ホンダの三部敏宏 新社長が就任挨拶で2040年の新車販売を100%ゼロエミッション化することを宣言

ホンダの新社長、三部敏宏さんの初めてといえる対外的なパフォーマンスが2021年4月23日に行なわれた社長就任会見。



ご存知の通り、この会見においてホンダが目指す2050年カーボンニュートラルの前段階としてTank to Wheel でのゼロカーボン化を実現することを宣言。具体的には、2040年にグローバルでの四輪販売をすべて電気自動車か燃料電池車にすると発表したのでした。

さらに、その実現に向けて仕向け地ごとにどのようなステップを踏んでいくかも公表しておりますが、たとえば日本市場では2030年の段階で8割がハイブリッドカー、残り2割がゼロエミッションカーになるということで、純エンジン車は10年以内に消えること確実。いずれにしても、2040年にはエンジンを積んだホンダ車は新車ラインナップからは消滅してしまうというわけ。

一方で、自工会(≒トヨタ)はe-fuelというカーボンニュートラル燃料にてエンジン車を有効活用することが2050年のカーボンニュートラル実現には欠かせないという提言をしているのは対照的ですが、そのあたりについては、こちらのコラムで考察させていただきました。





そして、ホンダがエンジンを捨てると宣言したことはYouTubeライブでも緊急的にレポートしております。






ところで、上記のブログエントリは2016年に三部さんを囲んだワークショップでの話をまとめたものですが、その時点からカーボンニュートラルや事故ゼロ、またオープンイノベーションによる価値創造をホンダの方針として三部さんは話していますから、その意味では今回の発表は予想通りですし、三部さんとしてはブレていないという感じかもしれません。

いずれにしても、自動車からエンジンが消えてしまうというのは遅かれ早かれ既定路線。そうした変化に抗ったところで仕方がないことですし、いち早く受け入れるべく自分自身を変化させていくのが必要であろうということを語っているのが、こちらの動画。もっとも、これは本来的にはクルマ好きとしての心持ちの話。自動車関連で仕事をされている方は、とっくに生き残りを賭けてエンジンがなくなった時代のビジネスを生み出そうとされていると思いますが……。



それにしても、この動画のサムネイルにホンダの電気自動車Honda eを使っていますが、この電気自動車で実現した気持ちのいいハンドリングなどを思い出せば、ゼロエミッションカーの時代になってもホンダの個性というのは残るだろうと思いますし、日産リーフにNISMO仕様が用意されていることを考えると、ホンダも電気自動車にタイプR的なグレードを設定する日がやって来るのかもしれないと思ったりするのですが、さて? もっとも、カーボンニュートラル時代にサーキットベストというコンセプトが許されるかどうか疑問であります、ハイ。

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精進します。

  




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