BEVとして買うのではなく、可愛いパートナーとして選ばれることで売れるイメージか?

すでにティザー的にほとんどの情報がわかっていたホンダの電気自動車(BEV)専用モデル「Honda e」のメーカー希望小売価格と発売日が公表されました。発売日は2020年10月30日。価格は消費税込みで、標準車が451万円、装備の充実したAdvanceグレードでは495万円。

2020-08-27 (2)

カメラモニタリングシステム(CMS)を標準装備するなどした、その未来的なルックス。CMS用ディスプレイを含めて5つのモニターがずらっと並んだインパネなど2020年に登場するBEVにふさわしい雰囲気を持っていますし、「OK Honda」と呼びかけて起動させるクラウドAIを利用したパーソナルアシスタント機能などもそうした未来的魅力を高めております。

とはいえ、とはいえBEVの機能(航続距離や最高出力など)としてみると割高感はいなめず。しかも航続距離が短めなことでCEV補助金も満額の42万円がもらえず、Advanceグレードでは計算上は168,000円でしかないというのは、BEVマニアが買う商品企画ではないなと感じるところ。

補助金の計算方法はこちらを参照ください↓







では、BEVとしてのコストパフォーマンスや環境性能を追求するユーザー層ではなく、 BEVにプラスアルファを求めるユーザー層にリーチするのかといえばそれも疑問。

たとえば、日産リーフには40kWh車をベースにフットワークを引き締め、ハイグリップタイヤを履かせた「リーフNISMO」なるスポーティバージョンも設定されておりますが、リーフNISMOとHonda e Advanceを比べてもはっきりと割高感があるのでした。



実際、気になるスペックを比べてみると以下の通り。

Honda e AdvanceLEAF NISMO
車両重量1540kg1520kg
最高出力113kW110kW
最大トルク315Nm320Nm
航続可能距離274km350km
Fタイヤサイズ205/45R17225/45R18
Rタイヤサイズ225/45R17225/45R18
タイヤ銘柄PILOT SPORT4
ContiSport
Contact™ 5
価格4,950,000円4,294,400円
CEV補助金168,000円320,000円
※航続可能距離はJC08モード

こうして比べてみると、Honda eのほうがAdvanceグレードになればパワフルですが、その差は3kWで車重も20kg重くなるのでトントンといったところ。タイヤ銘柄やサイズ的にも互角といったところでしょうか。たしかに、Honda eがリア駆動というのは走りを楽しみたいという趣味人にとってはアドバンテージかもしれませんが、いかんせん補助金を含めて考えると80万円の価格差というのは競争力という意味では厳しいのは事実。Honda eが欲しいという強い気持ちがあって、それによってライバル比較をしないようなユーザー層だけが購入まで至れるような価格という印象なのでありますが、さて?


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精進します。

  




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