ホンダがイギリスでEV向けエネルギーマネジメントサービスを始めると発表

Honda_E-PROGRESS

電気自動車はそれ単体で考えるだけでなく、社会全体でのエネルギーマネージメントの視点を持つことが重要で、そこは内燃機関のクルマとは異なる部分というか、旧来の自動車の評価軸では測れない部分というか、見誤ってしまうポイント。

そうした理解で電気自動車を見ていくと、ほぼほぼ急速充電での運用を前提として考えてしまいがち。そうなると、急速充電のスピードを上げることや、車両に搭載するバッテリーを多くすることが正義のように思えてしまうのですが、大きなトレンドしては急速充電に頼るのは間違いといえる部分もあり。

じつはV2G(Vehicle to Grid)の視点からすると、自宅などレギュラー使用する駐車場に止める時はずっとプラグイン状態にしておいて、エリア全体での電力需要を見ながら”余った電気”を充電に利用するというのが、ひとつの正解といえるわけです。

そうした方向での施策として、ホンダがイギリスにおいて再生可能エネルギーの活用と充電コストの低減を両立する電気自動車向けのエネルギーマネジメントサービス「e:PROGRESS」を開始するとの発表がありました。


もちろん、インフラとも関わってきますからホンダが独自に提供できるわけではなく、以下の3社と協力して充電マネージメントサービスを運用するとのこと。

スマート充電アプリ関連:Moixa(モイクサ)社
変動型電気料金・電力会社:Octopus Energy(オクトパスエナジー)社
充電器設置:British Gas社



こうした仕組みが普及することは持続可能な社会において重要なのですが、目先のユーザーメリットとしては電気代が安く済むというのがインセンティブ。電気自動車の充電と家庭の両方の料金を組み合わせ、再生可能エネルギーの多いオフピーク時に充電をすることで、低価格で電気を利用できるというのがポイント。

かつて日本では止まることなく原発が動いていることを前提に、電気自動車の充電は深夜割引となるというのが常識となっていましたが、再生可能エネルギーの発電量が需要よりも多い時間帯といえば、太陽光発電を前提にすると真っ昼間になるはず。そうなると通勤で使う電気自動車を勤務先の駐車場で充電するのがエネルギーマネージメント的な最適解のひとつになるのかもしれませんが、さて?


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精進します。

  




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