サスペンションの味つけや変速比の設定は時代分の古さを感じるけれど、ボディとエンジンはいまでも一線級といえるフィーリング!

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先日の事ですが、ホンダ専門マガジン「ホンダスタイル」の取材にて、初代NSXタイプSに試乗する機会を得ました。初代NSXといっても見ての通り、固定ヘッドライトになった年式で、試乗した車両の登録年月は平成16年1月という最後期型といえる個体でありました。ちなみに、オドメーターは4万km足らず、ホンダの手によってメンテナンスされている由緒正しい個体でもあります。

車検証のデータを記せば、全長443cm、全幅181cm、全高116cm。デビュー当時は考えられなほどのワイドボディと感じたものですが、いまの基準でみるとスーパースポーツとしてはむしろ小ぶりに思えるのは、まさしく時代進化ということでしょうか。

ちなみに車検証に記された車両重量は1350kgと超軽量級。前後重量バランスはF550kg 、R800kgと超リアヘビー。しかしながら走ってみると、フロントがリフトすることもなければ、前荷重が足りなくてハンドリングに不安を感じることもないという好バランスだったのは、NSXの走りを知っている方にはいまさらな話かもしれません。


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あらためて見ると、タイヤが少しフェンダーの内側にあるディメンジョンは時代を感じさせますし、このクラスにして前後17インチというのも今の基準では小さく感じるかもしれません(フロント215/40R17・リア255/40R17)。

しかしながら、走りの第一印象は「ほぼ古さを感じさせない」というものでした。この個体は平成16年(2004年)式ですが、NSX自体は1980年代に設計された”旧車”といえるモデルなのですが、とにかくボディがしっかりしているおかげで、旧車だから……というエクスキューズ抜きで最新のスポーツカーと比べたくなる印象を受けたのでした。

3.2リッター自然吸気エンジンについてもピークパワーこそ280馬力に抑えられておりますが、どこから踏み足しても息継ぎすることなく回転を上昇させていく様はけっして古さを感じさせません。むしろ、自分が所有しているリッターSS「CBR1000RR-R」のエンジンフィーリングにも通じるフレキシビリティを感じたのでありました。

もっとも、サスペンションが硬さを感じさせる味つけだったり、6速MTのギア比が全体的にローギアードに感じる部分があったりするなど、20世紀のクルマづくりを思わせる部分はありましたが、それも含めて、このサイズのスポーツカーがライトウェイト級のマシン同様、手足のように扱える雰囲気を持っていたのは1990年代生まれのスーパーカーとしてはホンダNSXだけの個性だったなあ、とあらためて感じたのでありました。

さらにリアルな感想は、台本なし・いきなり乗ってカメラを回して撮ったこちらの正直インプレ動画でじっくりと、ご確認いただければ幸いです。



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精進します。
  




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