クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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人とくるまのテクノロジー展

日本導入求む、ホンダの1.0リッター3気筒ターボエンジンの秘密?

ホンダの新型エンジンに寄与したFEVの力
パワートレインのエンジニアリング会社「FEV」が、人とくるまのテクノロジー展2018横浜に出していたブースで目立っていたのが、このコンパクトなエンジン。
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このエンジンは、欧州向けなど海外仕様のホンダ・シビックに使われている1.0リッター3気筒VTECガソリン直噴ターボ。残念ながら日本仕様のシビックには設定されていませんが、3気筒のダウンサイジングターボということで、シビック以外への展開が期待されているユニットで、個人的にはフィット級の車体に載せてみると面白いのでは? と思っていたりするエンジンなのでした。

そんなエンジン単体をじっくり見る機会は貴重ですが、このエンジンとFEVの関わりを見ると、かなりの部分で同社が開発に関わったのだなあ、としみじみ。だからといってホンダが外注したエンジンだから……と批判的に捉えているのではなく、現代のもろもろ厳しい条件をクリアしながら、なおかつ市場ニーズを的確に捉えた、スピード感のある開発には、こうした協力体制を構築することが不可欠という点で、しみじみするのですけれど。

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量産へのカウントダウン? DENSOのSiC半導体を使ったインバータがお披露目

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人とくるまのテクノロジー展、記憶の範囲でいえば直近10年以上は足を運んでいるはずで、そうなると”ある技術”が、毎年のようにアップデートされてきている様を見ていることもあるのですが、そうしたひとつがデンソーブースのSiC半導体。これまでウエハのカタチでの展示が続いていましたが、2018年はついに製品(インバータのプロトタイプ)へと進化していたのでありました。2014年にトヨタが発表したSiC(シリコンカーバイド)半導体が徐々にカタチになってきた、というところでしょうか。

それにしても、各社が開発しているであろうロスの少ないSiC半導体ですが、今回の展示を見る限りトヨタグループがリードしているようで、電動化時代へのアドバンテージとして着々と歩を進めていると理解しておいてよさそうです。
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試作品として展示されていた両面直接冷却の2in1パワーモジュールの効率も気になるところ。当面はインバーターの冷却性能が、性能差を生み出すキーテクノロジーとなりそうなのでした……。
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ベンチレーテッドディスクのフィン形状にも改良の余地あり!

フィンを分割すれば熱伝達率は上がるが、空気を取り込むポンプ性能は落ちるという
人とくるまのテクノロジー展2018横浜にて。アイシングループのブースで見かけたのが、ベンチレーテッドディスクのカットモデル。もちろん、出展元は同グループにおけるブレーキのスペシャリスト、アドヴィックスであります。
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ベンチレーテッドディスクの内側にあるフィンを分割、見えている部分だけで数えても長い(外側)の方が11個、短い(内側)方が9個となっていて、単純に分割しただけではなく、そこに意味があることは想像できるのですが、果たしてその狙いはというと……、フィン自体の熱交換率と、フィンが空気を取り込むポンプ性能のバランスの最適解を解析したのがこの形状だ! という展示。

フィンの熱交換性能については先端の表面積を増やすほうが有利なので、分割すればするほど放熱性能は上がる。しかし、フィンを分割すると空気を取り込む能力が落ちてしまう。だから、その最適バランスを見つけることが熱交換器としての性能アップにつながる、というお話であります。
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ブレーキディスクの設計というのは、熱交換器としての性能、軽さ、(熱による)変形、もちろんコストなど様々な要求性能を満たす必要があるので、各社独自のノウハウがあって「鉄の円盤」というイメージよりはずっと難しく、またサプライヤーごとに性能差があるという話を聞いたこともありますが、フィン形状ひとつをとっても、こうして相反する性能の最適解を検証しているのでありました。

そして、アフターパーツとして高性能ディスクと呼ばれる商品は多く出ていますが、このあたりまで考慮している製品がどれほどあるのかも気になったりする今日この頃です、ハイ。
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それにしても、人とくるまのテクノロジー展は毎回毎回おもしろい!
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なかなか量産に進まない、NGKのターボエンジン用高着火スパークプラグ

「人とくるまのテクノロジー展」といえば、最新テクノロジーのショーケースとばかりに自動運転やADAS、エレクトリックドライブ関連に注目が集まりがちですが、どっこい従来からある、もはや進化の余地は残されていないと思えるような分野も着々と進化しているのでありました。数年前からウォッチしているスパークプラグ分野も、そのひとつ。

NGKのターボエンジン用高着火スパークプラグは、中心電極にイリジウム合金のチップを、L型の接地電極に貴金属合金のチップを溶接することで、着火性と耐久性を向上させているというもの。なかなか「開発中」の文字が取れないのは、おそらくこの商品がアフターパーツとしての市販化ではなく、OE納入を目指している系の商品だからでしょうが、それにしてもそろそろ納入実績が生まれてもよさそうな気もしてみたり。

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そしてスパークプラグ(点火プラグ)といえば、じつはヘッドの冷却性やバルブや直噴インジェクターのレイアウトに影響大のパーツ。いずれにしてもプラグを細くすることで、ヘッド周りのメカニズムに設計自由度が増すわけで、パーツ自体の存在を限りなく減らすことが、スパークプラグメーカーの存在感を増すことにつながるのだなあ、などと思ってみるのでありました。

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カムのないエンジン「マルチエア」を支えるシェフラーのテクノロジー

カムを使わず油圧で吸気バルブを動かす「マルチエア」、そのサプライヤーはシェフラーだった
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2018年もうろうろしてきた「人とくるまのテクノロジー展2018横浜(主催:公益社団法人 自動車技術会)」。19世紀にドイツで操業、現在ではグローバル展開をしているメガサプライヤーのシェフラー・ブースには、その活動範囲の広さをアピールする数々の展示あり。中でも目を惹いたのがFCAのハイテクノロジー「マルチエア」 エンジンのカットモデル。なんでも、マルチエアのメインパーツといえる油圧によるバルブ駆動システムのサプライヤーがシェフラーということでのアピールであります。

それにしてもマルチエアのカットモデル、記憶にある限りでは初めて目にしたのですが、吸気バルブを動かす油圧アクチュエーターのそれは、一見するとインジェクターのよう。そしてバルブごとに油圧システムを有しているということは、片バルブだけの開閉という制御も可能になれば、同一シリンダーの2つのバルブそれぞれを異なるタイミングで異なるリフト量で作動させることも可能。本当に、いかようにも吸気バルブを動かせるメカニズムなのだなあ、とあらためて思うのでありました。当然、シリンダー内の旋回渦のコントロール範囲も広がるはずであります。

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それにしても「FCA(フィアット・クライスラー)のマルチエア」と聞いたときと、「シェフラーが支えるマルチエア」と聞いたときで印象が異なるのは、なぜでしょうか(笑)

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トラック用24V鉛バッテリーを置き換える? SCiBの新製品

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トラック用? それとも? 東芝の24V置換型SCiBバッテリー
人とくるまのテクノロジー展に行くと、なんとなしに毎年定点観測しているのが、東芝のリチウムイオン電池「SCiB」で、2017年はパッケージの変化やら高入出力タイプの登場などが記憶に残るわけですが、2018年は24Vバッテリー(リンク先はpdf)が新作(画像の右側)として出展されておりました。

24Vバッテリーと聞くとトラック用を思い浮かべるところで、いわゆる鉛バッテリーをリチウムイオン電池に置換するという用途に向くタイプ。こうした手法は、軽量化のためのチューニングとしては見慣れておりますが、この製品に関していえばメインの目的は長寿命なのだとか。もちろん重量的にも約1/4と軽量化されておりますが。また、単に置き換えるだけでなくバッテリーと通信できる端子が用意されているのもポイントでありましょう。さらにBMU(バッテリーマネージメントユニット)を内蔵することで、保護機能を実装しているほかセル間のバラツキを調整する機能も持っているというのは安心要素でありましょうか。

もっとも、トラック用24Vバッテリーの置換というよりは、工場内で稼働する無人搬送車(電動)など産業機器での置き換えを前提としているからこその通信機能だったりするわけですし、SCiBの持つ繰り返し充電して使ったときの長寿命というメリットが生きてくるわけです。ちなみに使用温度の上限が45度らしいので、実際にはトラック用バッテリーの置き換えはむずかしいというべきでしょうか…。

【追記】
2019年に量産予定されているSCiBの新製品「SAP24」はバス・トラックなど24V車の置き換えに対応しているそうですから、そうした温度の問題はなさそう。ちなみに重量は28kg、12V鉛バッテリーを直列でつなぐことを考えると、半分以下の重さとなりそうです。

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