クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

YouTubeチャンネルで動画を公開しています。チャンネル登録よろしくお願いします。お問合わせや情報などは、こちらのアドレスまで ysplaning@gmail.com   Instagramでも情報発信しています   Facebookページ随時更新中 noteで無料&投げ銭方式のコンテンツを公開しています。

豊田章男

トヨタに配慮しなくてよくなったジャパン、2022年はBEV元年になるか?

CHAdeMOインフラの整備にトヨタがどれだけコミットするかが、日本のBEVマーケットの未来を左右する

20211214_BEV_09_s
2021年のクルマ関連重大ニュースとして数年後にも語り継がれる可能性が高いのが、トヨタが電気自動車(BEV)を一挙16台も並べて、BEVへの本格参入を発表した一件となるのでは、とも思うのですが、発表したからには、それで終わりではなくBEVの普及に向けてインフラ整備にコミットするであろうことを期待したくなるものです。



そんなことは自動車コラムニスト風情に言われなくてもトヨタはわかっているでしょうが、これまで同社とCHAdeMOインフラ整備の関係を考えると、トヨタが本格的に日本での急速充電網整備にコミットすると宣言するかどうかが、まさにCHAdeMOインフラの整備スピードを加速させることになるというのは業界関係者であれば誰もが認めるところでありましょうから。続きを読む

モータースポーツが「スポーツ」と見られない2つの理由

経緯的に道具ファーストのスポーツ。本質的にはラクするためのツールで競うということから生まれる誤解も…



先日、トヨタ自動車の豊田章男社長が「五輪はやったのに二輪や四輪の国際的イベントは中止になったのはおかしい」といった旨の発言をしたことが一部で話題になっているようです。

五輪のパートナーでもあるトヨタ側の発言ということで、いろいろ含みのあるものとして読み解く向きもあるようですが、ひとまず「モータースポーツはなぜにスポーツとは一線を画したものとして捉えられがちなのか」という点において、自動車コラムニストとしての思いをつらつらと話しているのが冒頭
のモトブログ的動画。余談も含めて動画は12分を超える内容ですが、サクッとまとめてみると次の2点について語っております。

続きを読む

トヨタが熱心な水素エンジン。そもそも水素は火力発電に使う予定

水素で発電してBEVを充電するならば、水素を直接燃やすエンジンのほうが効率的という見方もできる?

20210918_01_04_jp

2021年、スーパー耐久においてルーキーレーシング(豊田章男氏のプライベートチーム)がトヨタの水素エンジンを載せたカローラを走らせています。サーキットは実験室というのはかつてライバル他社が使っていた表現かもしれませんが、まさに実験室とばかりに参戦毎に性能アップしているのはさすがといったところでしょうか。



当然ですが水素エンジンを動かすには「水素」が必要。そして、今回のチャレンジではオーストラリアで製造した水素を鈴鹿サーキットまで「はこぶ」ことをプロジェクトとして進めているというのがニュース。CO2フリー水素をオーストラリアで製造するというプロジェクトは、2015年から進められているもので、そのキーワードが「褐炭」というのは、以前のエントリでも紹介した通り。



続きを読む

GRヤリス“モリゾウセレクション”登場で気になるトヨタの人的リスクとは

豊田章男という人物の存在感が増すほどに、そのリスクも大きくなっている

001 

トヨタが展開しているクルマのサブスク「KINTO」において「GRヤリス“モリゾウセレクション”」の取扱いを開始という発表あり。これはサブスク期間において、お客様一人ひとりに合わせて最新のソフトウェアを反映させていくという新しいビジネスモデルの提案なのですが(詳細は下記リンク先にて)、その商品サービス名に『モリゾウ』と名付けているのが大注目点でありましょう。



モリゾウというのは、ご存知のように豊田章男社長のレーサーネームで、ようは豊田章男セレクションという意味。トヨタに限らず自動車メーカーというのは創業者の名前に由来するブランドが多いので、そもそも属人的なのかもしれませんが、愛称とはいえ社長の個人名がついたグレードというのは前代未聞であります。フェラーリにエンツォというモデルはありましたが……。

続きを読む

日本自動車工業会のカーボンニュートラルDATA集は必見!

カーボンニュートラルを目指すのなら現状把握が重要というわけで自工会が各種データを整理した!

JAMA_carbon_neutral

先日の会長会見において、「2050年カーボンニュートラル実現のために選択肢を狭めることなく、様々な方法を検討していくべきだ」と主張した日本自動車工業会。ただ発言するだけでは情報発信として足りないと考えたのか、カーボンニュートラル データ集なるページを作成しております。

たとえば、『⽇本・海外のエネルギー状況』という項目をクリックすると、日本と欧州・米国・中国の発電比率やコストを比較した数字がならび、さらにEVとHEVの普及率なども同時に記されているといった具合。

2021-04-26 (2)

たしかに、この数字を見ると日本は再エネ発電のコストが高いことがわかります(その原因が2011年にあったことも知られているでしょう)し、さらにHEVの比率が高く、もしカーボンニュートラル燃料(e-fuel)を使うことでHEVの環境負荷をBEV並みにできるとなれば、日本においてはe-fuleを普及させることがカーボンニュートラルへの近道というのも理解できるところ。もっとも、それはこうした特殊事情に最適化したソリューションであり、世界とは異なる対策をすることが結果的に遠回りになるかもしれませんが…。

 続きを読む

世界から5000億円を調達、トヨタ「ウーブン・プラネット債」の真の狙いとは?

あえてトヨタ(TOYOTA)名義ではなく「Woven(ウーブン)」の名前で社債を発行する深謀遠慮



トヨタが、「Woven Planet債(ウーブン・プラネット債)」の発行を計画しています。

Woven(ウーブン)というと、東富士にトヨタが作る実験都市を思い浮かべるのですが、この社債の目的は、SDGs貢献に資するプロジェクトに対する支出を社債発行により調達するというプロジェクト債の色合いが強いもの。とはいえ、SDGs関連ということですからウーブンシティに関するものだけでなく、先進安全やCO2削減、パーソナルモビリティ、再生可能エネルギーなどプロジェクト債というには幅広いジャンルが資金使途として謳われているのでした。



発行規模は、円建社債・外貨建社債あわせて最大5000億円程度(国内個人投資家向け1000億円、外債および機関投資家向け4000億円)で、国内個人投資家向けのウーブン・プラネット債の予定利率は0.05~0.15%。銀行預金よりはマシですが、それなりにリスクのある社債としてはけっして旨味のあるものではないというのが個人的な第一印象であります。続きを読む
記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ