初乗りの街乗り燃費は、NAエンジン車が18.8km/L、ターボエンジン車は16.0km/L

日本一売れている軽自動車にして、日本一売れている乗用車でもあるホンダN-BOXが3代目へとフルモデルチェンジ。スタイリングはキープコンセプト、メカニズムはキャリーオーバーという手堅いモデルチェンジに、口の悪いクルマ好きからは「代わり映えがしない、ビッグマイナーチェンジに過ぎない」という評価もあるようです。

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しかしながら、試乗した印象は「今まで以上に、登録車の存在意義をなくしてしまう」というもの。少なくとも試乗コースとなった横浜みなとみらい地区の市街地を流れにのって走っている限りにおいては、軽自動車という雰囲気はゼロ。むしろ凡百なコンパクトカーよりもよほど乗り味は上級で、国産ファミリーカーのベンチマークといえそうなほど。メカニズム的にはビッグマイナーチェンジかもしれませんが、だからこそ純エンジン車として熟成を重ねた完成形がここにある、といえるかもしれません。

 

もちろん、ライバルの軽自動車にはマイルドハイブリッド機構が取り入れられておりますので、純エンジンにこだわる必要はないわけですし、非電動パワートレインだからといってライバルより価格的に優位というわけでもないのですが…。

とはいえ、エンジン車として驚くべきは燃費性能でしょう。WLTCモード燃費は、NAエンジン車で21.6km/L、ターボエンジン車で20.3km/Lとなっております(いずれもFF)が、今回の試乗で1時間・約20kmほど走り回ってメーターに表示された燃費は、NAエンジン車で18.7km/L、ターボエンジン車で16.0km/Lというものでありました。

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初乗りですから燃費重視で走ったわけではありませんし、さらに言えば燃費のおいしいところはわからないまま走っての結果。WLTCモード燃費達成率でいえばターボエンジン車が79%で、NAエンジン車では87%。絶対値としても市街地メインで軽スーパーハイトワゴンの燃費としては十分ですし、モード燃費達成率でも満足いくものではにかと思う次第。

しかも、リンク先の試乗記でも触れているように静粛性においても、もはや軽自動車のレベルを圧倒的に超えているといえる仕上がり。価格に納得してN-BOXを買ったオーナーが後悔するポイントはないのでは? と思うほどの完成度でありました。

もっとも、すべてにおいて満足いくわけではなく、個人的にはリアシートに不満あり。クッション性については満足いくレベルと思うのですが、パッケージとしての考え方に「子ども向け」というイメージが強く感じられるのは、国民的ファミリーカーとして考えるとバランスが取れていないといえそう。

具体的にいえば、大柄な人が後席に乗ったときに座面とフロアが近すぎて若干の窮屈さを感じそうなパッケージになっているのでした。後席シートリフター的なアイデアで、子どもから大人まで快適に過ごせるキャビンになれば、2023年の国民車として100点満点といえそうと思うのですが、さて?


投稿者: @sinyayamamoto
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精進します。