どんどん排ガスがクリーンになり、ゼロエミッションも増えている状況で、正常な旧車でも壊れているように見える
haiki_gas 

先日、運転免許を持っていないパートナーと散歩をしていたときに、ポルシェ・カレラ(964)が信号待ちをしておりました。個人的には「おっ、大事に乗っているな」と感じるようなコンディションだったのですが、パートナー氏いわく「エンジンから変な音(空冷特有のバタバタ音)がしているし、排ガスもすごい臭いね。壊れているんじゃないの」とのこと。

なるほど、旧車という先入観がなく、フラットに周囲のクルマと比べてみれば、たしかにエンジン不良の状態といえるレベル。1980年代のクルマであっても、そのくらい排ガスのレベルは明確に劣っているのは事実で、たしかに最新モデルと比べると大衆心理として存在自体に嫌悪感を覚えるのも仕方なしといえるのかもしれません。





そんな「うるさい、臭い」という部分をクローズアップして考えれば、いくらマニアが「旧車は文化」と主張しても大衆の理解を得られるわけもありません。文化を守るのであれば、何らかの対策をするとか、限られた場所で楽しむようにするなどの工夫が必要になっているのだなあとも思うのでした。

逆にいうと、古いものを大事にせず、どんどん新しくしていったことで、大気汚染は改善されていったのでしょうし、クルマは静かなものへと変化していったわけで、「ものを大事にする」ということはネガを受け入れて「我慢しつづける」と同義であれば、それは古いものは淘汰されるのは当然であって、そこは否定すべきではないとも感じたわけです。

いまクルマの騒音規制が厳しくなっていくことが一部で注目されています。それはスポーツカーを消滅させるトリガーとなる、という懸念も含めての話ですが、静かでクリーンであることを大衆が求めるのであれば、スポーツカーという文化を守ろうという思いだけでは、覆すことは難しいだろうなと思ったりするのですが、さて?




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精進します。

  




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