クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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ニュルブルクリンク

5ドアハッチなのに2シーター、ルノー・メガーヌR.S.トロフィーRに語彙力を失う【動画】

FF最速のためにここまでするか! 日本国内限定47台の希少なモデルに触れてみた。軽量化の伸びしろを残してあるのが末恐ろしすぎる

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FF世界最速をシビックタイプRと競い合うRenault メガーヌR.S.の最ホットグレードであるトロフィーRを取材する機会がありました。原稿の掲載された媒体(2020-2021年 スポーツカーのすべて、詳細は文末にて)も発売になったということで、勝手に誌面連動的なブログエントリ&YouTube動画をアップしてしまいましょう。

まず、このグレードで驚くのは5ドアハッチのボディながらリアシートは完全に取り払われ、そこにはタイヤを積むように樹脂のフロアを備えるという仕様にシェイプアップされていること。それによって、車検証の重量が1330kg(前880kg:後450kg=66:34)とCセグメントの1.8リッターターボとしてはかなり軽く仕上げられているのでした。

さらに、マフラーは二輪で著名なアクラポビッチ。リアディフューザーの形状もかなり空力を考えたと感じさせるもので、ニュルブルクリンクをはじめとするサーキットでのタイムを削り取るためのアタック仕様といった印象。フロントシートがフルバケになっているのも、まさに本気といったところでしょうか。誌面のほうでも触れていますし、こちらの映像でも紹介していますが、とにかくシフトが超ショートストロークだったのもハードコアなクルマというイメージを強くしたのでした。軽量かつ冷却も考えたカーボンボンネットのデザインについては動画のほうでご確認くださいませ。


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メルセデスAMG GT R、その緑のボディは意味ある色

GT3のストリートバージョンともいえる「メルセデスAMG GT R」、緑色のボディカラーで発表されましたが、そこにはキチンとした意味があるのでした。

そう、グリーンヘルと呼ばれることもあるニュルブルクリンク北コース(ノルドシュライフェ)で鍛え上げたことを示すのが、このボディカラー。単にビビッドだとか、目立つために選んだのではない模様なのでした(汗)

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レーシングフィールドで求められる空力性能を考えたボディワークということでありますが、なんというかディテールはカスタマイズの参考になりそうというか、車種を問わず応用できそうな雰囲気。

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センターマフラーの左右に分かれたツイン・ディフューザーなど、今後のトレンドとして広く浮上してきそうな予感もしますが、さて?

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ところで、フロントアンダーパネルの空気の抜けを示す絵は、けっこう珍しいかもしれません。しっかりと機能しているのでした、当然ですが……。


精進します。
  







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2シーターのゴルフGTI クラブスポーツSがノルドシュライフェのコースレコード樹立

量産FWD(前輪駆動車)としてホンダ・シビックタイプRがニュルブルクリンク北コースで7分50秒63で最速記録と沸き立っていたのも今は昔。今度は、FWDホットハッチの雄というべきフォルクスワーゲン・ゴルフGTI が、限定モデルのクラブスポーツSによって、7分49秒21という最速ラップを叩きだした(アタックは現地時間の2016年4月20日)とアピール中。ノーカット版インカー&オンボード映像も公開されているのでした。



しかしながら、軽量化のためにゴルフを2シーターにして、公式リリースで「ミシュランのセミスリックタイヤを履く」と記してしまうような仕様の限定車を作って、量産車最速を競うこと自体に、いよいよ不毛感を覚える昨今であります、ハイ。
いろいろな意味で”攻めて”います(大汗)





精進します。
   







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前と後ろで表情の違う、スバルWRXレーサーがクラス優勝

いわゆるニュルブルクリンク24時間耐久レースがゴール。年初の東京オートサロンにて、かなり過激な空力ボディをお披露目していたスバルWRX STIは念願のクラス優勝を奪還! ということであります。

それにしても、WRX STIのニュル耐久仕様の後ろ姿はインパクトがありました。

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ウイングはトランクリッドの後面から突き出していますし、フェンダーはスクエアに延長され、かなり高速寄りの空力ボディに感じたのでありました。

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逆にフロントはオーバーフェンダーになっているものの、ノーマルぽさを残している雰囲気で、その前後コントラストが印象に残っております。

もっとも、現在 WRX STI が、主に日本市場向けにモータースポーツとの関わりをアピールできるのはニュル24時間耐久が、おそらく一番のイベントであって(今シーズンは全日本ラリーやジムカーナでも活躍していますが)、プロモーション的には「市販車のイメージを残しつつ、クラス優勝できる戦闘力を得る」ことが求められたのだろうか、などと想像していたことを思い出す、クラス優勝のニュースだったのです。






 

精進します。










ルノー・メガーヌの複合材スプリングは軽量化を狙う

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東京オートサロンも、自動車メーカーがプレスカンファレンスを行なう場となって久しい昨今ですが、今年のオートサロンでは、ルノーがメガーヌR.S.を3台並べて、その中でも日本スペシャルモデルとなる「メガーヌR.S.トロフィーS」をアピールしていたのですが、個人的に注目していたのは、FWDのニュルブルクリンク最速モデルという『トロフィーR』のほう。

そして、そのトロフィーRが採用しているという、複合材スプリングがさり気なく展示されていたのでした。

スプリング本来の機能というよりは軽量化目的で採用されたというコンポジットスプリングとオーリンズのネジ式車高調ダンパーを組み合わせたフロントサスペンション。アフターらしい雰囲気はなく、いかにもメーカーの選んだパーツといった雰囲気は、その実物から感じられたのでした。


精進します。






うまいドライバーと想像力豊かなドライバーと。

世の中には、うまいドライバーはゴマンといるもので、それほど有名でなくても、オンボード映像を見ていて、ドキリとするほど切れているドライビングに出会うこともしばしば。

この2本の動画は、最近ビビビッときたドライビングであります。


シュコダのラリードライバーの高速SSでのオンボード ”Lappi Ferm”選手



トヨタヤングドライバー出身のニュルブルクリンク&86 ”蒲生尚弥”選手



Lappi Ferm選手のドライビングでは、前半の高速セクションが注目で、6速入れっぱなしでのカウンターが妙。蒲生選手の運転は、Hパターンにも関わらずシーケンシャルかと思うほどのスムースなシフトダウンが印象的。

そして、いずれもステアリング操作がスムースで、ゆっくりに見えます。

しかし、「ゆっくりとステアリングを回すのがうまいドライバー」と思ってしまうのは、ちょっとした間違いの元というのが自分の考え。ステアリングをゆっくり回しているのではなく、そのシチュエーションにおいて最適なステアリングさばきが”ゆっくり”に見えるだけで、けっしてゆっくり動かそうとはしていないと思うわけです。

たとえば、公道レベルでいっても、100km/hで高速を走っているときのレーンチェンジでは、ステアリングを素早く回すことは危険。安全かつ素早く車線変更しようとすると、低速走行よりもゆっくりとした動きになるはず。同じことは雨の日にもいえるでしょう。

つまり、高速域であったり、グリップが悪かったりするときには、ベストかつ最速の操作が、傍から見るとゆっくりになっていくというだけの話であって、けっしてゆっくりと操作するのがうまいわけではないと思う次第。うまくて速いドライバーは、常に状況に応じた最適な操作をしていて、なおかつ不意のトラブルに対応できるよう余裕を残しているので、ゆったりとドライビングしているように感じられる、ということなのだと理解しております。

そこを勘違いして、ゆっくりと操作することが速く確実に走るコツなどと思ってしまうと、失敗の元。というのは自分の実体験でもあるのですが……(汗)


ところで、うまいドライバーというのは、冒頭にも書いたようにしばしば出会うことができますが、イマジネーション豊かなドライバーというのは、なかなか出会うことのない稀有な存在。


たとえば、言わずと知れた魅せるジムカーナ ”ケン・ブロック”選手


インカー映像を見ていると、低速域とはいえ落ち着きのない操作をしているように見えるところもあり、失礼かつ生意気ながら、けっしてラリードライバーとしてトップをはれる巧さを持っているとは思えない部分もあるのですが、ケン・ブロック選手のドライビングは違う魅力を持っています。

それは、想像以上の挙動というか、予想できない走らせ方というか。この走りを見たあとに、同じように動かして欲しいと依頼すれば、ほぼ同じに動かせるドライバーは、これまたゴマンといるでしょう。ですが、こうした魅せるドライビングでは、最初に「こう動かそう」とイメージできたことが価値というか、それがドライビングのクリエイティブだと思うわけなのです。

いまを遡ること四半世紀前、ドリフトブームの初期に、ストレートを左右にリアを振りながら走ってくる「直ドリ」をメジャーにしたドライバーしかりであります。ドリフトでいえばクラッチを蹴るだの、揉むだのといった操作を最初に実行したひともドライビングをクリエイティブした、といえそう。

もっと遡れば、サイドブレーキをターンに利用できると思い付いたひと、スピンモードに入りそうになったときリバースギアに入れて姿勢をコントロールすることを実行したひと、ヒール&トゥを考えついたひとなどもイマジネーション豊かなドライバーだったのでしょう、おそらく。

究極にうまいドライバーというのは、先人が試していないドライビングを実行するでしょうから、うまさと想像力の両方を兼ね備えているのかもしれません。いや、その両方を備えているドライバーがレジェンドになるのだろうな、とは予想できますが……。

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