エンジン車には5種類の駆動方式がある。それぞれの駆動レイアウトには、どのような特徴があるのだろうか。
内燃機関を積んだクルマの駆動システムを示すものとして「FF、FR、MR、RR」といったアルファベットを使うことがある。これは順にフロントエンジン・フロントドライブ、フロントエンジン・リアドライブ、ミッドシップ・リアドライブ、リアエンジン・リアドライブの略称で、エンジンの搭載位置と駆動輪の関係による分類だ。さらに、それぞれのレイアウトを基本に4WD(四輪駆動)を用意するというのが、近年の自動車における駆動方式といえる。それぞれの特徴を紹介しよう。
内燃機関を積んだクルマの駆動システムを示すものとして「FF、FR、MR、RR」といったアルファベットを使うことがある。これは順にフロントエンジン・フロントドライブ、フロントエンジン・リアドライブ、ミッドシップ・リアドライブ、リアエンジン・リアドライブの略称で、エンジンの搭載位置と駆動輪の関係による分類だ。さらに、それぞれのレイアウトを基本に4WD(四輪駆動)を用意するというのが、近年の自動車における駆動方式といえる。それぞれの特徴を紹介しよう。
FF(フロントエンジン・フロントドライブ)
現在、市販されている乗用車においてもっとも多く採用されているのがFFレイアウトだ。フロントにパワートレインを集中させることでパッケージングにおいて有利で、キャビンやラゲッジを広くとることができる。走りの面では、前輪が操舵と駆動の両方を担うためにパワーをかけていったり、路面が滑りやすい状況などではフロントタイヤから先に限界を迎えやすく、いわゆる「アンダーステア」といって外側にクルマがはらむような挙動になりがちだ。ただし、フロントタイヤが限界を迎える手前の領域では、ブレーキングでリアタイヤの荷重が抜けやすく、後輪が滑りやすいことによるスピンモード(オーバーステア)に陥りやすい傾向も見て取れる。荷重が後ろに移動する加速時には駆動輪(前輪)の荷重が抜ける傾向にあるので、トラクション性能ではもっとも劣るレイアウトといえる。
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