NMKVの創立は2011年6月、日産が三菱自動車の筆頭株主になったのは2016年10月
210601-02-004-1186x1200

ご存知のように日産自動車と三菱自動車工業の軽自動車は兄弟車といえる存在。両社の合弁会社(出資比率は50:50)のNMKV(Nissan-Mitsubishi-K-Vehicle)が開発を担当、生産は三菱自動車の水島製作所(岡山県倉敷市)というのが両社の軽自動車全車に共通する開発・生産のスタイル。

そんな合弁会社のNMKVが創立10周年を迎えたとの発表あり。その歴史を簡単に振り返ると以下のようになるそうです(日産ニュースリリースから引用)。

NMKVは、2011年6月1日に日産と三菱自動車の合弁会社(資本構成50%:50%)として設立され、日本市場向けの軽自動車の商品企画やプロジェクトマネジメント等を担ってきました。同社は商品企画や開発、デザイン、購買等の分野において、日産と三菱自動車両社の強みを融合し、競争力のある商品をお客さまにお届けしています。

NMKVが生み出した最初のモデルは、2013年6月に発売された日産「デイズ」、三菱「eKワゴン」「eKカスタム」です。その後、日産「デイズルークス」、三菱「eKスペース」「eKスペース カスタム」(2014年2月発売)、フルモデルチェンジした日産「デイズ」、三菱「eKワゴン」「eKクロス」(2019年3月発売)、日産「ルークス」、三菱「eKスペース」「eKクロス スペース」(2020年3月発売)を市場に送り出してきました。

 



210601-02-001-1200x1153

三菱自動車の筆頭株主が日産で、アライアンスを組んでいる2021年のいま、日産と三菱自動車の合弁会社が10周年と聞くと、 それほど前から両社の資本提携が始まっていたと思ってしまいますが、それは歴史認識の書き換えという落とし穴。

日産(当時はカルロス・ゴーン体制)が、燃費偽装によってブランド価値を落とし、株価が底値と思われた三菱自動車を傘下に収めたのは2016年10月のことだからです。

そもそも日産が最初に軽自動車に参入したときのパートナーはスズキでした。最初はモコ(MRワゴンのOEMモデル)売ることから始まったのでした。現在でも商用車に関してはスズキから供給を受けておりますが、それは三菱自動車が独自の軽商用車を止めたからであって、そのあたりもずっと関係が続いていると考えてしまうのは歴史の誤認識となりそう。

いずれにしても、NMKVがはじまった当初は、三菱自動車の筆頭株主は三菱グループという時代で、日産傘下となる以前からの合弁会社というのが事実であります。

もっとも三菱自動車の燃費偽装が明らかになるきっかけがNMKVで開発した軽自動車にあって、そこから芋づる式に過去の過ちが掘り返されたということを考えると、日産と合弁でNMKVを立ち上げたことで、三菱自動車は現在の状況に陥ってしまったと理解するのも、ひとつの見方かもしれませんが……。


-----------------
精進します。

  




人気ブログランキング