豊田章男という人物の存在感が増すほどに、そのリスクも大きくなっている

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トヨタが展開しているクルマのサブスク「KINTO」において「GRヤリス“モリゾウセレクション”」の取扱いを開始という発表あり。これはサブスク期間において、お客様一人ひとりに合わせて最新のソフトウェアを反映させていくという新しいビジネスモデルの提案なのですが(詳細は下記リンク先にて)、その商品サービス名に『モリゾウ』と名付けているのが大注目点でありましょう。



モリゾウというのは、ご存知のように豊田章男社長のレーサーネームで、ようは豊田章男セレクションという意味。トヨタに限らず自動車メーカーというのは創業者の名前に由来するブランドが多いので、そもそも属人的なのかもしれませんが、愛称とはいえ社長の個人名がついたグレードというのは前代未聞であります。フェラーリにエンツォというモデルはありましたが……。



しかし、ここで心配になってくるのは、トヨタほどの企業規模で創業家とはいえモリゾウ(豊田章男)をこれほどまでにブランドの核に置いてしまっていること。たしかに、現時点では豊田章男氏はカーガイとしても知られていますし、発言力もあってトヨタのブランド価値を高めているのは間違いありませんが、ベンチャーならまだしもこの規模の企業が、個人に頼るブランディングを展開するというのはリスク要素となるのでは?

たとえば突然の病であったり、事故であったり、はたまたハニートラップ的なことであったり。いずれにしてもブランディングにおける豊田章男氏の存在感が増すほどに、その個人において何かが起きた際の影響が大きくなるわけです。今回のモリゾウセレクションにしても、サービス提供期間にモリゾウ氏が亡くなってしまうようなことがあるとユーザーとしては気持ちがいいものではないでしょう。

はたして、トヨタとしてどのようなリスクマネジメントを考えているのか。もちろん様々なシナリオを想定しているはずで、そのあたりも気になるのでありました。

人的リスクというと一般には社員由来のリスク(パワハラや情報漏洩など)ということになるかもしれませんが、後継問題を含めて経営者自身の存在感が大きくなりすぎるのは、それ以上に会社の存続に影響を及ぼすリスクだと思うわけですが、さて?

※パワハラの一例です。ご参考まで

GRヤリス”モリゾウセレクション”についての考察動画も公開しています。





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精進します。

  




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