クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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自動運転

日産が復活するためのキーワードは「自動運転」かもしれない

付加価値領域における差別化が生き残りに必須の時代。「技術の日産」が提供できる価値は?

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日産自動車の危機的な経営状況が報じられてから、様々な評論がされているようです。個人的にも以下のような簡単な考察をしてみたのですが、日産の経営陣がいうように「適切に商品をお届けできていない」のが自動車メーカーとしての危機を招いた根本的な原因だとは思う次第。

 

「適切」でなかった要素として、商品性(フルモデルチェンジまでの期間、マイナーチェンジでのテコ入れなど)もあるでしょうし、仕向地や各市場特性に応じた商品ラインナップという問題もあるでしょうし、とくに日本で実感するようなありえないほど長い納期とほしいユーザーに届かない生産量の少なさは急いで解決すべき課題だと感じる次第。

一部では、工場閉鎖の対象について日本も含まれるとなっていますが、いまでさえ納期がかかっている状態なのに、そんな市場向けの工場を閉鎖するとなれば、他社に顧客を取られてしまうのは自明であって、むしろ工場稼働率を上げてでも納期を早めるなりして、ユーザーの選択肢に残るようなブランディングが必至だと思うわけです。

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ダイハツ謹製、自動運転レベル3の軽自動車に興味津々

交通空白地に求められる小さな自動運転モビリティと軽自動車の相性は抜群

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先日、東京お台場で開催された「SIP-adus 展示・試乗会」に行ってきた際に目に留まったのが、この一台。ダイハツがタントをベースに作った自動運転実験車であります。

イベント全体の話は、こちらのコラムをご覧いただくとして、自動運転タントについて伺った話について、当エントリではシェアしたいと思います。



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キャデラックの自律走行コンセプトは操作系を持たず大きなディスプレイを用意する

CES 2022で発表されたキャデラック「InnerSpace(インナースペース)」は自律走行技術を搭載したEVコンセプト

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100年に一度の大改革を示すCASEというキーワードは、いずれも自動車というモビリティの価値観を変える要素ですが、とくに自動運転はクルマに乗るということの意味合いを大きく変えてしまう要素。現時点では自動運転テクノロジーは、運転支援の域を出ていないわけですが、将来的に”自律走行”が可能になれば人類はクルマを運転するという行為から解放される可能性があるからです。

ドライビング自体を楽しみたいという向きもあるでしょうが、単純に移動として考えると機械による自律走行(完全自動運転)というのは移動の価値を変えるのは間違いありません。移動の時間は、運転以外の行為をすることが可能になり、それを前提に生活を組み立てることが可能となるからです。

自律走行のクルマで移動する際に、体を休めてもいいでしょうし、会議や仕事を進めることもできましょう。さらに映画鑑賞やゲームプレイといった楽しみ方も可能となるはず。ともかく、クルマの中は寝室であり、仕事部屋であり、リビングルームにもなり得るわけです。

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自動運転テクノロジーを緊急時の運転支援に活用するマツダの真意とは?

運転することの歓びを守ることがマツダの使命。そうして生まれたMAZDA CO-PILOTコンセプト

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こちらのMAZDA3、ただカラーリングが施されているだけでなく、ボディに12個のカメラが追加された実験車両。そんな貴重なクルマに公道で同乗試乗する機会を頂きました……。

そうです、以前にも拙ブログでお伝えしたマツダの超先進安全技術「MAZDA  CO-PILOT CONCEPT」のプロトタイプに公道で乗ることができたのです。あらためてMAZDA  CO-PILOT CONCEPTを簡単に説明すると、ドライバーが居眠りや体調不良などで正しく運転できないとクルマが検知したときや、体調不良を感じてSOSボタンを押したときに、クルマが安全な場所を見つけて停車、助けを呼ぶというものであります。

同乗試乗レポートについては、こちらのコラムをご覧いただきたいのですが、公道実験を同乗試乗にて公開することからマツダの自信がうかがえます。2025年市販化という技術とは思えないほど、すぐに製品化してもおかしくないという完成度でありました。

 

運転寿命を延ばすことは、健康寿命を延ばすことにつながるといえます。MAZDA CO-PILOT CONCEPTのような、万が一に対応する安全技術があれば、高齢だからという理由で免許を返納することなく、運転を続けていき、健康な老後を過ごせる期間が長くなるかもしれません。
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MAZDA CO-PILOTはドライバーが意識喪失した際に安全に停める技術

自動運転テクノロジーをドライバー支援にフル活用したMAZDA CO-PILOT CONCEPTが発表。使われているセンサー類と市販のタイミングを整理する

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2021年11月4日、マツダから「MAZDA CO-PILOT CONCEPT」なる新テクノロジーが発表されました。その内容を簡単に記せば、ドライバー異常時対応システムの発展形で、ドライバーが深い眠りについてしまったり、疾病などで意識を失ったりした際に、車両を安全に緊急停止させるというもの。いわゆる高度運転支援システムの一種というのがマツダの説明です。

そのMAZDA CO-PILOTには1.0と2.0という2つのバージョンがありバージョン1.0は2022年のローンチを、2.0については2025年以降のローンチを予定しているとのこと。



というわけでバージョン2.0のデモ動画をみればわかるように一般道で安全な場所に回避して停車するという一連の動きの中で、ワインディングを見事に走っていることから運転能力としては自動運転レベル3相当であることは間違いありません。かなり高度な技術をモノにしているのだなぁというのが、この手のクルマを見てきた人に共通する印象なのでは?



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自動運転レベル2相当のACCは運転支援システムだからユーザーの使い方で安全性に差が生まれる

雨の日などスリッピーな路面ではドライバー監視を強めると同時に、車間距離設定も意識して調整すべし



最近のニューモデルは走りや燃費においては大差なくなってしまい、いまやADAS(Advanced Driver Assistance Systems:先進運転支援システム)の機能差や仕上がりによって差別化される時代だったりします。

とはいえ、いわゆる自動運転のレベル分けでいうと公式にレベル3に到達しているのはホンダ・レジェンドのホンダセンシング・エリートのみ。それ以外のADASはいずれもレベル2止まりというのが現状。それでもハンズオフできる自動運転レベル2については「レベル2+」といった表現をすることもありますが、あくまで俗称であって基準が曖昧な表現なのであまり使わないほうがいいと思うこともしばしば。

ところで、高速道路で使えるADASといえば、先行車との車間を保つACC(アダプティブクルーズコントロール)と区画線を認識して車線中央を維持する操舵アシストが双璧ですが、ACCについてはユーザーが車間距離を設定できるようになっております。その意味を、あらためて考えてみたいというのが、上に貼った動画のテーマ。


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