クルマのミライNEWS : 5ドアのジムニーノマドを検討するなら確認すべきは燃費と最小回転半径

全長3890mm、車両重量1190kgながら、最小回転半径は5.7ｍ、WLTCモード燃費は13.6km/Lとミドル級SUV相当

待望のジムニーノマド（5ドア）が予約開始ということで、ジムニーファンはもちろん潜在的ユーザーの注目度が高まっているよう。なにしろ、現行ジムニーは、そのファニーでギア感のある独特のルックスで人気を集めています。そこに利便性の高い5ドアというバリエーションが追加されたとなればファミリーユースを考慮しなければならないユーザー層もときめいてしまうのは自然な流れといえましょうか。

そんなジムニーノマドは「FC」と名付けられたワングレードの設定で、選べるのはボディカラーとトランスミッションを5速MTにするか、4速ATにするかくらい。

ハードコアなプロツールというジムニー本来のキャラを考えると運転できるのであればMTを選ぶのが本筋かもしれませんが、個人的にはAT推し。その理由は、ATのみACC（低速キャンセル型ですが）が標準装備となるから。1.5Lエンジンでロングホイールベースのジムニーノマドで遠出しようと考えているのならACCは必須でありましょう。

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ACCの設定がないMT車でもステレオカメラを使った衝突被害軽減ブレーキや標識認識機能などの機能は備わります。プロユースが基本のハードコアモデルといえども、先進運転支援システムが充実しているのが令和のクロカン4WDといえるのかもしれません。

とはいえ、ジムニーのスペックを見ていくと万人にオススメしがたいと思う部分もあり。

まず気になるであろう要素は燃費性能で、WLTCモード燃費は5速MTで14.9km/L、4速ATでは13.6km/Lと1.5Lクラスとは思えないほどの数値なのでした。マイルドハイブリッド機構も持たないシンプルなNAエンジンとタフネス重視のトランスミッションの組み合わせなので仕方がない部分もありますが…。

もうひとつデイリーユースでネックになりそうなのが、最小回転半径。全長3.9ｍ未満というコンパクトな5ナンバーボディながら、その数値は5.7ｍと想像以上に大きいのでした。フロントの舵角を増やしてしまうとオフロード走行でのタフネスをスポイルする部分もありますから、ジムニーらしさを維持するためには仕方がないともいえますけれど。

「ちいさなクロカン4WDだから街乗りしやすそう」と安易に考えて選んでしまうと「意外に小回りが効かない」と不満を訴えるユーザーも出てきそうですが、さて？