イギリスがエンジン車の販売を禁止したときにガソリンスタンドというビジネスが続くとは思えない。つまり、燃料インフラの不足が自ずとエンジン車の需要を減らしてZEVへの移行を促していくだろう
car_denki
2020年1月の実績でWEBに寄稿したコラムが51本、編集者の方にテーマをサジェストしていただくことも多いのですが、自らの好奇心からテーマを見つけたコラムも20本近くを書かせていただきました。情報収集をしようと意識しているわけではないのですが、なにかをアウトプットしようと思うと関連情報もチェックすることになり、そこから発展して次のテーマが見つかるなんてことも珍しくなく、アウトプットすることでインプットが加速していると感じる今日この頃であるのでした。

さて、2月に入ってすぐ話題となったのは、当ブログでもエントリをあげたイギリスの内燃機関車の販売禁止宣言。EUが目指す2040年に先んじて、2035年にはハイブリッドカーを含む内燃機関を搭載した乗用車の販売を止めようというもの。現在売られている乗用車をすべてZEV(ゼロエミッションビークル)に置きかえるというのは荒唐無稽というか、無茶な話というか、いずれにしても非現実的だとは思いますが、マイカーを持つというスタイルがなくなり、すべてカーシェアリングになると考えるとあながち非現実的ともいえないような気がするのでした。
そんなことをベストシナリオとして考察したのが、こちらのコラム記事。再生可能エネルギーとEV、FCVの相性の良さや、CO2排出量取引におけるイニシアティブをとることなど、EUを脱退したイギリスだからこそ、その道に突き進む意義があるのかもしれないとも思うわけです。EUから5年のリードタイムを得ようという宣言にも、そうした狙いがあると考えると納得できるもの。

とはいえ、それまで販売されてきた自動車が残っている限り、ガソリンや軽油を燃やして走るエンジン車は消えないわけで、急激にCO2排出量を減らすことにはならないのでは? と思うわけですが、さにあらず。下記のコラム記事で触れているように、ガソリンや軽油の販売量が減るとわかっていて、そのビジネスを続ける企業があるとは考えづらく、ガソリンスタンドが減っていくことでエンジン車は機械の寿命よりも速いスピードで消えていくでしょうし、ZEVの普及を加速させる可能性があるとも考えられるわけです。

このように、異なるメディアに寄稿したコラムの背景が繋がっているのも、多量のアウトプットをすることでインプットが単独の情報ではなく関連したものとして自分の中でイメージされていくから。そうした思考回路のつながりは、こちらの動画でも確認できるでしょうか。整理されていないぐちゃぐちゃの脳内をお見せするようで、お恥ずかしい限りなのですが…。



この動画ではFCVをフックに話をはじめていますが、燃料電池車はトラックやバスに使われる技術というのは、実質的に業界トレンドを生み出している大手サプライヤーも考えているところであります。そうしたコラム記事も以前に書いていたりするのでした。こうして異なる方向からインプットされた情報を関連付けることがコラム記事を量産するコツなのかもしれませんが、さほど意識しているわけではないので、ハウツーとして言えるほどではありません、あしからず。





そうして、あれやこれやと考えていくと冒頭に記したように『イギリスがエンジン車の販売を禁止したときにガソリンスタンドというビジネスが続くとは思えない。つまり、燃料インフラの不足が自ずとエンジン車の需要を減らしてZEVへの移行を促していくだろう』といった5年~10年後の未来が予想できるのでした。もちろん、イギリスは民主主義ですし、いまはポピュリズムの嵐が吹き荒れている状況ですから「そんな無茶な話は受け入れられない」という声が大きくなれば、なんの変化も起きず、むしろ逆行するカタチで時間が過ぎていくだけの可能性もあるわけです。政治というか社会は感情で動く要素が多くを占めるので、振れ幅も大きいですし、予想もしづらいのですが、だからといって諦めるのではなく、それぞれの視点からのベストシナリオ(視点を変えるとワーストシナリオ)を想像していくことが、予想につながるのでは? その意味では、自分が考える「あるべき社会」ではなく、状況からあり得そうな未来を想像するのが自分のスタイル。だからこそ興味の対象が幅広く、インプットすることに飽きないのかもしれませんが、さて?

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精進します。
  




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