonda eが日本車として初めて受賞したという内容。ついに、ドイツのカーオブザイヤーを日本車が受賞する時代になったか、と感慨深いところもありますが、ドイツ・カーオブザイヤー2021においてイヤーカーを競い合ったクルマを知り、Honda eが受賞した理由を考えると、そこにはホンダ(日本車)の評価が大きく変わりつるあることも感じるのでありました。



なんでもドイツ・カーオブザイヤーは5つのカテゴリーごとに受賞モデルを決め、その5台でイヤーカーを競うというスタイルなのだそうですが、今回Honda eと競い合ったのは、フォルクスワーゲン・ゴルフ、フォルクスワーゲン・ID.3、ポールスター2、BMWアルピナB3という面々。ID.3とポールスター2は電動車両なので、Honda eが電気自動車だから評価されたというわけではなく、むしろ欧州の電気自動車と比較した上で、イヤーカーにふさわしいと認められたという風に捉えるのが自然。

日本車というとテクノロジーファーストなブランドイメージも印象もありますが、Honda eについては航続距離を稼いでいるわけでもなくパフォーマンス系BEVでもなく(スポーティグレードを設定はしていますが)、テクノロジー以外の部分で評価されたと考えるのが妥当でありましょう。たしかに、カメラミラーシステムを標準装備したのは日本車のハイテクイメージかもしれませんが……。
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ホンダの電気自動車「Honda e」は実際にどれほどの航続距離性能を持つのだろう?

初乗りでも7.4~8.8km/kWhの電費が出せる。かなり優秀なリアルワールドでの性能を持つ予感
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バッテリー総電力量は約35.5kWh、カタログスペックの一充電航続距離は最長グレードでも308km(JC08モード)というホンダの電気自動車「Honda e」。はたして、リアルワールドではどの程度の航続距離が期待できるのかというのは気になるところですが、おそらく200km以上は安定して走れるのでは、というのが初乗りでの印象。

冒頭の画像は、Honda eのベーシックグレードでのオンボードでの電費表示ですが、8.0km/kWhという表示は、正味電力量を30kWh程度ときびしめに見積もっても240kmの航続距離を実現できるということを意味しておりますので。

さらに、別の機会に計測してみたのがリンク先の記事で紹介している電費で、5.1kmという短い距離の数値ながら、そのオンボード電費は8.8km/kWhですから、一充電で280km程度は走れそう。いずれにしても、ほぼ初乗りでクルマの特性を理解したエコドライブをしたわけではなく、むしろ発進加速などを確認しつつ(楽しみつつ?)の走りですから、もっと気を遣えばまだまだ伸びそうな感触ではあります。


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