クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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ディーゼル

ボア86mm×ストローク86mm、国内では幻のボクサーエンジンとは?

SUBARUがクリーンディーゼルを開発したこと覚えてますか?マルチパスウェイ的アプローチは結果的に開発リソースの無駄づかいに見えることもありますよね

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ピストントップが凹んだ燃焼室になっていることから、これはディーゼルエンジンでしょ! と一目でお分かりになる方々には、今さらかもしれません。シリンダーが横になっていて、なおかつ2気筒が並んでいる状況からも想像できるように、こちらは水平対向ディーゼルエンジンのカットモデル。そしてディーゼル+水平対向という組み合わせを近年で実現している乗用車メーカーといえば、SUBARU(スバル)をおいてほかにありません。

そうです、これは2008年モデルあたりから欧州を中心に展開した「EE20」型ボクサー”クリーンディーゼル”エンジンの展示を撮ったもの。説明員の方が写っているカットもあったので、おそらく「人とくるまのテクノロジー展」の取材時に撮影したのでありましょうか。画像の撮影日をみると2007年5月となっているので、記憶があいまいなのは恐縮です。

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※ 画像はすべて2007年5月に撮影したもの続きを読む

全身が新設計のFRプラットフォームSUV「CX-60」のメカニズム画像集

FRベースのSUVは貴重。2020年代に新設計された直列6気筒エンジンはもっと貴重



2022年秋に日本で発売予定となっているマツダのFRプラットフォームSUV「CX-60」。いまどき6気筒エンジンを新開発してしまうというのは驚きですが、そこには多気筒になれば、低回転で使うことができるようになり、総合的には効率アップにつながるという狙いもあるのだとか。

参考までに、その点についてマツダの公式見解は次のようになっております。

排気量が同じであれば気筒数を増やすほど燃焼振動が小さくなります。
また、気筒数を増やすほど燃焼間隔が狭まって振動のばらつきも抑えられることができるため低回転をつかうことができます。

なるほど、6気筒を新開発することは、ブランディング的な価値だけでなく、機械的な意味もあるのでした。そして4気筒とのモジュール設計を考えればV6ではなく直6になるのは必然で、直列6気筒を搭載することを考えるとFRプラットフォームを新設するというのも当然の結論だったのかもしれません。

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プジョー2008の1.5リッターディーゼル搭載グレードに興味津々

プジョー2008に新グレードGT BlueHDiが設定。リフターなどで実績ある4気筒ディーゼルターボDV5型エンジンを搭載

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96kW、300Nmというトルクにふったスペック。トランスミッションはこれまた実績ある8速AT

このタイミングで、プジョーのコンパクトSUV「2008」にディーゼルエンジン搭載グレードが登場しております。新設定されたのは「プジョー2008GT BlueHDi」でメーカー希望小売価格は税込み390万円。さらにディーゼル登場記念の特別仕様車「2008 GT Pack BlueHDi」も421万5000円で発売開始となっているのでありました。

気になるエンジン関連のスペックは次の通り。プジョーファンならご存知のように、308やリフターなどで実績のある4気筒ディーゼルが搭載されたのでした。

  • エンジン型式:DV5
  • エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
  • 総排気量:1498cc
  • 最高出力:96kW(130PS)/3750rpm
  • 最大トルク:300Nm/1750rpm
  • 変速装置:8速AT
  • 燃料消費率:20.8km/L (WLTCモード)

このディーゼルエンジンを積んだ2008、ガソリンターボよりは割高になってしまうのですが、同等グレードの価格差は23万円。燃費性能と燃料コストで相殺するには時間もかかりそうですが、日々の燃費を考えると許容できるくらいの差かもしれません。

なによりディーゼルエンジン搭載によるユーザーベネフィットはどこにあるのかといえば、一番にはSUVらしい走破性であろうというのが個人的な印象。その理由は……。

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電動化に進むフォルクスワーゲンがディーゼルのゴルフを日本に導入

最高出力110kWの2.0リッターディーゼルエンジンは「デュアルアドブルー噴射システム」採用でNOx排出量を最大80%削減

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各種報道などでは完全に電動化に舵を切ったように見えるドイツ勢。なかでもフォルクスワーゲン・グループは電動化に賭けていると感じるほどのバランスになっているように見えますが、そのじつリアルな販売現場はまだまだ内燃機関頼りとなっている模様。

事実、フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは2022年1月7日の初売りからゴルフ”ディーゼル”TDIを販売すると発表しているほど。総排気量1968ccの4気筒ディーゼルターボの最高出力は110kW(150PS)、最大トルクは360Nmというスペック。トランスミッションは7速DSG(DCT)で電動アシスト機能は持たないピュアな内燃機関となっております。

とはいえ、フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンの再編も進んでいるようで、このあたりは来たるべき電動化時代に向けたブランド管理の一環なのかもしれませんから、電動化は口だけで実際は内燃機関でビジネスするつもりというわけではないと思いますが……。





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最大トルク700Nmの直6ディーゼルを積むGクラスが登場。正規モノで左ハンドルが選べるのがみそ?

エントリーグレードG350dに対して、最高出力は+44 馬力(+33kW)の330馬力(243kW)、最大トルクは+100Nmの700Nmにアップ。価格は+38万円の1289万円也

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メルセデスの元祖SUVといえるGクラスに新グレード「G400d」が追加と発表されました。その内容を引用すると以下の通り。

今回追加する「G 400 d」は、エントリーモデルの G 350 d と同じくバランスに優れたコンパクトな直列 6 気筒クリーンディーゼルエンジン「OM656」を搭載しながらも、ソフトウェアとドライブトレインの調整により最高出力を 330 馬力(243kW)(G 350 d 比+44 馬力/+33kW)、最大トルク 700N・m(+100N・m)に高めています。また、機能装備は G 350 d に準じておりますが、外装色は G 350 d の選択可能色に加えて 12 色の外装色(有償)が選択可能です。ステアリングは左右いずれもご用意しています。さらに、幅広い内装色と特別感を高める装備が選択可能な「G manufaktur プログラム」の対象モデルとなり、お客様の好みに合った 1 台に仕上げることができます。


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ポルシェがディーゼルから完全撤退との報道、新車の半分が電動車両になる

ディーゼルゲートの影響を切り捨て、グループのイメージリーダーとなるか
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2015年に発覚した、いわゆる「ディーゼルゲート(不正事件)」により棄損したブランド価値を取り戻すべくフォルクスワーゲングループとしてEVシフトを進めているという印象が強い昨今でありますが、グループにおけるテクノロジーリーダーといえるポルシェが、脱ディーゼルを宣言した模様。
記事にもあるように、もともとポルシェのラインナップというかビジネスとしてはディーゼルに頼る部分は少なかったでしょうから、脱ディーゼルを宣言するのはブランディングとしてはポジティブな要素しかないと判断したのでしょうし、フォルクスワーゲングループとして先行してディーゼルが卒業するというスタンスもブランドとしてはプラスになるというわけでしょうか。純粋にビジネス的な要因での脱ディーゼルであればこうして宣言する必要もないわけで。そして、ポルシェの脱ディーゼルをきっかけに、フォルクスワーゲングループ全体としてのEVシフトを明確化していくことで、グループのブランディングに寄与させるという狙いもあるはず。脱ディーゼル宣言が、ポルシェおよびフォルクスワーゲングループのブランド価値を高めると判断するための様々なリサーチ結果が、他メーカーにも通じるのだとすれば、乗用ディーゼルが消えてしまうことはないにしても、ふたたびかつてのような地味なポジションになってしまう可能性は少なからず、と感じてしまうのでありますが、さて?

そんなタイミングで、ずいぶん前にYouTubeにアップしていたメルセデスのディーゼルエンジンに興味深いコメントをいただいたのも、偶然ではないのかもしれません……。

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精進します。
  




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