最大1200Vのブロック電圧を持つインフィニオンのSiCパワー半導体が現代自動車のBEVに採用されたと発表される

HybridPACK Drive CoolSiC

パワー半導体のトップメーカー、インフィニオンテクノロジーズが、電動車両のインバーター(パワーコントロールユニット)に欠かせないパワー半導体の新製品「HybridPACK™ Drive CoolSiC™ MOSFET」をローンチしたとの発表がありました。

そのアピールポイント引用すれば以下の通り。

電気自動車 (EV) のトラクション インバータ向けに最適化された 1200V のブロック電圧を持つフルブリッジ モジュールです。このパワーモジュールは、高電力密度および高性能アプリケーション向けの車載用 CoolSiC トレンチ MOSFET 技術をベースにしています。これにより、特に 800V のバッテリーシステムや大容量のバッテリーを搭載した車両において、より長い航続距離を可能にするインバータの高効率化とバッテリーコストの低減を実現します。

この新しいパワー半導体により、インバーター単体でのエネルギー消費量を69%も軽減することができ、800Vシステムで考えると従来のユニットと比較してシステム全体として7.6%も消費電力を減らせるのだとか。つまり、同じ航続距離をターゲットにするのであれば、それだけバッテリー搭載量を減らせるということになり車両全体としてのコストダウンにつながるというのが注目ポイント。

 

とはいえ、インフィニオンの新パワー半導体である 「HybridPACK™ Drive CoolSiC™ MOSFET」の開発テーマはパフォーマンスではなく信頼性。GOX(ゲート絶縁膜)の耐久性を重視することで、ユーザーに対してロングライフというベネフィットを提供するというのが特徴なのだとか。ブロック電圧は1200V、従来の400Vインバーターとサイズを変えることなく800Vシステムに対応できるというのもメリットとアナウンスされております。

そんな 「HybridPACK™ Drive CoolSiC™ MOSFET」は現代自動車の次世代BEV(電気自動車)に採用されたのを皮切りに、今後世界中のBEVに搭載されていくであろうと予想されております。どのモデルに採用されたのかまでは公表されておりませんが、ヒョンデモーターグループ初の電気自動車専用プラットフォームE-GMPを適用したIONIQ 5が、そのモデルでありましょうか。



全長4635mm・全幅1890mm・全高1605mm・ホイールベース3000mmというヒュンデの電気自動車IONIQ 5には、日本語サイトもあり、遠からず日本で展開することを考えているよう。果たして、その航続距離やパフォーマンスはどうなっているのか、興味津々であります、ハイ。


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精進します。

  




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