クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

YouTubeチャンネルで動画を公開しています。チャンネル登録よろしくお願いします。お問合わせや情報などは、こちらのアドレスまで ysplaning@gmail.com   Instagramでも情報発信しています   Facebookページ随時更新中 noteで無料&投げ銭方式のコンテンツを公開しています。

衝突実験

5ナンバーミニバンのJNCAPファイブスター動画

toyota_esquire1410_12



なるほどフルラップ、オフセット衝突の潰れ方は、ファイブスター賞を実感できる印象ではあります。


 

とはいえ、側面衝突では

軽自動車のスーパーハイト級でも横転しないので、倒れてしまうのは気になるのでありました。

なるほど……



精進します。







オフセット衝突の評価にはエアバッグの影響ありや?

ASEAN NCAPの衝突実験では★ゼロのクルマが多くて、かなり酷い状況になっているという話題があったので、見てみると……。たしかに厳しい結果が連発状態。

まずは話題になっていた、ダットサン・ゴーの実験映像から(音量注意)。



たしかに厳しい。ルーフもベッコリであります(汗)



そして、こちらはインド仕様のスズキ・スイフト。

同じく64km/hオフセット衝突では★ゼロとなっております。

しかし、見た目でいえば日本仕様とそれほど変わっていないように見えるスイフト。

せっかくですので、JNCAPの実験映像と比べてみることに。

 

たしかにインド仕様はAピラーから流れた力でルーフが歪んでおりますが、日本のそれはほぼ変形していないよう。おそらく素材や細かいガゼット的なパーツの有無といった違いによるものなのでしょうが、それにしても、★ゼロというほど、圧倒的に違うようには見えないのでありました。

ちなみに、JNCAPでのオフセット前面衝突での評価点は、運転席11.64点(レベル5)、助手席8.15点(レベル3)であります。

果たして、これほどの評価の違いにエアバッグの影響はどれほどあるのか。基本的にはエアバッグの効果はフルラップ衝突で評価されるとはいえ、オフセット衝突で無関係というわけではないでしょうから。

逆にいうと、エアバッグのない旧車でオフセット衝突をすると、インド仕様スイフトと同じような厳しい評価になるのか。それともエアバッグを前提として衝突安全性を見た車両においてエアバッグレスにすると★がゼロになるほど差が大きいのか。いろいろ気になる、2つのスイフト衝突実験ムービーでありました。

im0000000125
 

精進します。







レクサスISの衝突実験にリアシートの恐怖を見る【保留中】

【追記】
ISは実験機器がガラスにあたっているのでは、というご指摘いただきました。あらためて確認して、エントリを訂正します。

【追記2】
IS300hの実験映像、46秒~ 真上からのシーンではトランク上の機器とは関係なくガラスが圧迫されて割れ始めているように見えますが、機器の影響については不明なので、当エントリ内容はしばし保留とさせていだければ幸いです。 
その点をご了承の上、お読みください。 



こちら、レクサスIS300hのユーロNCAP衝突実験動画。まずはオフセット衝突からはじまる映像。基本的にキャビンは変形知らずという感じですが、注目はリアウインドウ。おそらくルーフが変形を吸収せずに衝撃が後ろに流れているのでしょう、わずかなタイムラグでバリバリに割れて、弾け飛んでいます。


encap_is1

そして、注目なのは40秒過ぎのシーン。その割れたガラスの破片が、後ろ向きにセットされたチャイルドシートに、まさに降り注ぐ! その瞬間に画面が切り替わってしまうのですが、これはかなりショッキング。

encap_is21

実際、どのように割れ、破片形状がどうなっていて、子供への攻撃性はどの程度なのか。そのあたりを精査しないことには軽はずみには言えませんが、割れたガラスがチャイルドシートに降り注ぐというのは、ちょっと想定外の問題かも。

たしかにキャビンを丈夫にしていくとフロントの衝突でもリアセクションが変形するという話は耳にしていますが、このようにガラスにエネルギーが集中して弾けるように割れてしまうというのは、なんにせよ、やっぱりショッキング、であります。


ちなみに、ほかのクルマではどうなのか? というわけで、同じトヨタのカローラ(2013モデル)での映像を確認してみれば、リアウインドウは割れていません。ルーフがペコペコと変形していることで、衝突エネルギーを消化しているような印象です、ハイ。


ラテンNCAPに見る、10年以上前のクルマの衝突安全性能

新たなラテンNCAPの実験動画が7月後半にアップされていたのに今更気づき、新作(?)を一気にチェック。

今回の動画群での注目は、いまや日本では目にすることも少なくなってきた10年以上前の日本車(ラテンアメリカでは現行モデル)が、そのターゲットに含まれているところ。

アルトは1998年デビューのH12系派生に見えますし、サニーは1990年に国内デビュー後、メキシコで作られている「ツル」でありますから、ざっと四半世紀前の設計。ついでにルノー・クリオミオの動画も並べておきますが、笑い事ではないほど、見事にピラーやルーフがポキリと逝っております……。

スズキ・アルト フロント(アダルト)=☆0 0.00 リア(チャイルド)=☆3 25.00


日産ツル(B13サニー) フロント(アダルト)=☆0 1.00 リア(チャイルド)=☆0 0.00


ルノー・クリオミオ  フロント(アダルト)=☆0 0.00 リア(チャイルド)=☆1 9.00
 
※得点のマックスは、フロント17.00ポイント、リアは49.00ポイント。

以下、新しい設計と思われるクルマの動画では、まずまずの結果に見えますから、あくまで試験としては妥当なもので、けっして、わざと厳しい結果を求めたものではないのでしょう。


SEAT LEON 6 Airbags フロント(アダルト)=☆5 14.52 リア(チャイルド)=☆4 38.55



SUZUKI Celerio 2 Airbags フロント(アダルト)=☆4 12.99 リア(チャイルド)=☆2 17.92

スズキ・Celerioは、見たところインドでいうA-star(欧州アルト)ですから、2008年あたりに生まれたモデル。すでに5年前ですから、最新の衝突安全性能とはいえないのでしょうが、それでもアルトとくらべて10年の進化は十分に感じられる動画といえそう。
a-star

時折、古いクルマの衝突安全性について話題になっても、なかなか当時と今とを同じように動画で比較するのは難しく、話だけで終わってしまいがちなのですが、こうして旧世代のモデルが販売されている場合は、比較も可能というわけ。

それにしても、ツル・サニーの結果は、贅沢なイメージのあるバブル時代のボディ設計は、衝突に関しては意外に脆いのでは? と思えてしまうもの。こうした情報を整理していくと、旧車を大事にするカルチャーと、それを公道で走らせるリスクなどなど、いろいろ考えてしまいます。
記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ