曲がりたがりのアコード
電子制御で直進安定性を出せるから
運動性能を追求できる


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先日来、YouTubeのほうで公開している新型アコードの試乗レポートにおいて、繰り返し言っているポイントのひとつに「直進安定性がいまいち」というものがあります。いまどきの、しかもDセグメントのセダンにおいて直進安定性が良くないということはあり得ないのですが、もちろん真っ直ぐ走らないという意味ではございません。

高速道路を真っ直ぐ走るという点においては、LKAS(車線中央維持機能)がしっかりと機能してくれるので、実際のところ手をステアリングに添えているだけで、クルマは安定して走ってくれますし、その機能においてはまったく不満はないのでした。

では、なぜゆえに直進安定性のネガを指摘するようなことを言ったのか。それは、アコードが全長4.9mのミドル級セダンとは思えないほど「曲がりたがり」な性格に仕上がっていることを表現したかったゆえ。






そのあたりの真意については、こちらの動画で説明(釈明)しておりますが、アコードはリアサスが常に動いている感じがあって、安定して真っ直ぐ走ることよりも、「いつでも曲がれまっせ!」とシャシーが待機しているような印象を受けたのです。

ボディサイズや車格からは考えられないほどの旋回性能やニュートラルステアを実現できるシャシー性能に仕上げたのちに、アコードという車格に合わせて落ち着いて風のセッティングを進めたのだろうと予想されるといってもいいでしょうか。

言いかたを変えると、キビキビと走れるようにしておいてから、電子制御によって安定性を生み出していくというロジックを感じるのがアコードの走り。

そういえば、トヨタのGRスープラもスパッと向きを変えやすいショートホイールベースというディメンジョンにしつつ、アクティブデフなどの電子制御で直進性を確保したというアプローチをとっていますが、ミドル級セダンのアコードにも似たようなロジックを感じたというわけです。

それが「直進安定性がいまいち」という表現につながったのですが、これまた真逆の表現にすれば「安定志向できっかけのつかみづらいシャシーではない」ともいえ、スポーツセダンとしては最上級の褒め言葉のつもりでもあります。誤解を招いてしまうかもしれませんが(汗)



ちなみに、動画の冒頭で2020年6月にはWEBメディア向けに40本以上のコラム原稿を寄稿したと言っておりますが、数えてみたところ計44本でした。なんだかんだ社会が動き出してきて、インプットの機会も増えてきたのもありますし、メーカーが自粛していたであろう情報公開が積極的になってきたのがコラム増産の理由かもしれません。ありがたい話であります、ハイ。

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精進します。

  




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