直噴とポート噴射のデュアル方式「D-4S」。第一世代は直噴だけでフルパワーを出していたが…
先日、SUBARUの水平対向エンジンについての動画をアップした際だったか、トヨタの虎の子系技術「D-4S」に関するコメントがついていたので、ふと昔話を思い出してみたのが、こちらの動画。この中で出てくる話は基本的に、初代D-4Sが生まれた2005年の資料だったり、当時の取材した記憶によるものなので、古い話であって最新世代の話ではないというのは動画内でも言っておりますが、ともかく「D-4S」というデュアルインジェクターの仕組みが生まれた経緯について整理してみたつもり。
そもそも「D-4S」というのは、ガソリンエンジンにおける燃料噴射システムの固有名詞的名称で、トヨタが開発したもの。筒内直噴とポート噴射を併用しているのが特徴ですが、その最初の段階では直噴が圧倒的にメインで、直噴の苦手な領域をポート噴射の比率を上げてカバーするというのが基本スタンスといったシステムでありました。動画内でも話ておりますが、ポイントを絞っていえば、高回転・ハイパワー系のNAエンジンを作るために必要な大流量な吸気ポートは、直噴エンジンの低負荷・低回転域で必要なスワールを作るように設計するとロスが大きくなってしまうので、その領域において従来のポート噴射を併用しようといもの。つまり、ハイパワーとエミッションを両立させようというのが「D-4S」の生まれた発想の原点といえるのであります。
というわけで、動画の中ではトヨタが最初に「D-4S」を採用した3.5リッターV6エンジン「2GR-FSE」の話をしているので、現在はサムネールも2GRエンジンの画像を使っているのですが、公開初期は2GRエンジンの画像が見つからず、暫定的にトヨタ86/スバルBRZのFA20のイラストを使っていたのは自分のミス。

コメントで、ご指摘いただいたようにFA20の「D-4S」システムは第二世代に進化したもので、2GR-FSEとはインジェクターの併用領域について違いがあるのでした。その状態を示しているのが、こちらの図版。

縦軸がエンジン負荷、横軸がエンジン回転ですが、高回転・高負荷領域で直噴とポート噴射を併用しているのは2GR-FSEが採用した第一世代の「D-4S」との大きな違い。いずれにしても、この図版を信じるのであればポート噴射だけを使っている領域はなく、ポート噴射+直噴か、直噴のみのいずれかで、熱効率に優れた領域は直噴だけとなっていると思えるわけです。その意味では、おそらくピークパワーを発生しているであろう領域で直噴にポート噴射を併用している狙いは非常に気になるところ。
正直、なぜこのような制御をしているのかは不明。86、BRZとも何度か取材の機会はあって、それなりに深い話を聞くことはあったのですが、エンジン制御についてはしっかり理由を聞ききれなかったから。裏話的にいえば、2社の共同プロジェクトのため通常以上に、それぞれのエンジニアの口が堅いというところもあったのですが……。いずれにしても、自分の力不足で情けない限り。
はたして、次世代86/BRZにおいて第三世代の「D-4S」が採用されることになるのかどうか、まったくわかりませんが、もし三度「D-4S」の取材をする機会を得ることができれば、直噴にポート噴射をプラスする狙いについて、きちんと聞き出したいと思う次第であります、ハイ。
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精進します。


先日、SUBARUの水平対向エンジンについての動画をアップした際だったか、トヨタの虎の子系技術「D-4S」に関するコメントがついていたので、ふと昔話を思い出してみたのが、こちらの動画。この中で出てくる話は基本的に、初代D-4Sが生まれた2005年の資料だったり、当時の取材した記憶によるものなので、古い話であって最新世代の話ではないというのは動画内でも言っておりますが、ともかく「D-4S」というデュアルインジェクターの仕組みが生まれた経緯について整理してみたつもり。
そもそも「D-4S」というのは、ガソリンエンジンにおける燃料噴射システムの固有名詞的名称で、トヨタが開発したもの。筒内直噴とポート噴射を併用しているのが特徴ですが、その最初の段階では直噴が圧倒的にメインで、直噴の苦手な領域をポート噴射の比率を上げてカバーするというのが基本スタンスといったシステムでありました。動画内でも話ておりますが、ポイントを絞っていえば、高回転・ハイパワー系のNAエンジンを作るために必要な大流量な吸気ポートは、直噴エンジンの低負荷・低回転域で必要なスワールを作るように設計するとロスが大きくなってしまうので、その領域において従来のポート噴射を併用しようといもの。つまり、ハイパワーとエミッションを両立させようというのが「D-4S」の生まれた発想の原点といえるのであります。
というわけで、動画の中ではトヨタが最初に「D-4S」を採用した3.5リッターV6エンジン「2GR-FSE」の話をしているので、現在はサムネールも2GRエンジンの画像を使っているのですが、公開初期は2GRエンジンの画像が見つからず、暫定的にトヨタ86/スバルBRZのFA20のイラストを使っていたのは自分のミス。

コメントで、ご指摘いただいたようにFA20の「D-4S」システムは第二世代に進化したもので、2GR-FSEとはインジェクターの併用領域について違いがあるのでした。その状態を示しているのが、こちらの図版。

縦軸がエンジン負荷、横軸がエンジン回転ですが、高回転・高負荷領域で直噴とポート噴射を併用しているのは2GR-FSEが採用した第一世代の「D-4S」との大きな違い。いずれにしても、この図版を信じるのであればポート噴射だけを使っている領域はなく、ポート噴射+直噴か、直噴のみのいずれかで、熱効率に優れた領域は直噴だけとなっていると思えるわけです。その意味では、おそらくピークパワーを発生しているであろう領域で直噴にポート噴射を併用している狙いは非常に気になるところ。
正直、なぜこのような制御をしているのかは不明。86、BRZとも何度か取材の機会はあって、それなりに深い話を聞くことはあったのですが、エンジン制御についてはしっかり理由を聞ききれなかったから。裏話的にいえば、2社の共同プロジェクトのため通常以上に、それぞれのエンジニアの口が堅いというところもあったのですが……。いずれにしても、自分の力不足で情けない限り。
はたして、次世代86/BRZにおいて第三世代の「D-4S」が採用されることになるのかどうか、まったくわかりませんが、もし三度「D-4S」の取材をする機会を得ることができれば、直噴にポート噴射をプラスする狙いについて、きちんと聞き出したいと思う次第であります、ハイ。
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精進します。










