スズキのプリクラッシュセーフティシステムといえば、赤外線を使う「レーダーブレーキサポート」、ミリ波レーダーの「レーダーブレーキサポートII」、ステレオカメラを使う「デュアルカメラブレーキサポート」と3タイプを用意してきたわけですが、新型スイフトにおいて第4のシステムが登場。
サプライヤーはコンチネンタル、赤外線と単眼カメラを用いる「デュアルセンサーブレーキサポート」
それが、赤外線と単眼カメラを用いる「デュアルセンサーブレーキサポート」であります。歩行者検知能力を求められる昨今の流れからすると、日立製ステレオカメラを使うデュアルカメラブレーキサポートに集約するのかと思いきや、グローバルスタンダードに近いといえる方式を採用なのでありました。ちなみに、赤外線とカメラが一体となったユニットのサプライヤーはコンチネンタルとのこと。

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さらに、フロントグリル内にはミリ波レーダー(こちらはボッシュに手配しているそう)が収まっているのですが、このミリ波レーダーは衝突被害軽減ブレーキには使わず、ACC(アダプティブクルーズコントロール)のみに利用しているというのが興味深いところ。日本ではセットオプションとなっていますが、仕向地によってACCなしのプリクラッシュセーフティシステムを装備する仕様を考慮しているのでありましょう、おそらく。
そしてミリ波レーダーと赤外線と単眼カメラという3つのセンサーを持つことになる、先進安全技術のセットオプション『セーフティパッケージ』は、新型スイフトRSとXLという5MT車にも設定されているというのが見逃せません。

衝突被害軽減ブレーキをMT車に組み合わせると、メーカーによっては「エンストしてしまう(と、パワステが機能しなくなるので回避が難しい)」という理由で相性が悪いとして避けていることもありますが、緊急時にぶつからないことを優先するのであればエンストもやむなしという判断なのでありましょう。

このあたりは、どのようなシチュエーションにプライオリティを置いて、メーカーとして事故を起こさない・被害を軽減することを重視しているかという企業姿勢までも含めた話になるかもしれません。ちなみに、マツダ・デミオのMT車でも同社の「i-Activesense」を組み合わせることがができますので、デミオとスイフトでMTと先進安全技術のマッチングを確認するという企画にはニーズがあるかも? などと思ってみたり。
それはさておき、トータル120kgの軽量化というのは、かなりのインパクトであります。もともと1t程度のクルマでの120kgというのは1割減という話でありますから。
これだけの軽量化とMTとプリクラッシュセーフティシステムの組み合わせという珍しさから、XLグレードのFF・5MT セーフティパッケージ装着車155万5200円が気になる今日このごろでありました。

精進します。

  




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