クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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排ガス

古い車を大事にするのはいいけれど、周囲の理解を得られているかは別問題

どんどん排ガスがクリーンになり、ゼロエミッションも増えている状況で、正常な旧車でも壊れているように見える
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先日、運転免許を持っていないパートナーと散歩をしていたときに、ポルシェ・カレラ(964)が信号待ちをしておりました。個人的には「おっ、大事に乗っているな」と感じるようなコンディションだったのですが、パートナー氏いわく「エンジンから変な音(空冷特有のバタバタ音)がしているし、排ガスもすごい臭いね。壊れているんじゃないの」とのこと。

なるほど、旧車という先入観がなく、フラットに周囲のクルマと比べてみれば、たしかにエンジン不良の状態といえるレベル。1980年代のクルマであっても、そのくらい排ガスのレベルは明確に劣っているのは事実で、たしかに最新モデルと比べると大衆心理として存在自体に嫌悪感を覚えるのも仕方なしといえるのかもしれません。


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1980年代の大気汚染ぶりを、昔のスクーター動画から思い出す

50cc原付スクーター最強、ホンダ・ビートの速さの秘密は可変チャンバーシステムにあり



先日、こんなツイートをしました。
軽自動車と原付というそれぞれのカテゴリーでエントリーとされている車種に同じ名前を使うというのは、その名前が持つキャラクター(親しみやすさなど)に似た部分があるのでは? という思考実験をしようかと考えてのツイートでしたが、それはさておきホンダ・ビートといえば軽自動車としては世界初のミッドシップでモノコックボディのオープン2シーターであり、原付スクーターでは「世界初の水冷2サイクルエンジンを搭載」したスポーツモデル。メカニズムへのこだわりという点でもキャラクターが似ていると思うわけです。

それにしても原付スクーターのビートが誕生したのは1983年、軽自動車のビートは1991年ですから、ほとんど間を置かずに名前を”使いまわした”わけで、それでもネガティブな印象がなかったのも、ビートという言葉の響きゆえでしょうか。ちなみに、軽自動車のビートについていえば、直前まで「デュオ」という名前が有力候補として検討されていたという話もあり。こちらも「ディオ」というスクーターと響きが似ているのは偶然ではないでしょう。ホンダには小さいバイクやクルマに似合う名前(響き)というノウハウがあると思われるわけです、ハイ。



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フェアな自動車税についての考察tweet群

ゴールデンウィーク中に、自動車税の納付書が届き、その関係もあって何度か自動車税について考察的なツイートをしていたので、あらためてまとめてみたエントリであります。


いわゆる旧車増税は、単純に年式で税率を上げるものですが、じつはハイブリッドカーなどは増税対象から外れていて、すなわち車種による税額コントロールはできているのが現状。おそらくハイブリッドを示す排ガス記号でコントロールしているのでしょうから、年式ではなく排ガス記号ごとに税額を決めて固定しておくと、途中で増えたりすることがないので、フェアであり、また覚悟も決まるのかな、と思う次第。




現状は認識していないのですが、記憶ではドイツはEURO1、EURO2、EURO3……と排ガスレベルに応じた自動車税を採用しているはずで、EURO1の基本額は数倍だったような記憶ありです。現状の情報、いただければ幸いです。

そして来年度から増税になる軽自動車税。四輪だけでなく、軽自動車全般(二輪)が増税にしようとしているのは、薄々感じていたことですし、やんわりと商業原稿で触れた気もするのですが、世論は四輪だけで二輪は現状維持と思っていたようで、上がるまで反対運動が起きなかったのは残念でした。

そんな原付きは、電動車両は定格出力(600W)、内燃機関は排気量(50cc)で分類されております。

二輪であれば内燃機関か、電動か、という区別で済むでしょうが、四輪を考えると複合的なパワーソースを持つハイブリッド(レンジエクステンダーも含めて)が増えてくるでしょうから、排気量だけ、定格出力だけという分類は時代遅れとなりそうな予感も。




とりあえずの、自分的な結論がこちら。



そう、合理的とかフェアかどうかは関係なく、ともかく変化を嫌う層というのは一定数存在するので、大掛かりな税制改革には反発あるでしょうし、徴税側としては税収が増えないのであれば、そこにエネルギーを注ぐインセンティブがわかない訳で、おそらく現状維持のまま場面場面で微調整するというのが現実的な見方とは思うのですが、ともかく様々な原動機の乗り物がミックスしている状況でフェアな税制とするには、なんらかの変更が必要になりそうだ、ということを折にふれてアピールしていきたいと思うのでした。

精進します。


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なお、本エントリは原動機による要素に触れているだけというか、話をシンプルに原動機に関わる部分に特化しているので、ボディサイズによる車両分類・税制については、とりあえず無視したカタチになっている思考実験です、あしからず。













2013.7よりカタログ表記。二輪のモード燃費は世界統一の測定方法

二輪車の燃費 『WMTCモード値』のカタログ等の表記について】という日本自動車工業会のリリースが出ておりました。

二輪車の燃費表記に関する自主取り組みとして、製品カタログ等における燃費の表記に、これまでの「定地燃費値」に加え、2013年7月以降、新たに「WMTC(The World-Wide Motorcycle Test Cycle)モード値」の併記を順次開始することとした。

新しく併記される 「WMTCモード値」 は、国連自動車基準調和世界フォーラム(UN/ECE/WP29)において制定された排出ガス試験法(WMTCモード試験法)に関するGTR(The Global Technical Regulations 世界統一基準)にもとづき、台上(シャーシダイナモ)で走り、排出されるガスを計測し、その排出ガス測定結果から算出されるものである。

WMTCモード試験法は、発進・加速・停止などの多様な走行パターンを含んでおり、「WMTCモード値」はより使用実態に近い方法で計算されている。

「WMTCモード値」併記の対象車種は、WMTCモード試験法によって国土交通省から型式認可を取得した二輪車であり、「WMTCモード値」を併記する


モペット(いわゆる原付)は対象外だそうなのですが、ともかく世界統一測定モードというのは、その普及度合いは勉強不足で不明ですが、コンセプトとしては非常に興味深いもの。

そもそも二輪の定地燃費というのは、実燃費の参考にするには、測定方法としてあまりにも乖離している印象があって、モード燃費での表示を始めるというのは、ウェルカムなニュースですが、それが世界統一基準というフレコミなのは、さらにポジティブな印象。

二輪に関しては世界シェアを含め、日本メーカー4社がリードできるという面もあるのかもしれませんが、同じようなことが四輪でも起きてくれると、非常に助かる感じであります。

燃費の測定モードといいながら、その目的は排ガス規制の測定モードでもありますので、単純に世界統一というのは法規対応から難しいのでしょうが、測定モードを世界統一して、排ガス基準値は各国で決めればいいだけの話でもあるので、不可能ではないような気もするわけですが、やはり難しいのでしょう。

たとえば、このWMTCにしても、法律で決められたものではないというエクスキューズがあるためか、高速域では130km/hあたりまで出しています。少なくとも、日本の法律として、この速度域を採用してしまうと速度規制との整合性が取れないなどの指摘が出てくる可能性大でしょうから。

個人的には、「排ガス規制を厳しいものとするために、実際よりも高い負荷をかけてテストすべきだ」などといえば問題ないとは思いつつ、法規というのはそういう感情の話ではないでしょうし。


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ともかく、この排ガス測定モードの世界統一基準というトレンドが四輪に波及することを期待したい、というのが本ニュースを目にしての感想。測定モードを世界統一したからといってそれだけで単純性能が上がるという風には思いませんが、仕向地ごとの違いが比べやすくなるのは、自分の好奇心としてウェルカムというだけの話であります。

そして、 WMTCではカテゴリーごとに測定モードが調整されているそうですが、そのアイデアも四輪に展開したらおもしろそう。いまでもシティモード・ハイウェイモードと複数の測定モードでの結果を発表しているエリアも少なくないので、カテゴリーでモードを変えなくとも、条件を変えたときに、どのような結果になるのかがわかればいいという話かもしれませんけれど。


そして7月以降、カタログに表記されるWMTCモード燃費が、どのような結果になるのかも興味津々。 これまで二輪と四輪のカタログ燃費比較というと、かたや定地燃費、もう一方がモード燃費となっていて、数字アソビとしてはおもしろい面があっても、比較としてはナンセンスだったので、この新しい燃費表記により四輪との比較がしやすくなりそう。

以前から二輪と四輪の燃費比較について、いろいろと考えていたので、この数字がどの程度比較に使えそうなのか、気になる今日このごろなのでもあります。
 
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