クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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EGR

日産が最大熱効率50%のエンジンを発表。発電専用と排熱回収がポイント

ハイブリッドカーに使われているガソリンエンジンも量産では41%あたりが限界。50%の最大熱効率はエンジニアの夢の実現

日産自動車が、次世代「e-POWER」発電専用エンジンで世界最高レベルの熱効率50%を実現 という記者発表を行ないました。





その内容はこちらの映像やニュースリリースにて公開されているわけですが、非常に大雑把にまとめると次のような流れとなっております。

現時点での量産エンジンでは最大熱効率40%程度が限界→

その理由はエンジンがトランスミッションを介してダイレクトにタイヤを回す仕組みの限りフレキシビリティが求められるため→

エンジンを発電専用に特化させることで完全定点運転が可能になり、熱効率を飛躍的に向上させる可能性が高まる→

新開発した燃焼コンセプト「STARC」(Strong Tumble and Appropriately stretched Robust ignition Channel)は筒内ガス流動(シリンダー内に吸入した混合気の流れ)や点火を強化し、より希釈された混合気を高圧縮比で確実に燃焼させることによって熱効率を向上させるという考え方→
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メルセデスの新世代クリーンディーゼルのキーワードは「マルチウェイEGR」

メルセデスのEクラスが搭載している新世代4気筒ディーゼル「OM 654」、グレードでいうとE220d(2016年春にローンチ)が搭載しているこのエンジンは、アルミクランクケース(ブロック)にスチールピストンという、それまでの常識とは真反対の素材を選んでいるのが、革新的なエンジンである所以といいますか、素材のチョイスに絶対的な意味があるとはいえないまでも、そうそう他社は真似できないのだろうな、と思うところ。

D302114

いろいろ課題の出てきているディーゼルですが、もちろんリアルドライビングエミッションへの対応も考慮しているそうですし、条件を問わずクリーンであることを考えて、様々なテクノロジーが搭載されたエンジンなのだそうで。

その中でも気になるキーワードは『マルチウェイEGR』。低圧と高圧と2系統のEGR(排気再循環)を持つディーゼルエンジンは珍しくなく、あえてマルチウェイとアピールしているということに意味があるのでしょう。
The new engine is equipped with multi-way exhaust gas recirculation (EGR). This combines cooled high-pressure and low-pressure EGR.
なんでも、マルチウェイEGRの主たる目的は、NOx排出量の低減にあるそうで。それも燃焼温度を下げて根本的な発生を抑えるという当たり前の使い方ではなく、SCRの活性化といった視点から排気温度を管理するための手法としてEGRを混ぜわせるといった使い方をしている模様ですが、やはり詳細不明なのであります、ハイ(汗)

精進します。

  







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続・デミオのガソリンエンジン記

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次期型NDロードスターが、SKYACTIV-G 1.5 とアナウンスされたことで、あらためて小排気量スカイアクティブ・ガソリンエンジンに注目なタイミングですが、デミオの1.3リッターは果たしてスカイアクティブといえるのかどうか、ちょっと疑問を抱えたままでスッキリしない日々でもあり。

というのも、デミオのガソリンエンジンについては、圧縮比を12.0に落として、デュアルS-VT(可変バルタイ)をやめて、吸気側だけのVTにしたそうで。たしかに直噴ではありますが、初期にうたわれたスカイアクティブを満たすもろもろの条件が足りないような気がしてしまうのです。



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エキマニのレイアウトにしても、Bセグメントのボディで後方排気ではスペース的に厳しいのか、先代に引き続き4-1レイアウトになっておりますし、触媒の後ろにEGRパイプが生えているかどうかも、目視では確認できなかったので、内部EGRは利用しているかもですが、もしやEGRはほとんど使っていない? 

仕事柄、本来は取材すべきなのでしょうが、個人的な好奇心と、せいぜいこのブログに掲載するくらいで広報セクションの手を煩わせるわけにはいかないので、詳細は技報が出るまでガマンなのであります(汗)
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左様に、スカイアクティブ的ではないエンジンですが、だからといって乗り味に不満があるかといえば、そんなことはなく。むしろ、燃費を求めて無理をさせているという雰囲気がないのは好印象。

ミラーサイクル(高膨張比)で燃費を稼ぐのは、リアルワールドでは難しい面もあるという印象なので、デミオの1.3リッターガソリンが持つ、いかにも”自然吸気”なフィーリングが、そのまま発展したハイコンプ仕様としてロードスターにつながると考えると、かなり期待の高まる今日このごろなのでした。


2014-09-18-11-25-27








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