と、つぶやいたトヨタのニュースについて、もう少しだけ考察。山本晋也 【Yamamotosinya】@Ysplanning
自動操舵による衝突回避、回避先の認知システムが気になる
2013/10/11 15:04:52
トヨタ自動車、歩行者に配慮した安全技術開発を強化 | ニュース http://t.co/ibwqIv8FEJ
プリクラッシュブレーキアシストや自動ブレーキに加え、自動操舵により、歩行者との衝突回避を支援する歩行者対応プリクラッシュセーフティシステムを開発した

これまでのプリクラッシュセーフティシステムは、ブレーキをかけて減速・衝突回避もしくは衝突被害軽減をするだけでしたが、トヨタの新システムは最後の最後でステアリング操作をクルマが行なうというもの。これにより、センサーで認知した歩行者を避け、人身事故を避ける……という説明であります。

このイメージ画像は、開発側の考える典型例を示したものでしょうが、信号の手前の横断歩道がない場所で横断しようとする歩行者を見つけて、自動操舵により右にハンドルを切って、事故回避をしているといったシチュエーションでしょう、おそらく。
この画像だけ見れば、歩行者を見事に避けているという風に思えますが、右にハンドル操作するということは、そこが回避可能な「空きスペース」な必要があるわけです。しかし、右側というのは反対車線ですから対向車が来ている可能性もあり。
もちろん、対向車が近場にいれば、そこは空きスペースではないと判断できるのでしょうが、街中でも相対速度50~60km/hで迫ってくる対向車をどこまで認識できるのかは気になるところ。
もっとも、他社ではありますが、ホンダ・アコードに採用しているプリクラッシュセーフティシステムでは対向車も認識していますし、来年あたりに登場する次世代アイサイトでも速度差50km/hまで対応することが宣言されていますので、問題なく対応できるのでしょう。そもそも、素人が考えつく疑問などクリアしていないと、こうして技術発表などされないものであります。
クルマが歩行者を避けると聞くとインパクトありますが、現代のプリクラッシュセーフティ、自動運転の技術レベルでいうと、ブレーキをかけたり、ステアリング操作をしたりというハードウェアの働きに驚くことはありません。
ですが、このプリクラッシュセーフティでの肝となるであろう「安全な空きスペースを見つける」仕組みが気になってしまう今日このごろなのでありました。
動画を見ればわかるように、空きスペースといってもクルマ一台ぶんもないエスケープで停止する前提なので、それほどシビアに考えなくてもいいのかもしれませんけれど。



















