いかにキャビンが強固に守られてもシートベルト非装着ではその恩恵を受けることはできない

2020年度のJNCAPファイブスター大賞に輝いたのはスバル・レヴォーグ。SOSコールや各種ADAS機能で満点を取っているのは当然として、さらに衝突安全性能において最高得点をとったことがファイブスター大賞につながっているわけですが、そんな2020年度で日本車ナンバーワンの安全性能を誇るレヴォーグでも守れない事故形態があるのをご存知でしょうか。
それは、どんな事故なのでしょうか。
上に貼った画像から想像できるかもしれません。どんなに安全性能を高めても、シートベルト非装着の乗員は守ることができないのです。
少々わかりづらいかもしれませんが、この画像は後席に二人のダミーを載せたオフセット衝突でのキャビン内を撮ったもの。運転席側のダミーはシートベルトを装着しているのに対して、左側のダミーはベルト非装着。そうなると、このように衝突の瞬間に頭からフロント側に飛んでいってしまい、写真を撮った瞬間には脚部しか写らないというわけです。
シートベルトを装着していないとどんな風になってしまうのかは、室内の様子を撮ったムービーをみれば一目瞭然。
ベルト非装着のダミーは、重い頭からフロント側にミサイル発射のように飛んでいき、フロントシートの間を通って、そのまま頭頂部はナビ画面あたりに直撃。その衝撃によって体は折れ曲がり、臀部が当たったせいでルーフは変形してしまったほどだとか。ダミーが受けた衝撃のデータは公表されていないのですが、SUBARUサイドのコメントによると、かなり厳しい衝撃を受けた模様。たしかに頸部に大きなダメージを受けていることは間違いないと想像できるほどのショッキングな映像であります。
もし助手席にほかの乗員がいれば、その人を巻き込んでしまうことも確実でしょう。そして、交通事故というのは本質的に自分に原因がなくとも巻き込まれる可能性は常にあるのも事実。どんなにADASで予防安全性能を高めても避けられない事故はあるわけです。そんなときにシートベルトを装着していなかったら、どんなことになってしまうのか……。
本来であればJNCAPファイブスター大賞を祝って明るい情報を発信してもおかしくないSUBARUが、あえて後席シートベルト装着を啓もうする動画や情報を公開しているということを考えれば、それほどシートベルト非装着というのは自動車メーカーとしても対応したいテーマであるというわけです。
そして、シートベルトの装着というのは実際問題としてユーザー側がなすべき行為であります。自動車というのは工業製品でありますし、その性能を引き出すには設計に見合った、機械を正しく使うことが重要という基本の話なのですが、場合によって取り返しのつかないケースもあり得るのが交通事故。安全に関する部分については、シートの角度やヘッドレストの高さは置いておいても、せめてシートベルトくらいは装着率100%になってほしいと思うのでありますが、さて?
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精進します。



2020年度のJNCAPファイブスター大賞に輝いたのはスバル・レヴォーグ。SOSコールや各種ADAS機能で満点を取っているのは当然として、さらに衝突安全性能において最高得点をとったことがファイブスター大賞につながっているわけですが、そんな2020年度で日本車ナンバーワンの安全性能を誇るレヴォーグでも守れない事故形態があるのをご存知でしょうか。
それは、どんな事故なのでしょうか。
上に貼った画像から想像できるかもしれません。どんなに安全性能を高めても、シートベルト非装着の乗員は守ることができないのです。
少々わかりづらいかもしれませんが、この画像は後席に二人のダミーを載せたオフセット衝突でのキャビン内を撮ったもの。運転席側のダミーはシートベルトを装着しているのに対して、左側のダミーはベルト非装着。そうなると、このように衝突の瞬間に頭からフロント側に飛んでいってしまい、写真を撮った瞬間には脚部しか写らないというわけです。
シートベルトを装着していないとどんな風になってしまうのかは、室内の様子を撮ったムービーをみれば一目瞭然。
ベルト非装着のダミーは、重い頭からフロント側にミサイル発射のように飛んでいき、フロントシートの間を通って、そのまま頭頂部はナビ画面あたりに直撃。その衝撃によって体は折れ曲がり、臀部が当たったせいでルーフは変形してしまったほどだとか。ダミーが受けた衝撃のデータは公表されていないのですが、SUBARUサイドのコメントによると、かなり厳しい衝撃を受けた模様。たしかに頸部に大きなダメージを受けていることは間違いないと想像できるほどのショッキングな映像であります。
もし助手席にほかの乗員がいれば、その人を巻き込んでしまうことも確実でしょう。そして、交通事故というのは本質的に自分に原因がなくとも巻き込まれる可能性は常にあるのも事実。どんなにADASで予防安全性能を高めても避けられない事故はあるわけです。そんなときにシートベルトを装着していなかったら、どんなことになってしまうのか……。
本来であればJNCAPファイブスター大賞を祝って明るい情報を発信してもおかしくないSUBARUが、あえて後席シートベルト装着を啓もうする動画や情報を公開しているということを考えれば、それほどシートベルト非装着というのは自動車メーカーとしても対応したいテーマであるというわけです。
そして、シートベルトの装着というのは実際問題としてユーザー側がなすべき行為であります。自動車というのは工業製品でありますし、その性能を引き出すには設計に見合った、機械を正しく使うことが重要という基本の話なのですが、場合によって取り返しのつかないケースもあり得るのが交通事故。安全に関する部分については、シートの角度やヘッドレストの高さは置いておいても、せめてシートベルトくらいは装着率100%になってほしいと思うのでありますが、さて?
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精進します。










