カーボン製ウイングレットを装備。専用エンジンのレブリミットは 15,100 rpm!

BMWのMといえば、ハイパフォーマンスバージョンに与えられる特別なアルファベットなわけですが、新たなブランド戦略としてMをモトラッド(二輪部門)にも展開するという発表があったのはいつだったでしょうか。ついに、Mを冠したBMWのバイクが登場しました。
ベースとなったのは、当然ながらスーパースポーツ(SS)の「S 1000 RR」で、そのハイパフォーマンスバージョンの名前は、予想通りの「M 1000 RR」。BMWのトリコロールにカーボン製ウイングレットがよく似合う外観はスペシャルすぎて『お高いんでしょう』と思わずつぶやいてしまうナリであります。
というわけで、英語版リリースの最後に記されたハイライトを引用してみたのですが、通常では考えられないほどの項目の多さといった印象で、このバイクがどれだけ特別な存在なのかを示すエピソードとして語られるのでは(汗)

ハイライトで気になる装備は、カーボン製ウイングレット、カーボン製ホイールが標準装備となっていること。またUSB電源も備わるようで、レースベースではなく、あくまでもハイパフォーマンスなストリートモデルという立ち位置といえそう。おそらく、かなり高価な一台になるでしょうから、日本市場のトレンドでいえばリターンライダー狙いのモデルといえるわけです。
まさしく、そのターゲットになるであろう現役のリッターSSユーザーとして、M1000RRに物欲を刺激されるかといえば、残念ながらさにあらず。たしかに乗ってみたいとは思いますが、欲しいとは思わないのはピストンリングを2本仕様(通常は3本のはず)としたという専用エンジンの耐久性が気になるから。たしかにピストンリングを減らすのは高回転エンジンとするときの古典的な手法ですが、それは耐久性を犠牲する手段というのが定説でありますので。ほぼ街乗りで大事に乗っていこうというユーザー向けの商品企画ではないという印象もあり。そして何より、Mの名前を冠するということはイヤーモデル的に進化する可能性もあって、どのように成長させていくかを見てから考えたいという印象も受けるのでした。

こちらのオフィシャルフォトは左から新型M3、M1000RR、新型M4。
それにしても、こうしたスリーショットがブランディングとして”使える”のはさすがBMWといったところでしょうか。同じく二輪と四輪を同一ブランドで展開しているホンダであればNSXやシビックタイプRと並べるという演出はできそうですが、スズキにはちょっと難しいかもしれません。と言いながら、スズキが東京オートサロンなどで展示したスイフトスポーツ”刀”エディションはなかなかの出来だったなあ、などと思い出すのでもありました。
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精進します。



BMWのMといえば、ハイパフォーマンスバージョンに与えられる特別なアルファベットなわけですが、新たなブランド戦略としてMをモトラッド(二輪部門)にも展開するという発表があったのはいつだったでしょうか。ついに、Mを冠したBMWのバイクが登場しました。
ベースとなったのは、当然ながらスーパースポーツ(SS)の「S 1000 RR」で、そのハイパフォーマンスバージョンの名前は、予想通りの「M 1000 RR」。BMWのトリコロールにカーボン製ウイングレットがよく似合う外観はスペシャルすぎて『お高いんでしょう』と思わずつぶやいてしまうナリであります。
日本代表といえるリッターSS、ホンダCBR1000RR-R(SC82)のオーナーとして気になるのはエンジンスペック。なんとM1000RRのエンジンは、ピストンリングを2本に減らしたスペシャルバージョンで、最高出力は156 kW、最大トルクは113 Nm 。そしてレブリミットは15,100 rpmと発表されております。スペック的にはSC82の最高出力は160kWなので、ちょっと上回っているのですが、M1000RRの車両重量が192kgと発表されているのは気になるところ。街乗りリッターSSユーザーとしては軽さは取り回し性にプラスということで気になる要素でありますから。もっとも、M1000RRの軽量化というのはサーキットパフォーマンスのためでありましょうけれど……。山本晋也@Ysplanning
The new BMW M 1000 RR. https://t.co/T3BSeWYXpJ
2020/09/23 19:44:15
というわけで、英語版リリースの最後に記されたハイライトを引用してみたのですが、通常では考えられないほどの項目の多さといった印象で、このバイクがどれだけ特別な存在なのかを示すエピソードとして語られるのでは(汗)
The highlights of the new BMW M 1000 RR.• M RR four-cylinder engine based on the RR engine for racing sport. Even more peak power, higher torque in the medium range and 500 rpm more maximum speed.• 156 kW output at 14 500 rpm and thus 4 kW more than in the RR. Maximum torque of 113 Nm at 11 000 rpm.• New 2-ring forged piston 12 g lighter, adapted combustion chamber and compression increased to 13.5. In addition, slimmer and lighter rocker arms.• Fully machined intake ports with new duct geometry and BMW ShiftCam technology for varying the valve control time and valve lift.• Titanium valves, on the exhaust side with new spring assembly, slimmer and 6 % lighter rocker arms and optimised camshafts.• Very light, compact engine block with longer and 85 g lighter titanium connecting rods from Pankl for reduced friction power and less weight.• Anti-hopping clutch without self-reinforcing for optimum Launch Control.• Optimised differentiated intake system with shorter intake funnels for optimised gas exchange at high rotational speeds.• New, 3,657 g lighter exhaust system with exhaust manifold, front silencer and rear silencer made of titanium.• M winglets and high windscreen: Braking later and accelerating earlier and more stability when cornering thanks to the aerodynamic downforce without any reduction in maximum speed.• “Rain”, “Road”, “Dynamic”, “Race”“ and “Race Pro1-3” riding modes and the latest generation of the Dynamic Traction Control (DTC) and DTC wheelie function with 6-axle sensor box.• Two adjustable characteristic throttle curves for optimum response characteristics. Engine brake with threefold adjustable engine drag torque in “Race Pro” mode.• Shift assistant Pro for shifting gears up and down without clutch. Simple reversibility of the shift pattern for race track use.• Launch Control for perfect race starts and Pit-Lane-Limiter for precise speed in the pit lane.• Hill Start Control Pro for convenient starting on slopes.• Chassis design trimmed for race track use with modified geometry, optimised wheel load distribution and extended adjustability of the swinging arm pivot point.• Optimised upside-down fork and revised central spring strut with Full Floater Pro kinematics.• M brakes for the first time at BMW Motorrad: The M RR with maximum braking performance for the race track.• M carbon wheels: Classy high-tech components for maximum performance on race track and road.• Instrument cluster with large, perfectly readable 6.5-inch TFT display, starting animation with M logo and OBD interface that can be used with activation code for the M GPS data logger and M GPS laptrigger.• Lightweight M battery, USB charging socket in the rear, powerful integrated LED light units and heated grips.• M design and dynamic form language indicate ultimate race track performance.• M competition package with M GPS laptrigger and activation code, M milled parts package, M carbon package, silver, 220 g lighter swinging arm, DLC-coated M endurance chain and passenger package including tail-hump cover.• Comprehensive optional accessories and optional equipment ex works.

ハイライトで気になる装備は、カーボン製ウイングレット、カーボン製ホイールが標準装備となっていること。またUSB電源も備わるようで、レースベースではなく、あくまでもハイパフォーマンスなストリートモデルという立ち位置といえそう。おそらく、かなり高価な一台になるでしょうから、日本市場のトレンドでいえばリターンライダー狙いのモデルといえるわけです。
まさしく、そのターゲットになるであろう現役のリッターSSユーザーとして、M1000RRに物欲を刺激されるかといえば、残念ながらさにあらず。たしかに乗ってみたいとは思いますが、欲しいとは思わないのはピストンリングを2本仕様(通常は3本のはず)としたという専用エンジンの耐久性が気になるから。たしかにピストンリングを減らすのは高回転エンジンとするときの古典的な手法ですが、それは耐久性を犠牲する手段というのが定説でありますので。ほぼ街乗りで大事に乗っていこうというユーザー向けの商品企画ではないという印象もあり。そして何より、Mの名前を冠するということはイヤーモデル的に進化する可能性もあって、どのように成長させていくかを見てから考えたいという印象も受けるのでした。

こちらのオフィシャルフォトは左から新型M3、M1000RR、新型M4。
それにしても、こうしたスリーショットがブランディングとして”使える”のはさすがBMWといったところでしょうか。同じく二輪と四輪を同一ブランドで展開しているホンダであればNSXやシビックタイプRと並べるという演出はできそうですが、スズキにはちょっと難しいかもしれません。と言いながら、スズキが東京オートサロンなどで展示したスイフトスポーツ”刀”エディションはなかなかの出来だったなあ、などと思い出すのでもありました。
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精進します。



