2020年秋、ビッグマイナーチェンジ実施を宣言。しかしNISSANエンブレムは古いまま、プロパイロットも搭載されず、マイルドハイブリッドも与えられない

2020-09-10 (2)

日産のLLミニバンとして一時は隆盛を誇りながら、最近ではすっかり存在感が薄くなっているエルグランドが、この秋のマイナーチェンジを発表。
ティザーサイトでは内外装の画像を公開するだけでなく、諸元表・装備表をまるまる公開。価格以外は隠さず発表といったところでしょうか。そんなスペックシートを眺めていて少々がっかりしたのはADAS系と電動化に関するところ。

まずADAS(先進運転支援システム)でいえば車格的に日産のコアテクノロジーとなっている「プロパイロット」を搭載してしかるべきでしょうが、発表されている内容からすると車線中央維持制御を持たない仕様のよう。もちろん、追従クルーズコントロールは全車速対応型がついているのですが、それはマイナーチェンジ前からの仕様であります。正直、ADAS系で弟分のセレナに差をつけられている印象なのはブランディングの面からも残念という印象。

さらにいえば、電動化についてはまったく搭載されていないのでありました。せめてISGくらいと思いますが、それもかなわず。そんなわけでWLTCモード燃費は3.5リッターV6のFF車で8.7km/L、2.5リッター4気筒のFF車で10.0km/Lとなかなかに厳しい数値。さらに市街地モードに限るとV6で5.7km/L、4気筒でも7.0km/Lとさすがに2020年基準では「ガスイーター」と呼びたくなるスペック。これではフルハイブリッドを持つトヨタ・アルファード/ヴェルファイアとは戦いようもないという印象であります。






思えば、現行エルグランドにフルモデルチェンジしたのは2010年8月で、モデルライフとしても11年目。基本設計の制約から最新テクノロジーを追加するのが難しいという事情もあるでしょうし、販売のスケール的にも ドラスティックな”お金のかかる”改良ができない状況も容易に想像できますが、この仕様では勝負の土俵に乗ることを諦めているように見えるのは自分だけでしょうか。

そして、開発とCI変更のスケジュールが微妙にずれているのか、せっかくマイナーチェンジで顔を変えたのにグリル中央のNISSANエンブレムは旧タイプのままというのも残念ポイント。それに関する言い訳も容易に想像できるのですが、こうしたところから徹底できないのがいまの日産の課題だなぁと思う次第であります、ハイ。



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精進します。

  




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