クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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スポーツハイブリッド

ステップワゴンに新設定されるハイブリッドは「スパーダ」専用

ステップワゴンのハイブリッドはスパーダだけ! コスト高な2モーターハイブリッドだから?
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ダウンサイジングターボだけのラインナップでライバルと差別化したステップワゴンですが、売上の数字では後塵を拝している状態。ちなみに、2017年上半期の登録台数は日産セレナが54,344台なのに対してステップワゴンは21,752台に過ぎないわけですから。もっともセレナのハイブリッドも、いわゆるマイルドハイブリッドでありますから、この差はパワートレインだけでなくACCの違い(セレナは渋滞対応の追従&操舵機能)に由来している部分もあるのだとは思うところ。
しかし、ホンダはステップワゴンのマイナーチェンジでハイブリッド(2モータータイプ)を追加設定するだけでなく、自慢のホンダセンシングを渋滞対応タイプへと進化させる予定。つまり、ライバルをがっちりキャッチアップしているといえそう。

もっとも、ホンダがi-MMDと呼ぶ2モーターハイブリットは高価になる傾向。ガソリンエンジンとハイブリットを用意するオデッセイで見比べると、ハイブリッドは60~75万円ほどのエクストラコストが必要となっており、その価格差を考えると、ステップワゴンにおいて高価格帯となるスパーダだけにハイブリッドを追加するというのも納得できるところ。比較的ローコストなハイブリッドであるi-DCDという選択も考えたのでしょうが、もう一つのライバルであるトヨタ・ヴォクシー/ノア/エスクァイアのハイブリッドが実現している23.8km/Lというモード燃費を、ステップワゴンで超えることを考えるとi-MMDしか選択肢はなかっただろうと勝手に想像するわけですが、さて?

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とはいえ、i-MMDのパフォーマンスをもっと広めるべきと思う自分としては、ホンダが2モーターハイブリッドの大幅なコストダウンを実現したことに期待したいというのが正直なところでもあるのです……。

精進します。
   




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新しいホンダ・フィットのベストグレードはガソリンか、ハイブリッドか

1.3リッター車とハイブリッドは価格も乗り味もワンクラス違う!
先日、最新フィットに一気乗り(4グレード)して感じたのは、同じフィットであってもグレードによって別物といえる仕上がりで、それだけ想定しているターゲットの幅は広いということ。

先進安全装備「ホンダセンシング」を装着可能となったという車両価格で必要十分な走りと現代のニーズを満たすプリクラッシュセーフティ機能を手に入れるのもヨシ、ロングバンパー仕様で車両価格2,205,360円(FF)となる最上級グレード「ハイブリッドSホンダセンシング」を選んで、Bセグメントと思えない上質な走りを味わうもヨシ、といったところでしょうか。
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リアルに購入することを考えずに、ポンと乗り比べると、たしかに最上級グレードのハイブリッドSのコンパクトカー離れした乗り味にヤラれてしまうのかもしれませんが、冷静に価格差を考えると、「車両価格220万円のフィットをオススメする」というのは、なかなか難しい結論でありましょう。フィットのベストグレードと220万円クラスのコンパクトカーのベストチョイスがイコールになるとも言えないわけです、ポロのコンフォートラインあたりも比較対象になってきますから……。

フィットの入り口価格は、1.3リッターガソリン車が1,428,840円、ハイブリッドのベーシックグレードが1,699,920円。それに対して「ハイブリッドSホンダセンシング」のメーカー希望小売価格は2WDが2,205,360円、4WDが2,367,360円となっています。
ちなみに、個人的にコーナリングが気持ちイイ(シャシーとタイヤのバランスが取れている)と感じたのは15インチタイヤを履く、ハイブリッドL ホンダセンシング(2,079,000円)でありますが、やはりコンパクトカーとしては高めな選択であります。ただ、ガソリンエンジン+CVTに対して、DCTを使ったハイブリッドが持つダイレクト感やキビキビ感といったアドバンテージは明確。いまどきですから先進安全装備「ホンダセンシング」も必須と考えると、このくらいの予算感で選ぶべきなのかもしれませんが、さて?

精進します。
  




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ミッドシップながらフロントは臓物がいっぱいな新型NSX

先日、ついに新型NSXのステアリングを握ったのでした。欠点がないとはいいませんが、と非常にポジティブな印象でありましたが、中でも低速域でも十分にメカニズムの魅力を感じられるのは、ホンダNSXらしさでありましょうか。

そうした独自の世界を生み出している原動力が、コチラ。フロントフードの下に収まる数々のメカであります。
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ほとんど冷却系が占めているように見えますが、やはりポイントは最高速度までしっかりとトルクベクタリングができるツインモーターユニット。電子制御の使い方としてはヒラヒラとしたシャシーを制御で安定させるというアプローチもありましょうが、NSXはそれ単体で作り込んだシャシーのニュートラルステア感を電子制御によってアシストするといった使い方のイメージ。そのメカニズムとしてフロントのヨーコントロールを利用しているというわけ。

そして、ふと思うのはリアサスペンションでニュートラルステアを目指した、1980~90年代のマツダ車を作った面々が、この乗り味をどのように評価するのかということ。FC、FDの両RX-7が目指したであろう「永遠のニュートラルステア」を、NSXはまったく異なる手法で実現したのではないか、そんな風に感じてしまうのでありました。

ちなみに、上のGIFを見ていただいてから、下の記事を読んでいただくと、より意思が伝わるかもしれません。モノカキとして「百聞は一見にしかず」というのはある意味で負けなのですが……(汗)


精進します。

  







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ホンダNSX、581馬力を生み出すシリーズ・パラレル・ハイブリッド

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いろいろな評判を耳にするホンダNSX、ようやくステアリングを握り、ABペダルを踏む機会を得たのでした。評判の中にはネガな内容もありますが、それは、かつてというエントリでも記したドライバーの予測を上回るメカニズムの反応速度によるものが含まれているのだろうな、と感じた次第であります。「■■のように操作したら、●●な挙動が出る」というドライバーの経験的な予想に対して、NSXの場合は「ドライバーが■■と操作しているので、▲▲な走りをしたいのだろう。その過程で●●な挙動が出るはずだから、事前にケアしておいて無駄な挙動を出さずに、狙った走りを最短で実現しよう」とクルマが考えているかのような走りのイメージというと、余計にわかりづらいでしょうか(汗)

さて、公道試乗だったこともあり、サーキット向けのトラックモードは試していませんが、ストリート向けのドライブモード(quiet、Sport、Sport+)で楽しんでいる範囲においては、システム出力581馬力というほどの大パワーにおののくといったシーンは皆無。誰でも大パワーが味わえるよう、しっかりと躾けられております。アクセルペダルをガバッと踏み込んでも、どこか一輪のトラクションが失われることはなく、現代的なスーパースポーツに仕上がっているのでありました。

そして、エンジニア氏にヒアリングをしたところ、3個のモーターとV6ツインターボで構成されるNSXのハイブリッドシステムは、ある種の「シリーズ・パラレル・ハイブリッド」であることが判明。そして、モーター駆動による未来への可能性についても様々な気付きをいただいたのでした。

その辺りの話は、12月発売のホンダスタイル誌にてレポートする予定ですが、現段階ではなんとかアイデアの火が着いた状態、まだまだブラッシュアップして、整理していかねば(大汗)



精進します。

  







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ホンダ・フリードハイブリッド、i-DCDの完成度にしみじみ…反省

ホンダ・フリード、直噴ガソリン車を市街地で走らせてみる前に、じつはハイブリッドの方で市街地を走っていたのですが、そのインカー映像を撮っているときに3分ほど独り言をしていた部分を恥ずかしながら公開(汗)

FWDと4WDの違いとしては駆動方式にとどまらず、リアサスを支えるブッシュの容量や味付けが大きく異なるため、ゆっくりと走っていても乗り味の違いを感じたのあります。とはいえ基本的にはフロント駆動のスタンバイ4WDシステム。ただし、大きくアクセルを踏み込むと後輪に駆動が流れていく感触もあるので、フロントが滑ってから駆動を送るというわけではなく、ちょっとフルタイム4WD的な印象もあり。それにしてもハイブリッド4WDというのはトヨタにとってウィークポイントであり、IPUを専用設計することでプロペラシャフトを通したフリードハイブリッドの4WDは、その努力もあって差別化に成功したのは、市場としては待望でありましょうか。

それはともかく、フリードハイブリッドは7速DCT+ワンモーターの「スポーツハイブリッドi-DCD」を採用しているわけですが、そのi-DCDの味付けが予想以上に洗練されていたのが好印象。

デビュー直後のフィットハイブリッドに乗った印象では、冷間時のギクシャク感や暖機後でも切り替えを感じる制御でありました。その後、4ドアセダンのグレイスではスムースでギクシャク感のないワンモーターハイブリッドに仕上がっていることを確認、その制御は2014年12月にマイナーチェンジを受けたフィットにも展開されたわけです。

そうして、どんどん進化していた「i-DCD」ですが、フリードではさらにスムースになっていて、もはやDCTを使っていると感じさせないほど、シームレスな加速になっていると感じたのです。とくに街乗りで多用するゼロ発進から30km/hあたりまでの速度域においてギクシャク感やステップ的な加速がうまく処理され、しっかりと加速しながらスムースネスも両立しているのは、「i-DCD」の進化を実感する部分。

最初から、このくらいの仕上がりだったら印象も変わったのでしょう。それより、ここまでのフィーリングにできるというイメージをファーストタッチの段階では想像できなかった自分に反省するばかりです(汗)

精進します。
  







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ホンダ・フリード、ガソリン直噴とハイブリッドのどちらが買い?

先日、フルモデルチェンジを果たしたホンダ・フリード。2列シート仕様の名前が「フリード+(プラス)」に変わったこともトピックでありますが、従来と同じく1.5リッターの排気量ながら、パワートレインも一新されております。

ガソリンは直噴エンジン+CVT、ハイブリッドは7速DCTとシングルモーターのi-DCDというのは、シャトルなどと共通する設定で、同等グレードで比べるとガソリン直噴とハイブリッドの価格差は35万円前後といったところでしょうか。

こういう話題になると燃費で元を取れるかどうか、的な話にもなりがちですが、そもそも燃費で価格差を埋めようと思うのなら中古車を買ったほうが良かったりもしますし、選択肢が新車で、同一車種のグレード違いでという前提条件に立つこと自体がナンセンス。

しかも、重量の嵩むミニバンとなればパフォーマンスの違いでパワートレインを選択すべきだと思うわけです。

一名乗車で乗り比べるとガソリン直噴でも十分以上のパフォーマンスを感じるところでありますし、むしろCVTのスムースネスというのは多人数乗車のミニバンでは歓迎すべき特性といえそう。

ただし、踏み込んだときのパワフルさではハイブリッドにアドバンテージがあり、フル積載状態での余裕を考えるとハイブリッドを選んだほうがいいかもしれません。とはいえ、同一エンジンのNAとターボほどの違いは感じないのも事実。

そんなわけで、フリードの道具感にマッチするのは直噴エンジンというのが第一印象。

この直噴エンジン、i-VTEC DOHCヘッドで最高出力131馬力となれば、かつてのホンダZCエンジンばりの力強さはあるわけで、とくにフリード+とはキャラクター的にも合っているように感じるのでありました。

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ところで損得の話でいうとリセールを考慮したときに、どちらが有利なのかも考慮すべき。出たばかりのクルマ相場も形成されていないので実際のところは不明ですが、いまの市場トレンドだとハイブリッドが優勢な気もしますが、さて?



精進します。
  







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