クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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ステレオカメラ

雪の日に気を付けたい。カメラ式先進運転支援システムの弱点とは

ワイパーをしっかり動かして「センサーの視界を確保」しないとシステムエラーが起きることがある

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先日、雪が舞ったとき、愛車(スズキ・エブリイバン)のメーターに『システム一時停止』の表示が出ました。ワーニングランプからもわかるように衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報機能がロスと状態になっております。

その理由は、右側に記されているように「視界不良」によるもの……。

もちろん普通に雪が降った程度で、こうした状態になるはずもなく、これはワイパーをインターバルモードで作動させたことで、わざと出した表示であります。

逆にいえば、ワイパーを適切に動かさないと先進運転支援システムは正常に作動しないというわけです。

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ダイハツの軽商用に採用された第二世代のステレオカメラはデンソー製

衝突回避支援ブレーキ機能の対応速度向上、夜間の歩行者検知、先行二輪車に対する衝突回避支援、道路標識の認識支援、ガードレールや側壁検知による車線や路線の逸脱警報などを実現

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2021年12月、ダイハツの軽商用モデル「ハイゼットカーゴ」、「アトレー」がフルモデルチェンジ。合わせて「ハイゼットトラック」も商品改良を実施しております。

共通する変更として縦置きCVTの採用などが目立っていますが、先進安全装備・高度運転支援システムを支えるセンサーデバイスたる、ステレオカメラも第二世代になっているのは意外な進化ポイント。コストが重視される商用車であれば、こうした先進技術については乗用系で実績のあるセンサーを使うことが多いのですが、コスト含めてメリットがあることが第二世代ステレオカメラの採用につながったというところでしょうか。

そんなステレオカメラのサプライヤーは従来通りにトヨタ系のデンソー。同社のニュースリリースは単なる報道向けというよりは、開発者インタビューも含めた読み物となっていて、読み応えのあるもので必見です。

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SUBARUフォレスターがビッグマイナーチェンジ。2021年8月より発売

レヴォーグに合わせた新フロントマスク。テールレンズとの統一も取れて違和感なし

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現行モデルは2018年に登場したSUBARUの売れ筋SUV「フォレスター」が、スバル車ではおなじみとなる4年目のビッグマイナーチェンジを発表。ご覧の通り、ヘッドライトの個性が強くなり、フロントグリルがよりいっそう大きく見えるド迫力フェイスに変身する模様であります。

発売は8月ということで、予約は開始されているということですが、公式にはメーカー希望小売価格などは未発表。ティザーサイトでは「Touring」、「X-BREAK」、「Advance」という2.0リッターe-BOXER(マイルドハイブリッド)の3グレードと、1.8リッター直噴ターボの「SPORT」という計4グレード展開になるということで、このあたりはマイナーチェンジ前と変わらない内容といったところでしょうか。

ティザーサイトで確認するとフロントが一新されたのに対して、テールレンズなどはそのままといった印象で、ハードウェアもほとんど変わらないとなると、まさにフェイスリフト中心のビッグマイナーチェンジといえる進化でしょうか。


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日立の「ECU内で車両運動の予測シミュレーションを行なう」新技術とは?

一般道での自動運転精度を上げるための新しい車両制御技術
日立オートモティブシステムズが『一般道での自動運転実用化に向け、安全な走行を実現するための
高精度な追従走行を可能にする技術を開発』という少々長いタイトルにニュースリリースを発表しております。要約すると、一般道における自動運転の課題をクリアする技術開発に成功したというニュース。
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これまで自動運転といえば高速道路がターゲットとなることが多かったのは、高速道路はステアリングの舵角が比較的少なくて済むことや歩行者の存在を基本的には無視できるという点で、一般道での自動運転に比べるとハードルが低いといえるから。ところが、一般道それも住宅街を走らせることを考えると、歩行者の存在は大前提となりますし、ステアリングを一回転以上回す必要にある曲がり角もあるわけで、難易度が上がるわけです。

とくに路地のような小回りが要求される道では上記のような問題が起きていたといいます。それを解決するのが日立オートモティブシステムズの新技術なわけですが、注目したいのは以下の一文。

前方のセンシング情報をそのまますぐに使うのではなく、ECU内に一旦蓄積してから使うことで過去から現在までの点を線(軌道)として認識し、目標となる軌道を高精度に追従できるようにしました。

  


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120km/hまで操舵ありの追従クルーズコントロールを実現するスバル「アイサイト・ツーリングアシスト」

「EyeSightは次のステージへ」というキャッチコピーでのティザーをしていたレヴォーグ、WRX S4の進化ポイントについての詳細情報が解禁されました。
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「世界一のレーンキープ性能」を自負する、アイサイト・ツーリングアシストへ進化
カラーステレオカメラといったハードウェアでの大幅な進化はなく、これまで60km/h以上に限定されていたレーンキープアシスト(ステアリング操作アシスト)を0km/hの渋滞時から対応としたのが主な変更点。この進化を「アイサイト・ツーリングアシスト」という言葉で表現しているのでした。

これ、単純にこれまでの機能の作動速度域を拡大したというものではなく、従来は白線(区画線)を認識して車線中央を維持する制御だったのに対して、白線がない(見えない)状況であっても先行車の動き(軌跡)を利用して車線を認識してレーンキープアシストを持続できるようになっているのでした。車線情報だけではなく先行車の軌跡をも利用できるというのが大きな進化ポイントであります。

情報量はそのままに、活用幅を広げているといったところでしょうか。

というわけで、ちょっとだけ体感してきましたのでご報告。

たとえば、実際の路上ではないシチュエーションですが、テストコース内において低速で先行車がクネクネ走ると、それに見事に追従する様は見事。しかも、ステアリング操作が滑らかでカクカクとした感触がまったくないのは、スバルの追従クルーズコントロールにおける経験の長さを感じる制御でありました。



一部のユーザーにおいては、120km/hまでACCがカバーするようになった(設定速度の数字は135km/h)ことが注目かもしれませんが、くれぐれも ご安全に(汗)

精進します。
  




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センサーの種類で先進安全技術の優劣を判断するナンセンス

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プリクラッシュブレーキ(自動ブレーキ)とアダプティブクルーズコントロールは、安全機能と快適性能と区別できる面もありながら、同じセンサーを使った機能という点では表裏一体。

ただし、センサーと性能がリンクするという意味においては、同等の機能とはいえないのだろうな、と思う次第。

まず、プリクラッシュセーフティ機能については、その車両におけるピークの制動性能を引き出しているわけではないのでブレーキ性能という点では車両差は意外に少なく、センサーの検知できる範囲と距離、相対速度などによって「ぶつかるかどうかの違い」は生まれているという印象。つまり、センサーの能力差がダイレクトに安全性能の違いとしてリンクしているといえそう。もっとも、最近は複数のセンサーを組み合わせることも増えているので、単純に「ミリ波が有利、ステレオカメラ優勢」といった話ではないのでもありますが。



一方、前を走るクルマを認識する追従クルーズコントロールについては、センサーの違いというよりは、車両全体での仕上げが快適性を左右するのでありましょう。なかでも、このところ気になっているのは前走車の速度変化に対するリニアリティ。たとえば、前走車がコマメに速度を変化させるような走り方をしているとき、それにリニアに反応すると追従側も速度変化が大きくなって不快。そうしたケースを考慮して、しきい値を設けて前走車の速度変化に対して過敏になりすぎないようにしているのでしょうが、その辺りのテイストでけっこうメーカーによる差はあるのだなあ、と感じることがあったのでしたが、さて?

というわけで、サプライヤーからセンサーと基本となる制御を買ってくれば、どこも同じ仕上げになるわけではないというのが、なんとも面白く、難しさを考えさせられるのでありました。

なお、画像はイメージです(汗)


精進します。

 







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