クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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モータースポーツ

モータースポーツが「スポーツ」と見られない2つの理由

経緯的に道具ファーストのスポーツ。本質的にはラクするためのツールで競うということから生まれる誤解も…



先日、トヨタ自動車の豊田章男社長が「五輪はやったのに二輪や四輪の国際的イベントは中止になったのはおかしい」といった旨の発言をしたことが一部で話題になっているようです。

五輪のパートナーでもあるトヨタ側の発言ということで、いろいろ含みのあるものとして読み解く向きもあるようですが、ひとまず「モータースポーツはなぜにスポーツとは一線を画したものとして捉えられがちなのか」という点において、自動車コラムニストとしての思いをつらつらと話しているのが冒頭
のモトブログ的動画。余談も含めて動画は12分を超える内容ですが、サクッとまとめてみると次の2点について語っております。

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日本最古の常設サーキット跡。なんだか騒がしい85年目の夏

1936年に全国自動車競走大會が開催された、アジア初の常設サーキット「多摩川スピードウェイ」に危機が迫る

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多摩川にかけられた、東急東横線が走る鉄道橋。その川崎側の河川敷を上流側に歩くと、ほどなく土手の部分に10段のベンチ的な構造物といくつかの階段が確認できます。

マニアにはおなじみでしょう、これこそが日本最初の常設サーキットである多摩川スピードウェイのグランドスタンドの跡。1936年6月に第一回・全国自動車競走大會が開催されたときの熱気をいまに伝えるモータースポーツ史における最大の遺構であります。コンクリートで作られたスタンドは、ところどころ欠けている箇所もありますが、全体としてはしっかりと形を維持。85年前の丁寧な作業がしのばれるのでありました。

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アフターコロナのモータースポーツはどうなる? 人の争いはe-Sport、メーカーは自動運転AIで競う?

クラッシュしても安心なe-Sportならどこでも観戦可能
自動運転レーシングカーはサーキットを実験室に成長する


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アフターコロナ時代のモータースポーツはどうなってしまうのか。コロナ自粛によってリアルイベントが休止になった中で、プロモーションとして利用したeスポーツの魅力が伝わり、それによってリアルの必要性がなくなっていくのでは? という思考実験をした動画をYouTubeにて公開させていただきましたが、あらためて文字としても残しておこうと思う次第。

手短に”風桶”的にまとめると次のようなロジック。

新型コロナウイルスの影響でリアルモータースポーツがeスポーツに参入
純粋にドライバーの能力を競うならeスポーツのほうがいいんじゃないか?
アクシデントによるケガなどの心配もないから現在の社会マインドにも合致しそう
リアルモータースポーツが衰退すると車両そのものをアピールしたい自動車メーカーは困ってしまう
ならば各社独自のAIによる自動運転車でレースを競えばいいのでは?
そうなると実社会でも役立つ”駆け引きのできる”AIを育てることに役立ちそう
ヒューマンモータースポーツは安全なeスポーツに移り
実車で行なうモータースポーツはAIが競うようになる


AIが運転するとなればコクピットも不要ですし、もちろん衝突安全性も無視できるのでクルマのスタイルも大きく変わってしまうかもしれませんが、それはそれで面白そうです。また、運転についても操舵、駆動、制動のいずれも四輪独立でコントロールできるので、定番が決まるまでは各社独自のアイデアが入り乱れることになって、ハードウェア競争としても盛り上がりそうと思うのですが、さて?

というわけで、動画のほうをご覧ください……




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本当に狙うべきGRヤリスかも? モータースポーツベースは小さめホイール対応仕様

豪華ストリート仕様のお値段456万円、標準仕様は396万円。コンペティションベースは350万を切るか?
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過去最高の集客を実現した2020年の東京オートサロン。その原動力となったであろう話題のニューカマーがトヨタの「GRヤリス」。この1モデルで入場者をどれほど増やしたかと言われれば明確な数字としては表せませんが、広く話題となって東京オートサロンのPRにつながったのは間違いないところでは?

そんなGRヤリスですが、オートサロン会場ではローンチエディションとなる「FIRST EDITION」以外にもGRヤリスが展示されておりました。そのうちの一台がこちらの『ラリーコンセプト』であります。

おそらく国内ラリーのレギュレーションに合致するよう製作されたであろうGRヤリスで注目すべきは、その足元で15インチホイールを履いているのでした。「FIRST EDITION」が大きなブレーキを収める18インチホイールとなっていたのと比べると寂しくも思えますが、ダートタイヤを履くことを考えると15インチが収まるようにしておくことのほうが重要で、まさに実戦的な仕上がりといえそう。

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ゼロエミッションのEVならインドアレースが可能になる?!

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モータースポーツが室内競技になれば、騒音問題も天候の課題もクリアできるのでは。
こちら、日産のワークスカラーに塗られたリーフRCは2019年の東京モーターショーに展示されていたものですが、市販車のパワートレインを前後に配したAWDで、つまり倍のパワーを実現しているマシン。このクルマ自体は、目新しいものではないのですが、モーターショーで眺めていてふと思いったのは「室内でレースができるようになれば、モータースポーツが都市型エンターテインメントに変わることができる」ということ。

基本的にモータースポーツ(レース)の開催されるサーキットというのは、その大小を問わずに都市部から離れているもの。そのためクルマでなければ観戦に行きづらいですし、往復の渋滞で疲れてしまうということにもなるわけです。では、なぜ都市部でサーキットの営業がしづらいのかといえば、やはり騒音問題が第一でありましょう。もちろん、サーキットというのは小さくても500m、大きければ5kmくらいの全長が必要なので、都市部でそれだけの土地を確保するほどのビジネスではないという面もあるでしょうが…。





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二輪と四輪のブランディング相乗効果?

今年のDTM(ドイツのツーリングカーレース)において、メルセデスのマシンにMVアグスタとAMGのダブルネーム的カラーリングのマシンが走るとか。

ダイムラーグループと二輪の関係といえば、いっときドカと深い仲になりそうでありながら、フォルクスワーゲングループにかっさらっていかれた(?)という経緯もありますが、ともかく、こうしたコラボレーションによるブランディングというのが効果的なのでありましょう、少なくともドイツやEU圏においては。

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ブランディングというのとは違う狙い(ロッシのパーソナルスポンサー的な意味)でしょうが、YAMAHAのGPマシンにFIATのロゴがついていた時代もありました。

日本にいると、ホンダやスズキなど二輪・四輪を作っているメーカーが複数あるので、こうしたコラボレーションの意味合いが肌感覚として伝わってこないのですが、ドイツでは違うのかどうか。

そういえば、ドイツにもBMWがという二輪・四輪メーカーがありますが……。

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それはともかく、このファクトリーイメージ画像のクリーンさには驚くばかり。日本でもニスモのファクトリーでイメージ撮影をすれば、このくらいのイメージは作り込めるかもしれませんが、実際のレーシングガレージはここまでキレイにしている印象薄し。

とはいえ、モータースポーツ活動によるブランディングを考えれば、勝ち負けだけでなく、こうした環境も重要だと感じる次第。

いつ取材や見学が入っても恥ずかしくないようなガレージにしておくか、もしくは取材対応用のファクトリーを用意しておくか、そうした対応がレーシングの世界でも必要なのだろうな、と思うメルセデスの発表でありました。




精進します。















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