クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

YouTubeチャンネルで動画を公開しています。チャンネル登録よろしくお願いします。お問合わせや情報などは、こちらのアドレスまで ysplaning@gmail.com   Instagramでも情報発信しています   Facebookページ随時更新中 noteで無料&投げ銭方式のコンテンツを公開しています。

サニー

恐怖! 設計年次の異なる2台をオフセット衝突させてみると……



というエントリで、アメリカIIHSによる50年違いのシボレー(1959年式VS.2009年式)による衝突実験映像を紹介したこともありましたが、こちらはラテンNCAPによる新旧モデルのオフセット衝突実験映像。
より正しくいえば新旧モデルではなく、設計年次の古いまま継続生産されているモデルと最新モデルによる衝突実験であります。その意味では、IIHSの実験がリアルワールドではあり得なさそうなのに比べて、非常にリアリティのある実験といえましょう。

サンプルとなったのは、日産ツル(メキシコ製B13サニー)と日産バーサ(ヴァーサ)という同格のモデル。まさに走るシーラカンスともいえる日産ツルについては以前にもNCAPテストでゼロ点になった動画を紹介するエントリをあげたこともありますが、北米の基準を満たした最新モデル「バーサ」とのオフセット衝突では、まさに木端微塵。

Aピラーはポッキリと折れ、ルーフもひしゃげ、生存空間ゼロ……といった状況であります。そして、試験車両は2015年式ということですが、ノーエアバッグなのにもあらためて驚き。

2017年をもって「ツル」の生産を終了させると発表されておりますが、その判断も妥当というか、むしろ遅すぎたといえるくらいの安全性能差を実感する30秒のムービーでありました。

しかし、あらためて思うのは旧車に乗っているということは、こうしたリスクを抱えているというわけで、古いものを大事にすることを否定しないまでも、命を大事にするという意識も重要なのでは、と思う今日このごろです、ハイ。

精進します。

【追記】
別角度の映像もありました


  







人気ブログランキングへ

【メモ】フルラップ衝突は1994年から、オフセット衝突は2007年から

旧車のレストアプログラムはビジネスか、カルチャーか。 というエントリにおいて、余談ながら1980年代のクルマのAピラーに安全性での不安を覚えたと記しましたが、保安基準でオフセット衝突が採用されるようになったのは新型車で2007年9月から(リンク先は国土交通省・pdf)と、もっと後の話。基準として求められる以前のクルマなのですから、違いを感じるのは、ある意味で当然。

さらに、現在のグローバルモデルではアメリカでIIHSが実施しているスモールオーバーラップ衝突まで考慮しているわけですから、目に見える部分でAピラーの太さが異なるのでありました。もっとも、それによる視界へのネガを嫌って、可能な限りピラーを細くしようとするのも、またトレンドではあります.

というわけで、1980年代の基本設計のクルマだと、Aピラーがどれくらいポッキリ逝ってしまうかを想像できるムービーを。南米で売られている古いサニー(現地名「ツル」)のオフセット衝突の模様であります(汗)



素材なども異なるでしょうし、昔のまま生産されているわけではないでしょうから、そのまま古いクルマの衝突実験映像として捉えるのはミスリードな点もあるかもしれませんが、それにしても現在の衝突実験ムービーを見慣れた目からすると驚きです。それほど技術が進化しているわけです。

精進します。
  







人気ブログランキングへ
記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ