クルマのミライNEWS

自動車コラムニスト 山本晋也がクルマのミライに関するニュースをお伝えします。

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キックス

売るクルマがないと報じられた日産でウレテルクルマトップ4

2024年度上半期登録車セールストップ50の中で日産車は4台のみ!?

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日産自動車の経営に関する悪いニュースが飛び交っています。

先日発表された2024年度上期の連結売上高は、前年同期比791億円減の5兆9,842億円、連結営業利益は同3,038億円減の329億円、売上高営業利益率は0.5%、当期純利益は同2770億円減の192億円となっているのですから危機的状況なのは間違いありません。

そうした状況を打破すべくなのか、目先の対応なのかわかりませんが、大型リストラも実施するとなっています。個人的には、無駄を排するリストラは経営的にはポジティブであっても、生産能力を落とすリストラは企業のポテンシャルを削るものであり株価の期待値を下げるものとしてマイナス評価要素になってしまうという印象もあります。

そんな日産の危機を報じるニュースの中では「いまの日産に売れるクルマがない」という手厳しい表現もある模様。

では、実際に国内における日産車の状況はどうなのでしょうか。自販連の発表している「乗用車ブランド通称名別順位 2024年4月~2024年9月分トップ50(登録車のランキングなので軽自動車は除く)」から日産車を抜き出して並べてみると以下の通り、4モデルしかランクインしていないのでした。

4 ノート 日産 48,339台
7 セレナ 日産 39,637台
27 エクストレイル 日産 13,263台
37 キックス 日産 6,828台
 ※最初の数字は総合順位

トップ50内のシェアでいうと、レクサスやスズキが4モデルのランクインとなっていますし、マツダは5モデルも入っています。日産の企業規模はイメージとして大きいでしょうが、実際の市場における存在感が薄くなっているというのは、いまに始まったことではないとはいえ、たしかに危機的な状況といえそう。もちろん、ノートやセレナは一桁順位であり、トップ10に入っているモデルですから、人気ブランドというイメージはたしかに間違っていない面もありますが…。続きを読む

日産が2020年度通期見通しを発表。12の新型車についての追加情報も!

2020年度第1四半期の販売台数は前年同期比47.7%減の64.3万台。売上高は1兆1742億円で前年同期比マイナス50.5%

日産が2020年度第一四半期の決算を発表。まさにコロナ禍における決算なので悲惨な数字になるのは見え見えでしたが、グローバル販売で前年同期比47.7%減の64.3万台というのは衝撃的な数字。もっとも日産によるとグローバルでの全需(自動車マーケット全体の需要)も前年同期比44.5%減の1249万台に減っているそうなので「他社も同様に落ち込んでいますよ」ということであります。

 

日本にいると実感できませんが、欧州ではロックアウトの影響もあって3月の販売店稼働率はわずか4%で4月も35%。北米でも4月の稼働率は64%ということで、そもそも売る機会がなくなっているわけですから、全需の落ち込みはもちろん、日産の販売減というのも致し方なしでありましょうか。ちなみに日本での販売店稼働率はずっと100%をキープ。3月に発売した軽スーパーハイトワゴンの新型モデル「ルークス」が好調なこともあって日本での販売台数は前年同期比33.7%減の8.4万台に留めることができたのだとか。

さて、決算と同時に2020年度通期見通しも発表しているのですが、そちらのプレゼンテーション資料で気になるのが、こちら。例のNISSAN NEXT A to Zで発表した12の新型車について追加情報が加えられているのでした。

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スタイリッシュ系SUVという共通点はあれど日産キックスとトヨタC-HRを比較するのは疑問

ともにハイブリッドSUVであり価格帯は近い印象ながら、車格としては異なるキックスとC-HR

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日産から新型SUV「KICKS(キックス)」が登場して、そのライバルにトヨタC-HRを挙げた記事なども見かけるのですが、そこに若干の違和感を覚えている今日この頃。たしかに、ハイブリッドパワートレインのSUVという点でいえば(C-HRのハイブリッド車はFWDのみの設定)、似ている部分はありますし、どちらもデザインコンシャスな商品企画という部分でも共通点はありますが、とはいえ車格が異なっていると感じるから。

それは、突出した排気量などパワートレインが変わったものでない限り、いわゆる車格(セグメント)というのは主に全長でわけられると考えるのが基本だから。こちらの記事でも比較しているように、キックスのライバルとしてふさわしいのはボディサイズ的にいえばMAZDA CX-3であり、またパワートレイン含めたセグメント的にはホンダ・ヴェゼルを当てるのがふさわしく、C-HRはセグメント的にひとつ上に感じるのでありました。







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「ついにSUVも電気で走る時代へ。」というからプラグイン化と思った【日産キックス】

「e-POWER」のアピールポイントがブレていないのは理解しつつ、RAV4 PHVが出た直後に『ついにSUVも電気で走る時代へ。』というキャッチコピーに苦笑

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ついに日産からブランニューの小型SUV「キックス」が正式公開。発売は2020年6月30日と発表されております。実質的にモノグレードといえるキックスの駆動方式はFWDのみで、メーカー希望小売価格は2,759,900円から2.869,900円。

日産のコアテクノロジーになりつつある「プロパイロット」はじめADAS機能においてリードしている面はありますが、直接的なライバルになるホンダ・ヴェゼルでいうと同価格帯なのはハイブリッドRS(2,862,037円)と思うと、ちょっと価格競争力的には厳しいというのが第一印象だったりして。

まあ、それよりも苦笑してしまったのが公式ホームページに掲げられているキャッチコピー。このエントリでもトップに貼らせていただきましたが、「ついにSUVも電気で走る時代へ。」となっているのでした。







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北米で日産が新型SUV「ローグ」発表、日本では次期エクストレイルになる?!

キーワードは「Family hub」。まさにヤングファミリーを狙った新型ローグの発売は2020年秋

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先日、日産が今後18か月に新発売するという12車種を発表したことは当ブログでも紹介しましたし、YouTubeにも動画をあげておりますが、そこに含まれていた「Rouge」が北米で発表されております。おそらく日本では次期エクストレイルとなるであろう「ローグ」はプラットフォームから完全に新規となったフルモデルチェンジで、微妙に全長が短くなったといいますから、カテゴリーというかセグメントというか、ターゲットユーザー層にも変化があるのかもしれません。

ターゲットユーザーがファミリー層であることは、新型ローグのインテリアコンセプトが「Family Hub」とされていることからも明確に感じられるのですが、だからといってスマートな方向にシフトするのではなく、よりSUVらしい力強さを感じさせるアピアランスになっていると感じるところ。フロントのVモーショングリルは大きくなっていますし、サイド面の強い張りは上級SUVの雰囲気をまとっているといえるのでは? 

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日産の新型SUV「KICKS(キックス)」販売間近。ライバルとスペック比較

ティザーサイトではe-POWERというパワートレインの情報しかないブランニューSUV。先行発売しているタイ仕様のスペックをライバルと並べて比べてみる

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新型コロナウイルス(COVID-19)により緊急事態宣言が解除され、世の中は一気に動き出したようです。COVID-19の特性を考えると、完全に制圧したわけでもなく、特効薬も開発されていない段階で、急激に社会活動が元に戻ろうとするのはけっしてウェルカムではなく、まだまだ配慮すべき点は多々あるはずとも思いますが、トヨタをはじめ自動車メーカー各社が連日のように特別仕様車や商品改良のニュースリリースを発表しているのは、少しでもはやく経済を回すぞ! という強い意志を感じる部分があるのも事実。そして、日産は2020年6月5日に、間もなく日本国内でローンチされる新型SUV「KICKS(キックス)」のティザーサイトをオープンしております。


そのティザーサイトでは、前後燈火類やフロントのクローズアップなどディテールを見せるばかりで全体像は隠した状態ですが、それでもe-POWERと日産が呼ぶシリーズハイブリッドを搭載していることは、トップ画像において明らかにしているのでした。もっとも、キックスについては、すでにタイで生産が始まり、市販も進んでいるので本来であれば隠す必要もないとは思う部分もあるのですが…。 続きを読む
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