最高出力110kWの2.0リッターディーゼルエンジンは「デュアルアドブルー噴射システム」採用でNOx排出量を最大80%削減

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各種報道などでは完全に電動化に舵を切ったように見えるドイツ勢。なかでもフォルクスワーゲン・グループは電動化に賭けていると感じるほどのバランスになっているように見えますが、そのじつリアルな販売現場はまだまだ内燃機関頼りとなっている模様。

事実、フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは2022年1月7日の初売りからゴルフ”ディーゼル”TDIを販売すると発表しているほど。総排気量1968ccの4気筒ディーゼルターボの最高出力は110kW(150PS)、最大トルクは360Nmというスペック。トランスミッションは7速DSG(DCT)で電動アシスト機能は持たないピュアな内燃機関となっております。

とはいえ、フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンの再編も進んでいるようで、このあたりは来たるべき電動化時代に向けたブランド管理の一環なのかもしれませんから、電動化は口だけで実際は内燃機関でビジネスするつもりというわけではないと思いますが……。





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ところで、ゴルフTDIのメーカー希望小売価格は3,444,000 円~4,088,000 円とリーズナブルな印象。当然ながら、ACCやAEBといった基本的な運転支援システム・先進安全機能は全グレードに標準装備となっております。そしてデジタルコクピット、ドライビングモードの切り替え機能、シートヒーターも全グレード標準というのはインポーターのセールスポイント。

テクノロジー面での注目ポイントは「ツインドージングシステム」。聞きなれない名称ですが、ディーゼルエンジンの排ガス浄化(NOx対応)に使われるアドブルー(尿素水)をデュアル噴射するというもので、インポーターの発表を引用すれば以下の通り。

ツインドージングシステムとは、直列に配置した 2 つの SCR 触媒コンバーターから「AdBlue」を注入することで、窒素酸化物(NOx)の排出量がを大幅に削減。最新の排気ガス浄化システムの採用に加え、各種の最適化を図ったことで Nox の排出量が先代モデルと比較して最大 80%削減されます。また従来の TDI エンジンよりも低い回転数から最大トルク・最高出力を発揮するため、レスポンスが大幅に向上すると共に、燃料消費率は 20.0km/ℓ(WLTC モード)を達成します。

アドブルー不足が社会問題化しているタイミングで、アドブルーのデュアル噴射システムを売り出してしまうというのはタイミングが悪い気もしますが、NOx対策としてはかなり効果的な模様で、これはこれで電動化とは別のアプローチとして、ディーゼルゲートからのイメージ回復を目指したクリーンシステムなのかもしれません。

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最後に新型ゴルフTDIのスペックを紹介いたしましょう。この内容で350万円~の価格というのは、かなりコスパもよろしいのでは、という印象ですが、さて?

全長:4295mm
全幅:1790mm
全高:1475mm
ホイールベース:2620mm
車両重量:1460kg
乗車定員:5名 
エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
総排気量:1968cc
最高出力:110kW(150PS)/3000-4200rpm
最大トルク:360Nm(36.7kg-m)/1600-2750rpm
変速装置:7速DSG
燃料消費率:20.0km/L (WLTCモード)
タイヤサイズ:225/45R17


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精進します。

  




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