今年で終わりになると決まったから出し惜しみなく投入した新技術がチャンピオンを呼び寄せたか

多くの報道やSNSにあふれる感動の声からもご存知のように、ホンダのパワーユニットを積んだレッドブルを駆るマックス・フェルスタッペン選手が2021年のF1ワールドチャンピオンとなりました。
ホンダのパワーユニットを積んだF1マシンでドライバーチャンピオンが生まれるのは1991年のアイルトン・セナ選手以来というから、本当に久しぶりの戴冠といえます。
もっとも個人的には驚きというよりも、予想通りの結果という印象もあり。実際、2018年にこんなエントリを拙ブログにあげていたほどですので……。
じつは今シーズンの途中、ホンダF1プロジェクトにおけるLPL(ラージプロジェクトリーダー)である浅木泰昭さんからオンラインで話を聞くという機会もあったのですが、その際にも冷静かつ自信に満ちあふれている様子が感じられ、今年のチャンピオンは十分に狙えるという印象を受けたのでした。これほど最後まで混戦になるとは思いませんでしたが。
それはさておき、浅木さんの話で印象的だったのは、2021年シーズンに向けて新骨格エンジンを投入、さらにシーズン後半には新しいホンダ内製バッテリーを投入したという背景。あえて行間を読んだ結論を書けば、今年で終わりと決まったので出し惜しみなく技術を投入することができた、という感じでしょうか。
ホンダのF1プロジェクトがどのようなKPIで動いているかはわかりませんが、仮に「常に進化を求められる」とするとサラリーマンエンジニアとしては一気に進化させるよりも、少しずつ改良していったほうが仕事で結果を残しているように見えるわけで、研究所的にはドラスティックな進化につながる技術を投入するインセンティブというのはないともいえるわけです。
そのあたり明日のレースを勝たなければ意味がない最前線とはちょっと温度差があるともいえます。しかし、2021年でホンダとしては活動終了と決まったことで、技術の棚卸しというか、引き出しの中を空にしてしまうことにインセンティブが生まれたことで2021年の躍進につながったと勝手に想像していますが、さて?
いずれにしても、念願のチャンピオンを30年ぶりに獲得した関係各位、本当におめでとうございます!

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精進します。



多くの報道やSNSにあふれる感動の声からもご存知のように、ホンダのパワーユニットを積んだレッドブルを駆るマックス・フェルスタッペン選手が2021年のF1ワールドチャンピオンとなりました。
ホンダのパワーユニットを積んだF1マシンでドライバーチャンピオンが生まれるのは1991年のアイルトン・セナ選手以来というから、本当に久しぶりの戴冠といえます。
もっとも個人的には驚きというよりも、予想通りの結果という印象もあり。実際、2018年にこんなエントリを拙ブログにあげていたほどですので……。
じつは今シーズンの途中、ホンダF1プロジェクトにおけるLPL(ラージプロジェクトリーダー)である浅木泰昭さんからオンラインで話を聞くという機会もあったのですが、その際にも冷静かつ自信に満ちあふれている様子が感じられ、今年のチャンピオンは十分に狙えるという印象を受けたのでした。これほど最後まで混戦になるとは思いませんでしたが。
それはさておき、浅木さんの話で印象的だったのは、2021年シーズンに向けて新骨格エンジンを投入、さらにシーズン後半には新しいホンダ内製バッテリーを投入したという背景。あえて行間を読んだ結論を書けば、今年で終わりと決まったので出し惜しみなく技術を投入することができた、という感じでしょうか。
ホンダのF1プロジェクトがどのようなKPIで動いているかはわかりませんが、仮に「常に進化を求められる」とするとサラリーマンエンジニアとしては一気に進化させるよりも、少しずつ改良していったほうが仕事で結果を残しているように見えるわけで、研究所的にはドラスティックな進化につながる技術を投入するインセンティブというのはないともいえるわけです。
そのあたり明日のレースを勝たなければ意味がない最前線とはちょっと温度差があるともいえます。しかし、2021年でホンダとしては活動終了と決まったことで、技術の棚卸しというか、引き出しの中を空にしてしまうことにインセンティブが生まれたことで2021年の躍進につながったと勝手に想像していますが、さて?
いずれにしても、念願のチャンピオンを30年ぶりに獲得した関係各位、本当におめでとうございます!

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精進します。



