クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースやコラムをお伝えします。

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ターボエンジン

タイプRを超える最速モデル「アキュラMDX」爆誕。V6エンジン+フロント・ダブルウィッシュボーン、リア・マルチリンクの新プラットフォーム

V6ターボのSH-AWD、タイプSグレードも2021年夏に登場予定
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アメリカホンダが4代目となるアキュラMDX(3列シートのSUV)を発表。一目で最新のアキュラとわかるアピアランスは、同ブランドのフラッグシップSUVとして当然ですが、日本のユーザー目線でいうとアキュラのモデル自体は関係ない(並行輸入くらいでしか買えない)のも事実、それほど興味をそそられないかもしれません。

しかし、新型MDXについてはメカニズム面でもチェックすべきモデルだと思うのでした。

なぜならプラットフォームが新世代になっていて、そのポイントというのが「フロント・ダブルウィッシュボーン」のサスペンションだから。たしかに現行レジェンドでもフロント・ダブルウィッシュボーンを採用していますが、最近のホンダ(FF系)はフロント・ストラットが定番で、リアは中重量級がマルチリンク、コンパクト系はトーションビームというのがお決まりになっておりました。

その中で、かつてホンダ車のシンボル的ファクターとさえなっていたフロント・ダブルウィッシュボーンサスペンションの新プラットフォームの登場は、その横展開を考えるともろもろ期待が高まるわけです。

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レヴォーグと同じエンジン!SUBARUのミドル級SUV「フォレスター」にターボ追加

フォレスターがNA全車をマイルドハイブリッド「e-BOXER」仕様に、そして新世代CB18ターボエンジン搭載グレードSPORTを新設定

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スバルのSUVラインナップにおけるミドル級モデルといえる「フォレスター」が商品改良。外観はさほど変わっていないようですが、パワートレインに大きく手が入っております。

従来は2.5リッターNAエンジンと2.0リッターNAエンジン+モーターの「e-BOXER」という2種類のパワートレインでしたが、2.5リッターが廃止となって、NA全車が「e-BOXER」仕様となり、スポーツグレードとして1.8リッターターボエンジンが追加設定されております。排気量からもわかるように、この新ターボエンジンはレヴォーグのフルモデルチェンジに合わせてデビューしたCB18エンジンで、最高出力や最大トルクのスペックも同様。WLTCモード燃費もレヴォーグの18インチタイヤグレードと同じ13.6km/Lとなっているのでありました。なお駆動方式については全車AWDというのは変更なしというか、スバルのアイデンティティは不変といったところであります。

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SUBARUレヴォーグSTI Sportプロトタイプ。電子制御ダンパーが超気になる!

モード選択でエンジン・駆動系・シャシーセッティングが変化する新機構を搭載
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東京オートサロンといえば各自動車メーカーが新車を発表する場として活用するようになって久しいわけですが、2020年のSUBARUはレヴォーグSTI Sportを(見た感じはほぼ市販状態に)プロトタイプとして発表。2019年秋の東京モーターショーではレヴォーグのフルモデルチェンジを発表しておりますので、畳み掛けるようなプロモーションといったところでしょうか。
 

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水冷インタークーラーで0-100km/h加速を4%カイゼン

3S-GTE以来となるトヨタ内製2.0Lガソリンターボ「8AR-FTS」を搭載したレクサスNX200tが欧州でもローンチのようで、エンジンメインでをアピールするリリースが出ております。
 

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注目はインタークーラー。

そもそもインタークーラーとは、ターボチャージャーによって圧縮したことで上昇した温度を冷やし密度を上げるという、なんともマッチポンプ的かつ、ターボには欠かせないアイテムでありますが、NX200tのエンジンでは水冷式を採用しているのが現代的なトレンドであり、アピールポイントとなっております。
The water-cooled intercooler provides strong advantages in starting off acceleration and a 0.3-second reduction in 0–100km/h acceleration time over an air-to-air type alternative. The acceleration curve prioritises torque delivery at low speeds. 

the new engine generates maximum power of 175 kW/238 DIN hp at 4800-5600 rpm and 350Nm of torque from 1650-4000 rpm, giving the NX 200t a 0-100 km/h acceleration time of 7.1 seconds and a maximum speed of 200 km/h The turbo returns an average fuel consumption of 7.7 l/100 km generates CO2 emissions of 178 g/km.
一般論で水冷式インタークーラーのメリットは大きく2つ。

ひとつは風の当たる場所に設置しなくて済むのでレイアウトの自由度があがり、パイピングを短くできること。それによりレスポンスを向上させるわけです。

もうひとつ、走行風により冷却する空冷式インタークーラーは走行速度によって冷却性能が左右されますが、水冷式であれば低速域から十分に機能するため、吸気温度の管理がしやすく、速度や外気温に関わらず狙った通りの性能が出しやすい点。

そうしたメリットはより、NX200tにおいては0-100km/h加速で0.3秒もの短縮を実現したとのこと。もっとも、この数字自体は大袈裟な気もしますが……。

この数字をそのまま信じれば、0-100km/h加速7.4秒が7.1秒になったということで、4~5%のパフォーマンスアップにつながったといえそう。

なるほど、ダウンサイジング指向から過給エンジンがトレンドになる中で、水冷式インタークーラーが増えているわけです。とくに低速域での冷却性能という点は、ダウンサイジング過給エンジンの求める日常域での性能確保に合致するものですから。

逆にいえば高速域での性能をメインに考えた場合は、空冷式インタークーラーで十分に冷却性能を満たすわけですし、冷却水のぶんだ重量増になるという水冷式のネガをクリアできるのでありますが。


それはともかく日本においてNXは人気で納車は数ヶ月先とのこと。景気回復しているようです(汗)


精進します。




















3S-GTE以来?のトヨタ・2.0Lガソリンターボ「8AR-FTS」


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2013年秋頃からコンセプトでのアピールがはじまっていた、レクサスのミッドサイズ・クロスオーバー「NX」の市販版がオートチャイナにてワールドプレミア。そして、日本のリリースでは「日本仕様」のスペックが発表され、まもなくの国内発売をさり気なく主張しております。

そして、個人的には、トヨタとしては3S-GTE以来となるであろう市販・量産ガソリンターボに注目なのであります。

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公開されているスペックによれば、FWD・AWDとも用意されるというガソリンターボのスペックは以下の通り。

エンジンタイプ:直列4気筒ガソリン直噴ターボ
エンジン型式:8AR-FTS
総排気量:1998cc
最高出力:175kW(238ps)/4800-5600rpm
最大トルク:350Nm(35.7kg-m)/1650-4000rpm

8AR-FTSという型式は、AR系エンジンであること、ハイメカツインカム(F)のターボ(T)で直噴(S)であることを意味していると読み解けばいいのでしょう、おそらく。

リリースにボア・ストロークは記されていないようですが、トヨタの1998ccというと86.0×86.0mmのスクエアではないかと予想。

メカニズムでは、世界初という『水冷式エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッド+ツインスクロールターボチャージャー」のほか可変角を拡大した連続可変バルブタイミング機構『VVT-iW』、ターボ用直噴技術『D-4ST』と見慣れない表記が並んでいるのも気になるところ。

さらにターボで過給したエアをどういうレイアウトでシリンダーに送っているのか、どこにインタークーラーを配しているのかも気になるのでした。

ちなみに、組み合わせられるトランスミッションは6速ATというのも8速ではないという点で意外でありますが、離れ気味のギア比にしてブーストを有効利用する狙いなのか、またトルコンを利用してブーストをうまくかけるようにしているのかなどなど気になるところ多数のターボエンジンでありました。


まあ、何にせよ縁のないクルマではあります……。

 

レクサス用としてデビューしつつ、トヨタ車に展開していくイメージのある新型エンジン。はたして、このエンジンはSUV以外にも展開するのかどうか。最高出力が控えめなところからするとダウンサイジング過給エンジンと見るのが正解なのでしょうが、カムリやSAIといったセダンボディに、過給エンジンという提案もオモシロイのでは? などと思う今日このごろなのでした。

2.5リッター5気筒からのダウンサイジング過給エンジンは?

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VOLKSWAGEN’S ALL-NEW TURBOCHARGED 1.8-LITER ENGINE NAMED TO “2014 WARD’S 10 BEST ENGINES” LIST

New EA888 Gen 3 turbocharged and direct-injection powerplant recognized by coveted award

• Offers five mpg improvement on the highway for Jetta automatic, to 36 mpg

• Seven additional pound-feet of torque compared with outgoing 2.5-liter five cylinder, delivered 2750 rpm lower

• Engine weighs less than previous version of EA888

• Built at all-new Silao, Mexico factory


というわけで、北米市場向けとしてはメキシコで生産され、ジェッタに搭載されているフォルクスワーゲンの1.8リッター直噴ターボエンジンが、2014年の10ベストエンジン・リスト入りしたというプレス発表あり。



いまどきのフォルクスワーゲンの直噴ターボといえば、無条件に「ダウンサイジング」と枕詞のようにセットしたくなるものですが、そもそもでいえば、「どのエンジンからのダウンサイジング」というのが重要で、その内容によってはダウンサイジングの意味が大して見られないケースというのもあるわけです。

たとえば2.0リッター4気筒NAから1.4リッター4気筒ターボというダウンサイジングがあるとして、気筒数が減っていないのでエンジンのサイズはさほど小さくなっていませんし、ダウンサイジングというのは要求トルクが同じ程度という前提なので、クランクやミッションの強度も同程度ということになり、コストも変わらないハズ。コストでいえばターボチャージャーやそれに伴う冷却系のぶんだけアップしているともいえますし。もっとも、過給することでEGRを押し込めやすいなどのメリットもあるのですが……。


で、この1.8リッター4気筒直噴ターボは、2.5リッター5気筒エンジンからのダウンサイジングだというから、たしかに教科書的なダウンサイジングエンジンだなあ、と10ベストエンジン入りにも納得。

ほかにもイラストを見ると、エキゾーストポートがヘッド内蔵型で、しかもツインスクロールターボに対応した2系統になっていたり、 EGRも2系統あって、コンパクトなEGRクーラーが組み込まれているようだったりと最新トレンドてんこ盛りという感じで、メディア受けしそうなユニット。ますます10ベストエンジンに選ばれたことに納得、なのでありました。
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