クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

YouTubeチャンネルで動画を公開しています。チャンネル登録よろしくお願いします。お問合わせや情報などは、こちらのアドレスまで ysplaning@gmail.com   Instagramでも情報発信しています   Facebookページ随時更新中 noteで無料&投げ銭方式のコンテンツを公開しています。

FA20

新旧BRZ、新型のMT・ATで加速性能はどれだけ違うのか?

袖ヶ浦フォレストレースウェイのストレートを成り行き全開にした数値に違いはあるが……

新型GR86/BRZのプロトタイプに袖ヶ浦フォレストレースウェイにて試乗する機会がありました。そんなわけで、先日来そのときに得た情報や撮影した動画などをアップしております。

14wave1 111 BRZ6MT
※新型BRZプロトタイプ(6MT)に試乗している様子

BRZについては、せっかく新型プロトタイプのAT、MTと現行BRZのATに試乗できていたので、動画撮影に使ったアクションカムのGPS機能を使って、それぞれの最高速をチェックしてみることにしたのでした。

まずは新旧ATモデルの加速性能と最高速を、最終コーナーからストレートエンドまで切り取って比較した動画がこちら。



サムネでもわかるように、新型BRZプロトタイプ(AT)の最高速はGPS表示で141.1km/hで、現行型は133.6km/hとなりました。とはいえ、最高速を狙って走ったわけではなく、あくまでも最終コーナーから成り行きでアクセル全開にしただけ。それぞれの限界性能的な最高速のスペックを示すというわけではなく、あくまでも自分なりに同じような感覚でアクセルを踏んだときに7.5km/hの差が生まれるという話でありますので、その点はあしからず。

それでも、これだけの差が出てくるのは、エンジンの違いによるところが大きいといえるのでは?



続きを読む

次世代スポーツカーでは第三世代「D-4S」の採用があるか?

直噴とポート噴射のデュアル方式「D-4S」。第一世代は直噴だけでフルパワーを出していたが…



先日、SUBARUの水平対向エンジンについての動画をアップした際だったか、トヨタの虎の子系技術「D-4S」に関するコメントがついていたので、ふと昔話を思い出してみたのが、こちらの動画。この中で出てくる話は基本的に、初代D-4Sが生まれた2005年の資料だったり、当時の取材した記憶によるものなので、古い話であって最新世代の話ではないというのは動画内でも言っておりますが、ともかく「D-4S」というデュアルインジェクターの仕組みが生まれた経緯について整理してみたつもり。

そもそも「D-4S」というのは、ガソリンエンジンにおける燃料噴射システムの固有名詞的名称で、トヨタが開発したもの。筒内直噴とポート噴射を併用しているのが特徴ですが、その最初の段階では直噴が圧倒的にメインで、直噴の苦手な領域をポート噴射の比率を上げてカバーするというのが基本スタンスといったシステムでありました。動画内でも話ておりますが、ポイントを絞っていえば、高回転・ハイパワー系のNAエンジンを作るために必要な大流量な吸気ポートは、直噴エンジンの低負荷・低回転域で必要なスワールを作るように設計するとロスが大きくなってしまうので、その領域において従来のポート噴射を併用しようといもの。つまり、ハイパワーとエミッションを両立させようというのが「D-4S」の生まれた発想の原点といえるのであります。




続きを読む

SUBARUレヴォーグを駆る23歳が、2017年 BTCCチャンピオンに!

 
FRのレヴォーグで戦うBTCC、ついにチャンピオンを獲得
2017年のBTCC(イギリスツーリングカー選手権)のチャンピオンがAshley Sutton選手に決定。レギュレーションに合わせて二輪駆動に改造したレヴォーグを駆り、年間6勝(13度のポディウム)を上げた23歳が、スバルに栄冠をもたらしました。

Ashley Sutton選手のポールを獲得したアタックラップのインカーも公開されておりました。


エンジン始動の儀式(?)も確認できる、こちらの映像も必見でしょうか?

Congratulations! 

精進します。
  




人気ブログランキング

水平対向エンジン用”シャフトレス”スロットルボディに惚れ惚れ #TAS2017

2017-01-14-16-49-00
2017年の東京オートサロン、細かいパーツで気になったのはキャロッセのブースに飾られていた、こちらの「シャフトレスビッグスロットル」。ジェラルミン削り出しのスロットルボディの中に見えるバタフライは、たしかにシャフトレスで全開時の面積が拡大できるというもの。通常は別体となっているバタフライとシャフトを一体成型することで、実現しているとのこと。

ギリギリの世界でパワーを追求することはない自分ではありますが、軸部分と一体になったバタフライの美しさには、しばし見とれてしまうのでありました。

ちなみに参考出品で、開発されているのはスバルFA20(D-4S)とEJ20用。いずれもスロットル径67ミリ仕様ということですが、もちろんほかのエンジンにも対応可能な技術でありましょう。また、ニーズに応じて径の拡大は可能ということ。そして、個人的にはこのスロットルボディを付けたエンジンを味わってみたいというよりも、どのように空気が流れるのか可視化して見てみたいと思うのでもあります、エエ。
2017-01-14-16-48-54

精進します。
  




人気ブログランキング 

スバル、2年ぶり4度目の10ベストエンジン受賞

スバルとしては、2003年、2009年の「EJ25」型2.5ℓ水平対向4気筒ターボエンジンの受賞、2012年の「FA20」型2.0ℓ水平対向4気筒エンジンの受賞に続く、2年ぶり4度目の受賞になります。

2015YM_SubaruWRX_023

というわけで、スバルのFA20DIT(2.0リッターガソリン直噴ターボ)エンジンが、アメリカの媒体主催の10ベストエンジンに選ばれた、というニュース。

日本で言うと、レヴォーグやWRX S4に搭載されているエンジンではありますが、北米仕様は出力、トルクともに日本仕様よりはおとなしめに仕上げられているのでありまして。単純に、日本のFA20DITをイメージして、どうこう言うのはナンセンスな面もあるのでしょう。



2015YM_SubaruWRX_025

なにより、北米のFA20を積むWRXにはMTグレードが用意されているのが大きな違い。

CVTとのマッチングでは、たしかにトルクフルですし、トルコンの性格などを考慮して、出だしにアクセルを大きく踏む込みようなアクションをすると割合にシームレスな加速が味わえる印象もある好ユニットではありますが、それは駆動系も含めたパワートレイン全体での印象ともいえます。

北米での評価には、MTという要素でドライバーの意思でエンジンだけを見ることができる条件下の話ですので、そこで10ベストエンジンに選ばれたということは、まさしくエンジンとして高評化を受けたということなのでありましょう。

それにしても、この直噴ターボ、MTで乗ってみたいものです、ハイ。

精進します。
 





 

スバルWRX、どちらのエンジンも最大ブーストは150kPa超

IMG_2996

先日、スバルWRXを発売前に事前試乗をする機会を得たのでした。おそらく、二度とないであろう、貴重な経験でありました。

せっかくの経験(取材)でありましたので、基本的には試乗感想文を書くことのない自分ですが、WRX S4、WRX STI それぞれを記事にさせていただいたのでした。正直、商売抜きの文章量になっております(汗)



それにしても、純正のメーターで確認した数字が正しいとすれば、S4のFA20ターボの最大ブーストは158kPaで、STIのEJ20Tは157kPa。このあたりの数字になると、個体差の範疇になりますから、どちらが高い低いという話ではなく、どちらのエンジンにしてもオーバーシュートで160kPaあたりまで過給圧は高まっているということなのだろうな、という話。

ちなみに、走行中に目視した感じでは、いわゆるブーストのかかった状態でFA20は120kPaあたり、EJ20は140kPaあたりを針が示していたような記憶ありますが、メーターを注視するような余裕はありませんので、正確な数字ではございません。あしからず(汗)

wrx_sti_ej20

で、書き忘れたというかボツにした一文を、こんなところでサラリと再利用というか、リンク先では有料エリアに書いてあるセンテンスをペタリ。もともとは紙媒体向けの下書き原稿なので、それ向けの文体になっておりますが……。



いまどき、300馬力オーバーで、レブ8000rpmといった古典的(このエンジンについては褒め言葉だ)を存分に楽しめるのは貴重。こうしたエクスペリエンスこそ、21世紀のスポーツカーに求められる価値のひとつであり、新生WRX STIはシャシーの不安が少なく、ボクサーターボのポテンシャルを思う存分引き出せる。絶対的なパフォーマンスのピークという意味では旧型でも新型をカモることは可能かもしれない。しかし、安定して、誰でもパフォーマンスを発揮しやすいという点で、大きく進化したのである。また、サーキット走行において、試した限りではヒールアンドトゥにおいて「ブレーキオーバーライド」が顔を出して邪魔することもなければ、ちょんブレでABSが誤作動するようなこともなかった。

もともとCVTというのは高回転まで回して楽しむためのものではなく、エンジンのおいしい領域をキープするという協調制御によりトータルで効率を追求するものだが、まさにS4の走りにおいては右足(アクセルペダル)はエンジンに意思を伝えるためのデバイスではなく、パワートレイン全体をコントロールするための入力装置といった印象。たしかにパドルシフトもあり、またSI-DriveをS#モードにするとレシオカバレッジを狭くした8速ステップモードにもなるが、このスポーツセダンで味わうべきは、まさしくシームレスな直噴ターボとリニアトロニックの生み出すスムースな走りだろう。ブーストのドロップがない息の長い加速感は300馬力級セダンとして期待以上ともいえるし、CVTというシームレスなトランスミッションを使っているからこそのメリットであり、テイストといえよう。
アイドリングをしているだけの短いものですが、動画もどうぞ。




ペーパーメディアでは、こちらにもろもろ寄稿などしております。

cosmic_wrx
記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ