第105回インディ500ではスピード勝負できるマシンにセットアップすることが勝利のポイントになる

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5月18日より予選が始まる2021年のインディ500(決勝レースは5月30日)。その予選を前に、ディフェンディングチャンピオンである佐藤琢磨選手が、日本のメディア向けにオンライン取材に対応してくれました。その取材会において佐藤選手は何を語ったのか、その内容を紹介させていただきます。

世界三大レースといわれるインディ500ですが、佐藤選手にとって今回が12回目の参戦。ご存知のように2017年、2020年と優勝している佐藤選手ですが、ご自身のなかでは2012年に2位を走りながら最後の最後にアタックしてスピンしてしまったレースの思い出が強いよう。2020年の優勝は、2012年にクラッシュしてしまったのと同じチーム(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)なので感慨深かったとか。

応援している側としても、あのクラッシュは惜しいと思ういっぽうで「ノーアタック、ノーチャンス」を座右の銘とする佐藤選手らしい走りだったと感じさせるものでしたが、そのときのマインドはいまも変わっていないとのこと。

では、なぜ2度もインディ500で勝てるようになったのか、そこについて佐藤選手は次のように語りました。



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indy500の走り方、勝ち方がわかっているのでうまく走れているのだと思う
ある意味で身も蓋もない発言ともとれますが、目標を達成・実現した人にしか見えない世界があるのだなと実感させられたのでした。そして、こうした発言に説得力がるのは、まさに2タイムスチャンピオンだからこそでありましょう。

オンライン取材会では、インディ500で優勝するともらえるチャンピオンリングを両手に掲げて見せてくれるというシーンもありましたが、こんなことができる日本人は佐藤琢磨選手ただ一人。いや世界的にみても存命中の複数回優勝者は10人もいないのでは?

また、今年で45歳になる佐藤選手ですがオンラインで見る限り、非常に若々しく、アンチエイジングというか、フィジカルをどのように鍛えているのかは興味津々。残念ながら、そうした質問をすることはできなかったのですが……。

それはともかく、今年のインディ500では事前テストで2番手タイムを出している佐藤選手。いいタイムを出していてもマシンの仕上がりには納得していないという貪欲さも佐藤選手らしいところかもしれません。

そして勝ち方がわかっているといいながら、過去の手法が通用しないことも理解していることが、まさしく2度の勝利をもぎ取った所以でしょうか。

具体的には「2020年の勝因は、タイヤをもたせられる安定したクルマづくりだったが、絶対的なスピードが足りなかった。2021年は絶対的なスピードを上げる方向のセットアップを狙っている」とのこと。連覇のハードルは高いという佐藤選手ですが、課題が明確になっているということは、そこをクリアすれば可能性があがるということ。

というわけで、史上6人目のインディ500連覇を狙う佐藤琢磨選手への期待高まる取材会でありました。

応援しましょう!






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精進します。

  




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