目指したのは「用の美」という新型フィット。開発姿勢は大きく変わった


いろいろあって、ようやく発売された新型フィットに試乗する機会がありました。今回のフルモデルチェンジで用意されたのは、1.3リッターエンジン+CVTのガソリン車と、1.5リッターエンジン+2モーター+リチウムイオン電池の「e:HEV」と名付けられたハイブリッド車。姿かたちではパワートレインの差別化はほとんどしていないのですが、これが乗ってみるとかなりキャラが違っていて驚いた、というのがこちらの動画のテーマ。

さらに驚いたのは、開発全般のコスト管理を仕切ったというエンジニアの方に「今回は、エンジンにはお金を使わず、シートなど人が心地よいと感じる部分にコストをかけました」と聞いたとき。

開発のスタンスとして次のような一節が紹介されました。
フィットは今まで、
他の同じサイズのクルマより、
1ミリメートルでも広く、
1秒でも速く、
1キロメートルでも燃費がいいことを
追い求めてきました。
でも、新しいフィットは、
数値だけでなく「心地よさ」を
「人が感じる」ことを最優先に考えたからです。
フルモデルチェンジですから大きく変わるのは当然ですが、それでも同じ方向性で進化することが多いわけです。しかし、新型フィットについては目標設定の仕方から変わっているのでありました。新指標で開発されているわけですから、評価する側も従来通りではなく、新しい価値観にチェンジしないと正しく価値を理解できないかもしれません。そして、世間一般のトレンドを変えていくだけの力があるクルマであり、仕上がりだとも感じたのでありました。

個人的な印象では、「心地よさ」という新指標についていえば、圧倒的に1.3リッターエンジン車のほうが色濃く感じたのでした。数値を追いかけないことで、いい塩梅に肩の力が抜け、それがクルマの仕上がりに良い意味で影響していると実感できたのです。メーカー自身は新型フィットのコンセプトワードとして『用の美』という言葉を使っていますが、「心地よさ」と捉えたほうが、新型フィットの乗り味については理解しやすいのでは? と思った次第。


新型フィットについては、いくつか動画をあげてありますので、そちらもご覧いただければ幸いです。











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精進します。
  




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