後席の快適性にプライオリティを置いたパッケージとシート設計が新型フィットの隠れたポイント

先日、新型フィットに試乗した際のiPhone撮って出し動画でも話しているのですが、このクルマの後席は従来のフィットとは違うアプローチでデザインされていると感じるところ。
コンパクトカーにありがちなのは、背もたれや座面を小さくして格納性を上げてイージーにフラットなラゲッジスペースを作れるようにすることだったりするのですが、新型フィットは座る人の心地よさが最優先されている設計と感じるところ。
ですので、背もたれを前方に倒したときに少しだけ段差ができる(パネルを使って気にならないようケアしてありますが)のでした。それは座面のクッション性であったり、肩までしっかりカバーする余裕のサイズの背もたれであったりといったシートデザインを優先したことの証でもあります。
もともとホンダにはMM思想といって人中心の開発をする土壌はあるのですが、それにしても新型フィットにおける開発姿勢の変わりようは、かなりドラスティックと感じるレベル。先日のエントリーでも書きましたが、開発コストを見ていたというエンジニアが「エンジンよりシートに予算を振り分けました」というほどで、これからのクルマについて重要な要素についてゼロから見直したというわけです。
「燃費についてはリアルワールドでは大差のない領域に来ているのでカタログ値のちょっとした違いにこだわることもやめました」といった内容の発言もありましたが、たしかにいわゆる実燃費でいうと「サチっている(飽和している、ほぼ上限にぶつかっている)」という印象があって、ユーザーがコンマの違いを重視する時代はとうに過ぎているのも事実。わずかな燃費向上のために開発費を注ぎ込むくらいであれば、それよりは人が心地よいと感じる走り味を作り込むほうに予算をかけるほうが”いいクルマ”が作れるというアプローチといえましょう。
そういう意味では、新型フィットを評価するというのは従来型価値観からどれだけ脱却できるかという部分もあるわけです。一方で、環境性能は重要ですから従来の見方を捨てるわけにはいきません。新型フィットはクルマづくりの階段を上がったともいえますが、だからこそ評価する側にとってもハードルが高くなったといえますし、その価値をいち早く理解することが新しい時代についていくことになるのかもしれません。
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精進します。



先日、新型フィットに試乗した際のiPhone撮って出し動画でも話しているのですが、このクルマの後席は従来のフィットとは違うアプローチでデザインされていると感じるところ。
コンパクトカーにありがちなのは、背もたれや座面を小さくして格納性を上げてイージーにフラットなラゲッジスペースを作れるようにすることだったりするのですが、新型フィットは座る人の心地よさが最優先されている設計と感じるところ。
ですので、背もたれを前方に倒したときに少しだけ段差ができる(パネルを使って気にならないようケアしてありますが)のでした。それは座面のクッション性であったり、肩までしっかりカバーする余裕のサイズの背もたれであったりといったシートデザインを優先したことの証でもあります。
もともとホンダにはMM思想といって人中心の開発をする土壌はあるのですが、それにしても新型フィットにおける開発姿勢の変わりようは、かなりドラスティックと感じるレベル。先日のエントリーでも書きましたが、開発コストを見ていたというエンジニアが「エンジンよりシートに予算を振り分けました」というほどで、これからのクルマについて重要な要素についてゼロから見直したというわけです。
「燃費についてはリアルワールドでは大差のない領域に来ているのでカタログ値のちょっとした違いにこだわることもやめました」といった内容の発言もありましたが、たしかにいわゆる実燃費でいうと「サチっている(飽和している、ほぼ上限にぶつかっている)」という印象があって、ユーザーがコンマの違いを重視する時代はとうに過ぎているのも事実。わずかな燃費向上のために開発費を注ぎ込むくらいであれば、それよりは人が心地よいと感じる走り味を作り込むほうに予算をかけるほうが”いいクルマ”が作れるというアプローチといえましょう。
そういう意味では、新型フィットを評価するというのは従来型価値観からどれだけ脱却できるかという部分もあるわけです。一方で、環境性能は重要ですから従来の見方を捨てるわけにはいきません。新型フィットはクルマづくりの階段を上がったともいえますが、だからこそ評価する側にとってもハードルが高くなったといえますし、その価値をいち早く理解することが新しい時代についていくことになるのかもしれません。
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精進します。



