クルマのミライNEWS : レクサスLCコンバーチブル登場。優雅な4座オープンだけにハイブリッドも欲しかった

現時点ではV8エンジンだけの設定。大排気量で快音のNAエンジンも魅力だが、EV走行のできるオープンは新しい価値を提供する

レクサスの最上級クーペ「LC」にキャンバストップのオープン仕様『LC500 コンバーチブル』が新登場。国内では5.0リッターV8エンジンを積むモノグレード展開（ローンチエディションはありますが）で、メーカー希望小売価格は消費税込み1500万円となっております。

リリースによる、LC500 コンバーチブルのパワートレインに関する特徴は次の通り。

5.0L V8エンジンとDirect Shift-10ATの組み合わせで、伸び感のあるリニアな加速を追求しました。ドライバーがどのような環境下で走行しているのかを判定し、走行シーンに応じて駆動力をきめ細かく制御。日常のスムーズな加速から限界域の車両コントロールまで、ドライバーの感覚に合う走りを提供します。

自然吸気V8エンジンの官能的なサウンドをLC500 Convertibleでも楽しんでいただくため、吸気音をキャビン内に共鳴させるサウンドジェネレーターや、より迫力のある排気音を演出する外装バルブをクーペと同様に採用。ルーフオープン時のより気持ち良いサウンドを作りこみました。

なるほど、大排気量NAエンジンといういまどき貴重なパワートレインの良さを全面的にアピールするコンバーチブルというわけ。キャビンをみればわかるように小さいながらリアシートも備える4座オープンでありますからスポーツ性だけでないラグジュアリー感も求められるモデルとなりますが、そうしたキャラクターに合わせてV8エンジンの咆哮も作り込んだといったところでしょうか。

ところで、メーカー希望小売価格の1500万円というのは個人的には「予想より安かった」という印象。以前、LAオートショーでワールドプレミアを飾った段階では『安くとも1600万円』と予想しておりましたので……。

オープンはもちろん、クローズ状態でもLCらしい佇まいのLC500 コンバーチブル。サウンド面での作り込みについては次のようにアナウンスされております。

コンバーチブルの醍醐味であるオープンエアを感じながら、車内での会話を自然に楽しめる空間を作り上げるため、ベルトラインやリヤの造形など空力性能にもこだわりました。さらに透過性のあるウインドディフレクターを設定することで、開放感と視界はそのままに車内の不快な風の流れを抑制し、優れた静粛性を実現しました。

レクサスクライメイトコンシェルジュを採用し、四季折々のオープンドライブにおいても快適に乗員が過ごせるようエアコン、シートヒーター、ネックヒーター、ステアリングヒーターを自動制御し、乗員にとって最適な室内空間を提供します。またエアコンの制御をルーフのオープン／クローズ状態に合わせて変更することでそれぞれの環境における快適性を追求しました。

LEXUSのDNAの一つである静粛性を追求することは、エモーショナルなエンジンサウンドを楽しめる室内空間を提供することに寄与します。音響シミュレーションを用いて吸音／遮音を適切に行い、ノイズを発生源から抑制しています。さらにアクティブノイズコントロール（ANC）を採用し、オープン／クローズともに人間が不快に感じる低周波ノイズを低減しています。

オーディオ／サウンドシステムは、音源の中の楽器、ボーカル、聴衆の歓声、録音時の環境音までを原音に忠実に再現します。加えて、オープンとクローズで音響設計を変えることで、それぞれの環境で楽しめる音響空間を実現しています。

10速ATですから低速域ではほとんどエンジンノイズは聞こえないレベルだとは思いますが、とはいえ、エンジンが回っている限りなんらかのノイズやバイブレーションはあるもの。大排気量・マルチシリンダーという古典的な価値観を否定するわけではありませんが、せっかくマルチステージハイブリッドを持っているレクサスなのですから、EV走行の可能な4座オープンという提案をすることで、新しい価値を生み出すことができると思ったりするのですが、さて？