付加価値領域における差別化が生き残りに必須の時代。「技術の日産」が提供できる価値は?
日産自動車の危機的な経営状況が報じられてから、様々な評論がされているようです。個人的にも以下のような簡単な考察をしてみたのですが、日産の経営陣がいうように「適切に商品をお届けできていない」のが自動車メーカーとしての危機を招いた根本的な原因だとは思う次第。
「適切」でなかった要素として、商品性(フルモデルチェンジまでの期間、マイナーチェンジでのテコ入れなど)もあるでしょうし、仕向地や各市場特性に応じた商品ラインナップという問題もあるでしょうし、とくに日本で実感するようなありえないほど長い納期とほしいユーザーに届かない生産量の少なさは急いで解決すべき課題だと感じる次第。
一部では、工場閉鎖の対象について日本も含まれるとなっていますが、いまでさえ納期がかかっている状態なのに、そんな市場向けの工場を閉鎖するとなれば、他社に顧客を取られてしまうのは自明であって、むしろ工場稼働率を上げてでも納期を早めるなりして、ユーザーの選択肢に残るようなブランディングが必至だと思うわけです。
最低限の供給体制を整えた上で、日産というブランド独自の付加価値を提供することでユーザーから選ばれるようになり、しっかりと儲かる商品が売れる体制になれる…であろうというのが資本主義経済の基本では?
その意味で、日産というブランドの付加価値になりえる要素として注目したいのは「自動運転」テクノロジー。本邦では安全が最優先されるため、非常に手堅いステップを踏んで実証実験が進んでいる日産のロボタクシーですが、後席に乗った印象で言えば「もはや無人運転でも不安ない」レベルの完成度でありますので。
かつてはゼロエミッションのEVシフトにおいてトップランナーだった日産ですが、EV分野においてもう一度ブランディングをするのは、競争が激しい領域だけにコスパが良いとはいえない印象もありますし、EVでは差別化するのが難しい面もあります。しかしながら、自動運転領域であれば「技術の日産」としてリ・ブランディングできるはず。
もっとも、CMで実験車両を走らせているだけではブランディングにならないのが21世紀であります。公道で、一般ユーザーが利用できる自動運転テクノロジーを積極展開、SNSなどを通じてロイヤリティの高いカスタマーがアンバサダー的に宣伝してくれるような状況になることが求められると思われるのです。
自動運転テクノロジーを搭載した量産車を早急にデリバリーすることで日産というブランドの価値を再評価してもらうことが、復活には欠かせないと思うのですが、さて?
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精進します。
日産自動車の危機的な経営状況が報じられてから、様々な評論がされているようです。個人的にも以下のような簡単な考察をしてみたのですが、日産の経営陣がいうように「適切に商品をお届けできていない」のが自動車メーカーとしての危機を招いた根本的な原因だとは思う次第。
「適切」でなかった要素として、商品性(フルモデルチェンジまでの期間、マイナーチェンジでのテコ入れなど)もあるでしょうし、仕向地や各市場特性に応じた商品ラインナップという問題もあるでしょうし、とくに日本で実感するようなありえないほど長い納期とほしいユーザーに届かない生産量の少なさは急いで解決すべき課題だと感じる次第。
一部では、工場閉鎖の対象について日本も含まれるとなっていますが、いまでさえ納期がかかっている状態なのに、そんな市場向けの工場を閉鎖するとなれば、他社に顧客を取られてしまうのは自明であって、むしろ工場稼働率を上げてでも納期を早めるなりして、ユーザーの選択肢に残るようなブランディングが必至だと思うわけです。
最低限の供給体制を整えた上で、日産というブランド独自の付加価値を提供することでユーザーから選ばれるようになり、しっかりと儲かる商品が売れる体制になれる…であろうというのが資本主義経済の基本では?
その意味で、日産というブランドの付加価値になりえる要素として注目したいのは「自動運転」テクノロジー。本邦では安全が最優先されるため、非常に手堅いステップを踏んで実証実験が進んでいる日産のロボタクシーですが、後席に乗った印象で言えば「もはや無人運転でも不安ない」レベルの完成度でありますので。
かつてはゼロエミッションのEVシフトにおいてトップランナーだった日産ですが、EV分野においてもう一度ブランディングをするのは、競争が激しい領域だけにコスパが良いとはいえない印象もありますし、EVでは差別化するのが難しい面もあります。しかしながら、自動運転領域であれば「技術の日産」としてリ・ブランディングできるはず。
もっとも、CMで実験車両を走らせているだけではブランディングにならないのが21世紀であります。公道で、一般ユーザーが利用できる自動運転テクノロジーを積極展開、SNSなどを通じてロイヤリティの高いカスタマーがアンバサダー的に宣伝してくれるような状況になることが求められると思われるのです。
自動運転テクノロジーを搭載した量産車を早急にデリバリーすることで日産というブランドの価値を再評価してもらうことが、復活には欠かせないと思うのですが、さて?
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