2020年度第1四半期の販売台数は前年同期比47.7%減の64.3万台。売上高は1兆1742億円で前年同期比マイナス50.5%

日産が2020年度第一四半期の決算を発表。まさにコロナ禍における決算なので悲惨な数字になるのは見え見えでしたが、グローバル販売で前年同期比47.7%減の64.3万台というのは衝撃的な数字。もっとも日産によるとグローバルでの全需(自動車マーケット全体の需要)も前年同期比44.5%減の1249万台に減っているそうなので「他社も同様に落ち込んでいますよ」ということであります。

 

日本にいると実感できませんが、欧州ではロックアウトの影響もあって3月の販売店稼働率はわずか4%で4月も35%。北米でも4月の稼働率は64%ということで、そもそも売る機会がなくなっているわけですから、全需の落ち込みはもちろん、日産の販売減というのも致し方なしでありましょうか。ちなみに日本での販売店稼働率はずっと100%をキープ。3月に発売した軽スーパーハイトワゴンの新型モデル「ルークス」が好調なこともあって日本での販売台数は前年同期比33.7%減の8.4万台に留めることができたのだとか。

さて、決算と同時に2020年度通期見通しも発表しているのですが、そちらのプレゼンテーション資料で気になるのが、こちら。例のNISSAN NEXT A to Zで発表した12の新型車について追加情報が加えられているのでした。

2020-07-30 (2)






そもそも「NISSAN NEXT A to Z」というムービーで示したのは”今後18か月で登場させる新型車”であって、今回の資料は2020年度に登場させる12の新型車。同じモデル数なので時期を早めたのかと思いきや、例のムービーでは含めていなかったインフィニティ・ブランドの2モデルも含めて、2020年度内に12モデルを市場投入するという話でありましょう。

プレゼンテーション資料で向かって左列はすでに発売・発表済みのモデル「ローグ(エクストレイル)」、「アリア」、「キックス」と並びますが、ここでの注目は下に置かれているインド向け小型SUVの「マグナイト」。ムービーの段階では12のモデル名を発表していながら、Mという頭文字にあたるモデルの名前は載っていなかったのですが、このマグナイトがそれにあたるというわけでしょう。



以前のエントリでも整理していますが、あらためてムービーで公表した名前を記すと次の通り。

ARIYA
ARMADA
FRONTIER
KICKS
NAVARA
NOTE
PATHFINDER
QASHQAI
ROGUE
TERRA
X-TRAIL
Z

ここにマグナイト(MAGNITE)を追加して12車種として整理すると、こんな感じでしょうか。

ARIYA
ARMADA
FRONTIER
KICKS
MAGNITE
NAVARA
NOTE
PATHFINDER
QASHQAI
ROGUE/X-TRAIL
TERRA
Z

プレゼンテーション資料ではインフィニティQX60とQX55、パスファインダーとフロンティアの2020年度中の登場が明言されているのでした。そうなると今年度内に登場する残りのモデルは4つ。

シルエットが実寸を反映しているだとすれば中央列の上から3番目はCセグメントのSUVといった印象なので、NISSAN NEXT A to Zで示した車名が当てはまるとするとQASHQAI(キャッシュカイ)を示していると考えるのが妥当でしょうか。その下はパスファインダーより少し小さなSUVに見え、だとすればTERRA(テラ)が当たるように感じるわけです。

右側の列、上から3番目のシルエットはどう見てもフェアレディZなのは間違いなく、予想より早く登場しそう。もしかすると東京オートサロンでのワールドプレミアもあり得るかも? と妄想してしまいます。なにしろデトロイトモーターショーの開催時期がズレてしまいましたし、そもそもモーターショーが開催されるか微妙な情勢ですので。

そして、フェアレディZの下にあるミニバン的なシルエットですが、こちらは謎多き一台。発表されている12車種で、どのクルマが当てはまるかまったく予想がつかないというか、「例のムービーでこんなシルエットあったっけ?」という疑問ばかりが浮かんでしまうのでした。たしかに次期ノートがミニバン的になるという噂もありますが、ムービーではNという頭文字のコンパクトハッチのシルエットが示されておりましたからノートではないと思えるわけです。

フェアレディZと比べても全長がかなり短くなっているようなので、コンパクトミニバンのようで、前々から噂されているキューブ後継モデルを示唆しているのかもしれませんが、それにしても大々的にムービーで発表した”次の12モデル”に含まれていない車種を出すという発表だとしたら、攻めの姿勢ともいえますが、計画がコロコロ変わっているとも感じられ、バタバタ感は否めないのでした…。

あらためて整理しておくと正式に発表済みのモデル(取り消し線)は次の通り。
ARIYA
ARMADA
FRONTIER
KICKS
MAGNITE
NAVARA
NOTE
PATHFINDER
QASHQAI
ROGUE/X-TRAIL
TERRA
Z

というわけで、北米向けのSUV「アルマダ」とピックアップトラック「ナバラ」、そしてコンパクトカー「ノート」は2021年度上期での発売となりそうですが、さて?

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精進します。

  




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